【決定版】正しいスピーキング力の捉え方・伸ばし方
皆さん、こんにちは!
MONEY ENGLISHの大石です。
さて、当記事は前回の記事に続きになります。
まだ、前回の記事をチェックしていない方は、下記からご覧ください。
今回の記事に関しては
「正しいスピーキングのトレーニングとは?」
というところを深掘りしていきたいと思います。
スピーキングの定義(おさらい)
何事も、対策の前には定義が大事です。
例えば皆さんが
「サッカーが上手くなりたい!」
と思ったとします。が、次の瞬間、
「えっ、サッカー上手くなるってつまりどういうこと・・?」
となってしまうわけです。
サッカーというスポーツに必要な構成要素はたくさんありますが、
・基礎体力
・筋力
・ルールを理解する
・ドリブル精度(ボールを持ちながら走る精度)
・パス精度(ボールを蹴る精度)
・トラップ精度(ボールを止める技術)
・シュート精度(ボールをシュート(得点につなげる)する精度)
その他にもたくさんありますが、
簡単に言うと、これらを1つずつ分けて練習していかなければならず、
つまり、
「シュートばっかり練習していても、サッカーそのものはほとんど上手くならない」
ということです。
英語学習に話を戻しますが、
Speaking力の中身と言われれば下記4つです。
(それぞれの中身について知りたい人は是非前の記事を!)
①流暢さと一貫性
②語彙の幅広さと正確性
③文法利用の幅広さと正確性
④発音
簡単に言うと、この4つをバランス良く(特に自分の弱点重視で)トレーニングしていくことが、Speaking力向上のポイントになります。
自分の課題(弱点)を見つける方法
さて、4つの要素それぞれのトレーニング方法をお伝えしていく前に、
まず、「自分のSpeaking力の課題感」を見つける方法をサクッとシェアしていきたいと思います。
最近はオンラインでも受験できる英語試験がたくさん増えてきましたが、
今回はその1つをご紹介します。
Versant(オンラインSpeakingテスト)
1度は名前を見たことがある方もいらっしゃるかと思います。
試験そのものの質を語れるほど、たくさん試験を受けたことも調べたこともないので、深掘りはしませんが、簡単に言うと"Speaking特化の英語試験"です。
簡単な特徴だけご紹介すると、
・自宅(オンライン)で受験できる
・約15分で気軽に受けられる
・試験結果がすぐに出る
・"上記4要素毎にスコアが出る"
サクッとスコア画面のサンプルをお見せいたします。
これが全体画面です。(総合スコアもCEFRベースで算出されていますね)
そして、この部分がいわゆる、先ほどご紹介した4要素です。
1度受けてみると分かるのですが、結構点数にばらつきが出ます。
(↑のサンプルは比較的バランスの良いスコアですが)
例えば、瞬発力(流暢さ)はずば抜けて良いが、発音が低い等。
(特にSpeakingの練習を思い浮かべた上で、発音は・・何とかなるでしょう、と思っている学習者の方は結構多いイメージですが、かなり重要ですよ)
このスコアを見つつ、
自分の総合スコアにおいて特にどの要素が足を引っ張っているのかということをチェック出来ると、対策の効率がグッと上がります。(ちなみに他の試験でもこのようなスコアレポートがもらえるものがいくつかありますので、調べてみてくださいね)
各4要素のトレーニング方法
少し前置きが長くなりましたが、ここから本題です。
①流暢さと一貫性
さて、簡単に言うとこれは瞬発力なわけです。
相手から英語で質問を受けた時に、どのくらい速いテンポで返答できるかということです。
瞬発力の無い方の課題感は大体以下です。
「自分の言いたいことをまずは日本語文で考えてしまう」
「単語・表現がパッと出てこない」
「文章の始め方がよく分からない」
ちなみに、そもそも相手の質問すらリスニング出来ない(理解できない)という方は、リスニング学習から始めましょう。(下記記事をご覧ください)
https://note.com/money_english/n/n4686ef78367f
では、このような課題感がある!と思われた方、トレーニング方針は非常にシンプルです。
「たくさんアウトプット(話す)すること」
これに尽きます。
逆に言うと、このプロセスを経ずして瞬発的に会話できる人はこの世に一人もいない、と断言できます。
なので、瞬発力の無い方は単純にアウトプット機会不足ということです。
イメージしづらい方もいらっしゃる可能性があるので、少し例を出します。
例えば、新しく買ったイヤホン。大事にしようと思い、部屋のどこかに置いておく場所(しまう場所)を作ると思うのですが、
「え、昨日買ったイヤホンどこだっけ・・?」
と買ったばかりの小さいもの程、次の日どこにしまったか忘れてしまうことありませんか?
「昨日買ってから、家に帰って開封し、どう使って、何時にしまって・・」
という風に昨日の記憶を1つずつ遡ると、あっ!!」となったりしますよね。
長年使っていて、部屋の既に定位置のポジションを確立しているものは、失くしたりしづらいですよね。
瞬発力というのは簡単に言えば、自分の頭の中の引き出しからインプット(単語や文法・構文等)を出し入れする速度なわけですが、
引き出した回数が多ければ多いほど、中身を覚えているし、
「 Fluffy(ふわふわした)という単語どこだっけ?」
と思いついた瞬間に引き出しの場所が分かるわけです。
そもそも引き出しを開けても何も入っていないという人は特にインプットを頑張りましょう(汗)
瞬発力というのは、
「棚の引き出しを開けた回数に依存する」
なので、アウトプットのトレーニングが重要です。
・・ちなみに、余談ですが、
昔はよく開けていた引き出しなのに、5年くらい開けていないと中身を忘れることありますよね?
つまり、瞬発力は使わなければ落ちてしまうということです。
私も日本に帰国して早5年。瞬発力はすっかり落ちた気がします。泣
余談②ですが、
オンライン英会話を3~6ヵ月続けていたけど、全然伸びた気がしなくて辞めてしまった!という方。
「単純に量が足りないだけです・・」
毎日1レッスンの受講を365日続ければ誰でも大きな成長実感を感じることが出来ますよ。
②語彙の幅広さと正確性
さて、お次は語彙です。ここの課題感は主に2つです。
a. 表現したいことがあるのに、単語・表現を知らない
b. 単語・表現を知っているのに使えない
先ほどの話と全く同じなのでシンプルにまとめます。
aの課題感がある方は、単純にインプット不足です。
引き出しも少ないし、引き出しの中にもインプットが全然入っていない・・
であれば、まずは引き出しに語彙をガンガン詰めていきましょう。
では、bの課題感の方はというと、
これも単純にアウトプット不足です。
「引き出しの中には色々入っているんだけど、入れるだけで、あまり開けることがないので、どこに何が入っているか分からない状態」
なので、様々なトピックをベースにたくさんアウトプットしてみましょう。
ちなみに、下記の記事も"bの課題感"の方に対して「聞き流し」も非常に有効なトレーニングをお勧めしておりますので、是非ご覧ください。
③文法利用の幅広さと正確性
さて、お次は文法です。
まず前提として、Speakingにおける必要な文法力を大きく2つに分けると
a. 正確性(正しい語順で英文を作れていますか?)
b. 幅広さ(様々な構文を使いながら英文を使えていますか?)
上記のようになります。
ではまず、"aの課題感を抱えている方"!も2つのケースに分けられます。
α. Writingであれば、ほとんど正確に英文を作ることが出来る!が、Speakingだとごちゃごちゃになってしまう
β. Writingだとしても、あまり正確に英文を書くことが出来ない
・a+αの課題感をお持ちの方は、
単純に「アウトプット量不足」です。瞬発的なコミュニケーションの際には正確性を欠いてしまう・・という慣れが足りないという問題ですので、ガンガンアウトプットしていきましょう。
・a+βの課題感をお持ちの方は、
単純に「基礎文法の理解不足」です。文型や品詞等、基本的な理解がまだ足りていないので、まずは「読んで・聴いて分かる!」という文法力を目指していきましょう。(下記の記事を参考にしてみてくださいね)
さて、お次は"幅広さ!(β)の課題感を抱えている方"!です。
これも引き出し理論です。
色々な構文についてのインプットが足りない(引き出しが足りない)なら、たくさん構文をインプットしましょう。
例)If 主語+過去分詞, S+助動詞の過去形+動詞の原形
例)No matter how S+V, S+V~
等、知らない人はコツコツインプットしていきましょう。
知っているけど、使えない人!は、
これも単純にアウトプット不足ですので、意識的にたくさん使ってみましょう。
④発音
最後は発音です。
発音学習のトレーニングは非常にシンプルです。
①正しい音を知る・理解すること
②実際に発音してみて、自分の発音をチェックしてみること
③間違っていたら、①に戻り、再度②に進む
このループなわけです。
その上で、発音とは?というところに立ち戻っていきたいと思いますが、
私たちが発音基礎として挙げているものは大きく2種類あります。
a. フォニックス(音素)
b. 音声変化(連結・脱落・弾音化等)
フォニックスというのは、
Right / Light (R音 vs L音)
Thing / sing (Th音 vs s音)
なんかを発音し分けられるということです。
簡単に言えばアルファベットの五十音を覚えるイメージです。
そして、音声変化というのは、
こんなものです。
日本語にもよくあります。
洗濯機=せんたっき
雰囲気=ふいんき
ありがとうございました=あざっした
お疲れさまでした=お疲れっした
このような実際の口語発音になることを、広く音声変化と言います。
ではこれらの発音はどのように鍛えるべきか・・
これは闇雲に
・たくさん英会話をしていようが
・たくさん英語を聴いていようが
・たくさん英語を読んでいようが
ほとんど伸ばすことはできません。
意識的にトレーニングしていかないと改善出来ないのです。
例えば、歌が上手い人と下手な人がいますね。
ここでは歌が下手な人にフォーカスを当てたいと思いますが、
上手くなりたいからと言って、
練習1:下手だから、毎日カラオケで20曲歌うトレーニングをする!
練習2どこの音がずれているよ!と第三者からの指摘を受けながら、1つ1つ外れている音を見つけて、直していく!
どちらの方が有効だと思いますか?
答えは、練習2です。
発音は、出来ていないところを見つけ、1つ1つ改善していくに限ります。
が、これが難しい。
歌の上手い人が、歌が上手い理由は、
自分の音が外れたことに自分で気付けるからです。
「あっ!音外しちゃった。ちょっと違うな」と思えるから、修正できるわけですね。
一方で、歌の下手な人が、歌が下手な理由は、
自分の音が正確なのか間違っているのかに自分で気付けないからです。
「音外した!!」とも気付けないので、修正のしようがありません。
(これが耳が良い・悪い!というやつです)
耳が良い人は、
たくさん自分で正しい音声を聴きながら、それをひたすら正確に真似してみる。たまに自分の発音を録音してみて、チェックしてみる。
これだけである程度のレベルまではトレーニング出来ます。
では、耳が良くない人はというと、
第三者から客観的なフィードバックを受ける必要があります。
誰かに、「そこの発音間違っているよ!」と伝えてもらう必要があります。
間違っている箇所が分かれば、少しずつ正確な発音に近づけていくことが出来ます。
なので、発音添削のアプリやサービスを使ってみることが必須です。
(ちなみにMONEY ENGLISHでは毎日かなり細かく発音のフィードバックをしていますが)
繰り返しになりますが、下記のトレーニングの流れの中で、
①正しい音を知る・理解すること
②実際に発音してみて、自分の発音をチェックしてみること
③間違っていたら、①に戻り、再度②に進む
人によって②の部分を自分でやるか、第三者のサポートを受けながらやるか、という分岐になります。
ちなみに、フォニックスで言うと、Youtubeにも有用な動画がたくさんあります。
「あいうえおフォニックス」なんかはもう有料級の勢いです。
正しい音を知りたい!という人は是非見てみてくださいね。
音声変化のルールなんかも、ネットで調べればたくさん出てきますので、是非チェックしてみてください。
まとめ
改めてですが、まとめに入ります。
まずは、Speakingとは何なのか?という定義を知ることが重要です。
①流暢さと一貫性
②語彙の幅広さと正確性
③文法利用の幅広さと正確性
④発音
その上で、どの課題感が特に自分のSpeaking力を引っ張っているのかを知るという部分も重要です。
その上で、やっと対策です。
それぞれに必要なトレーニング方針はまとめましたので、
今日からでもコツコツ自分の弱点改善に向けて頑張っていきましょう。
闇雲にSpeakinn練習するのは今日で卒業です。
英語学習って本当シンプル!
MONEY ENGLISH
大石
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それでは、また次回の記事で皆さまに会えることを心より楽しみにしています。
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