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なんちゃっていねい生活 都会に近い田舎に住もう

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関東の小都市・神奈川県横須賀市在住の文筆家が、なんちゃってな「ていねい生活」の日々を綴ります。スキやシェアしてもらうと面白いことがあるかも!
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2022年5月の記事一覧

皐月廿九日 【宣伝】WEBダ・ヴィンチ ブックレビュー寄稿 上田岳弘『引力の欠落』

WEBダ・ヴィンチに新刊レビューを寄稿しました。上田岳弘さんの『引力の欠落』(KADOKAWA)です。 上田さんがこれまで散発的に発表していた諸作品の収束点という印象がある作品です。 勝ち組の空虚、は実に10年代らしいテーマかと。21世紀のフィッツジェラルド、ですかね。 よかったら下記URLにアクセスのほど、お願いします。

 皐月廿八日 歌舞伎町バーレスク

 早めにホテルにチェックインして小休止と身支度をし、何を食べても不味い、いかにも歌舞伎町の安酒場で軽い夕食を取るといよいよ出陣です。  今日の遊び、それはバーレスク見物。  バーレスクとはなんぞや、という方はまず下の動画を御覧じろ。   セクシーな女性による、セクシーなショーです。細かい話をすると、文学的バーレスクではなく、米国のネオ・バーレスクに属する出し物の方ですね。  ちなみに動画の女性は、我が女神ディタ・フォン・ティースという方でして、バーレスクの女王と呼ばれる生け

皐月廿七日 【宣伝】「もっと文豪の死に様」尾崎翠回 第二回アップしました。

 尾崎翠回の二回目です。  いよいよ彼女の人生に入っていきます。  今回は時代背景から入っていますよ。他の作家ももちろんそうではあるのですが、彼女の場合は特に生まれ育った時代が大切なので、ちょっとしつこいぐらい言及しています。  ぜひお読みください。  なお、トップ画像は翠が代用教員として働いていた岩美町の港の風景ですよ。

皐月廿六日 ぶらり新宿の旅

 久しぶりに新宿での取材仕事があったので、新宿24時間を楽しむことにしました。いつでも行けると思っていた場所でも、突然扉が閉ざされる。そんな経験を経て、行動決定時の目安における一期一会の比重が従来より高くなったわけです。  要するに「行ける時に行っておこう」ってやつですね。  なので、今回まずはメジャーすぎてむしろ行っていなかったあのお店に。  カレーの名店、新宿中村屋です。  東京に生まれ育った人だと、子供時代に一度は連れてきてもらって履修する感じなんですかね? 私はいい

皐月廿四日 どくだみ仕事

 初夏の恒例行事、どくだみ仕事の日です。  越してきたての頃は庭にはびこるどくだみの臭いに胸が悪くなり、憎々しいことこの上なし、と思っていたものですが今では和解できました。  どくだみと和解せよ。  和解のきっかけは、試しに作ってみたどくだみチンキの芳しさでした。あの生臭さはどこにいったのやら、ディヒューザーに入れて部屋に置けば空気を浄化するような爽やかな香りを楽しむことができます。  また、花だけで作るチンキは化粧水の香り付けにぴったり。風呂上がりの応急処置用化粧水は、みん

皐月廿三日 鎌倉散歩

 鎌倉に仕事の用事があったついでにランチ付きのお散歩をしました。  鎌倉が近いのは横須賀の利点のひとつに数えられましょう。  そして横須賀の悪いところはお手頃価格のよい寿司屋がないところ。  鎌倉にはあるんです。  ちょっとばかしご紹介。下のお店のお寿司ですよ。  さらに、しばらく行っていない間に長谷にドメーヌができていてびっくり。  なんと今年は鎌倉で育った葡萄をお店の横にある醸造所でワインに育てるそうでして、順調にいけば10月にはヌーボーが飲めるとか。  行かなきゃ

皐月廿二日 タイムの花

 ハーブガーデンを作る際の目標は「お料理に使う基礎的なハーブは全部揃える」でした。  よって、タイム、ローズマリー、セージの三大ハーブを植えたわけですが、うちタイムだけがどうも生育が芳しくなく、うまく茂るか少々心配していました。  だが、やはりハーブは強かった。  春になると順調に葉が大きくなりはじめ、無事花を咲かせるほど育ってくれました。やれやれ、です。  それにしてもタイムの花は愛らしいですね。こういう花弁の小さな花、大好きなんですよ。花を鑑賞できるのもまた楽しみのひとつ

皐月廿一日 花の気持ちがわからない

 庭には複数の花樹があります。  春から初夏の主役は躑躅でして、今年は四月中旬に赤系の花を咲かせる株が順調に開花したのですけど、去年思いっきり咲き狂った白の株はさっぱり。とうとう蕾すらつけませんでした。  そして、赤は今頃になって返り咲き。  しかも、一輪だけ。  ほんともう、彼等の気持ちがわからない。  古代中国人は年年歳歳花相似たりと詠みましたが、とんでもない。  年年歳歳花同じからず、です。  表作/裏作なんて言葉もありますが、年によって全然花の付き方、ひいては庭の表情

皐月廿日 【宣伝】ひねくれ日本神話考 最新回アップしました。

「ひねくれ日本神話考」イザナギイザナミ回のラストです。  夫婦喧嘩は犬も食わないといいますが、神ともなるとそれじゃあ済まない大迷惑行為になる、というところを書いております。  ギリシャの主神とその妻神もいい加減迷惑ですけど、本邦も負けてませんよ。

皐月十九日 朝飯前の種まき

 暑くなる前にちゃんと宿題やりなさい! が、五十路にして初めてできるようになりました。  ええ、今年はちゃんと予定通り種まきをしちゃったんですよ。  しかも朝飯前に。つまり起きてすぐに庭仕事。すごい。  今回蒔いたのはバジルと朝顔と昼顔。二日前にはディルと青じそ、赤じそが完了しております。  なぜ日を分けたかというと、多動の哀しさでタスクを一度に全部終わらせることが難しいからでして、最近はもう開き直って、仕事に関係ないことは自分のペースでやりたい時にやりたいようにやっています

皐月十八日 ミントの生命力

 昨年は我が家のハーブ生活元年だったわけですが、初年度はやはり失敗も多うございました。なにせ、ミントを枯らすという、普通は絶対ない大技をやってのけたのですから。  ミントは二種類、スペアミントとモヒートミントの苗を用意して鉢植えにしたところ、双方見事に枯れちゃったんです。がっかりですよ。我が指の緑ならざることを呪いました。  ところが、です。  失意のあまり、鉢を片付けることもなく一冬放置していたところ、春になってびっくり。なんとモヒートミントに新芽が出始めたではありませんか

皐月十七日 薔薇が咲いた

 梅雨の走りのようなしとしと雨の中、パセリを採ろうと庭に出たら超サブライズが。  寂しくもないけどごちゃごちゃな僕の庭に薔薇が咲いた。真っ赤じゃなくてピンクだけど。  いや、ちょっと待て。君はいつから生えていたのだ。少なくともこの五年間、一度も咲かなかったよね?  この驚き、どう喩えればいいでしょう。  たとえば、全員知っているはずのクラスメイトに突然美少女が紛れ込んでいた感じ? 「え、あなた誰? ていうか、いた?」みたいな。  おそらく、去年この薔薇が生えている場所にあった

皐月十六日 庭の花

 うちには狭小ながらそこそこの種類が植えてある(もしくは自生している)庭がありまして、それなりに四季折々の顔を見せてくれます。  早春はボケぐらいしかないものの、中春になると花桃、ユキヤナギ、コデマリといった樹花に始まり、やがて母子草、ハルジオン、ヒメジオン、ペラペラヨメナ、マツバウンランなどの雑草花がやりたい放題に咲き誇り、ちょっとした野生の花園の顔を見せてくれるわけです。これはこれで結構好きなので、あえて抜かずに生やしていたり。  それに加え、今年からはハーブの花も楽しめ

皐月十五日 祝百日連続投稿

 特に何の目標もなく始めた日記ではございますが、15日に連続百日投稿を達成しました。“三日坊主のアイコン”を自認するほど何事も続かない私の生涯において、稀に見る快挙です。これもひとえに愛読し、「いいね」を押して下さる皆々様のおかげでございます。心より御礼申し上げます。  毎日ネタなんてあるかしらと疑いつつ始めたけれども、いざやり始めると何やかやで書くことはあるようで、退屈な我が人生もそれなりに彩りがあるものだと少々見直したり。  特に方針を立てることもなく、ゆるやかに続け