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日本の公鋳貨幣

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日本が発行した「貨幣」の解説や、流通していた「貨幣」の歴史などをまとめた記事です。1から順に時系列順に解説しています。
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2023年2月の記事一覧

日本の公鋳貨幣37『三貨制度』

日本の公鋳貨幣37『三貨制度』

江戸時代の貨幣制度を一言で表すとなると「三貨制度」に尽きると思います。制度じたいは江戸時代初期から完成していましたが、実際に「三貨」という名称が使用されたのは、文化12(1815)年に出版された『三貨図彙』です。執筆したのは両替屋兼貨幣収集家であった草間直方でした。

三貨制度を簡単に説明しますと、日本国内で全く価値体系の異なる3種類の貨幣を流通させたということです。現在、日本では「円」という単位

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