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なんちゃっていねい生活 都会に近い田舎に住もう

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関東の小都市・神奈川県横須賀市在住の文筆家が、なんちゃってな「ていねい生活」の日々を綴ります。スキやシェアしてもらうと面白いことがあるかも!
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2023年7月の記事一覧

癸卯文月 大暑 桐始花結の間

廿参日 休養日。朝飯前、日が高くなる前に庭仕事。明け方は22度ぐらいまで下がるので汗も出ない。東から吹く風が心地よい。半島に住む醍醐味だ。 いよいよ大暑である。今週は少し余裕があるので、海を見に行こうと思っている。早朝の海岸をそぞろ歩きするのもいいかもしれない。 ま、たぶん行かないけど。 廿四日 朝涼しいうちに仕事、のためには払暁から起きなければならない。 涼風は金剛石より貴重なり 廿五日 手離れの悪かった仕事が、ようやく終わった。やれやれである。 廿六日  最

癸卯文月 小暑 鷹乃学習の間

十八日  久しぶりに三連休を堪能したせいか、昨夜は勤め人時代のような「連休最終日ブルー」に陥る。なにやら懐かしい心地がした。  払暁、蝉の鳴き声で目覚め、そのまま起床。午前の涼しいうちに今日のノルマを片付けるつもりが、7時になる頃の室温がすでに30度。これでは仕事にならぬとエアコンをつける。 十九日  午前はあいかわらずの気温。だが、午後になって風が強くなり、少し暑気が払われた。こんな夕べは海辺に出ると夏の良さを思い出せるのだろう。 二十日  ここのところどうも夢見が悪い

癸卯文月 小暑 蓮始開の間

十二日 朝、原稿を推敲後送信。 昼、夜の取材に向けて資料確認。 夜、オンラインで三時間しゃべりっぱなしの取材。今回はする方じゃなくてされる方。 深夜、寝た。 十三日 ひとまず喫緊/デッドライン/伸ばせない系の仕事は午前中にすべて終了。 残り半日ぐらいはと休養を取るつもりが、結局こまごました残務整理でおやつ時ぐらいまで作業。それら終了後も気がかりだった庭仕事や本の整理をやっていたら、すっかり夜に。休みきれないのは貧乏性ゆえか。 なんにせよ、花期が終わった紫陽花の枯れ花剪定がで

愛媛県「人生100年時代のウェルエイジングセミナー」でお話します。

8月26日(土)に愛媛県男女共同参画センターでお話をさせてもらうことになりました。 今回は拙著『死に方わからない』に書いたようなことをあれこれおしゃべりいたします。 道後温泉で湯治がてら、もしお越しになれるようでしたら、ぜひ。 事前申し込み制です。くわしくは下記リンクから主催者にお問い合わせください。

癸卯文月 小暑 温風至の間

七日 七夕だが、梅雨の間の七夕はまったく駄目だ。今年はまだ夜空が見えただけましか。星辰の位置も正しくない。五節句のうちでも七夕ほど旧暦でないと意味がない祭りもない。 今日は月に一度の身体メンテ日。午前は払暁から仕事を始め、とりあえずの目途をつけ、午後からは予約してあった鍼灸とシェービングに出かける。途中、図書館、古書店、ベーグル店、インド物産店をまわり、最後は中央の各店で買い物。これがお定まりのコースだ。 いくつかの店ではつかのまの会話を楽しむ。少しずつではあるが街になじみ

癸卯文月 夏至 半夏生の間

二日 今日から半夏生。そして一年の日数のちょうど半分。 夏も本番に入っていく。 庭では紫陽花がそろそろ色を失い始め、代わりに自生する百合のつぼみが膨らんできた。勝手に生えたのを放置していたら、年々地味に増え、今では盛夏を呼ぶ顔になりつつある。品種はおそらくスカシユリと思うが、何分勝手に生えてきたものなので正確なところはわからない。 なんにせよ、夏本番は間もなくだ。 夕飯には蛸の天ぷらと造りと酢の物をこしらえた。 蛸を食む なりわい農にあらずとも 三日 取材で当邦最高学府の

癸卯水無月 夏至 菖蒲華の間

廿七日 仕事で東京へ。飯田橋や神楽坂が出てくる小説の話を、その近隣のビルで聞く。景色も人気も何もかも違おうが、それでも何やら格別の趣き。 帰途、ふと海が見たくなり、途中下車して横須賀の港を散歩した。海のある街に住む醍醐味だ。 廿八日 夢見が悪く、日中もなにやら心身ともに優れないまま過ごした。 蒸し暑さがこたえたのだろうか。まだ夏の一合目までも行っていないだろうに、こんなことでは先が思いやられる。 蒸す朝は ふた月分の気の疲れ 廿九日 脳がオーバーフローを起こしそうなのを