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生活を整える日

プライベートが充実するあまり、生活に余裕がなくなっていたので、土曜日の予定を蹴って、生活を整えることに徹した。
そうしたら、部屋も気持ちもすっきりして、「生活を整える日」を毎月1日は確保したいなと思った話。

3連休初日。
ともだちとの約束を2件入れていて、その両方をめいっぱい楽しんだ夜、明日の読書会の課題図書がほぼ丸一冊残っていた。
500Pちょっとの文庫本。栞は74Pに挟まれている。午後10時。本当ならそろそろベッドに入りたい時間。
この本を明日までに読み終わらなければならない、と眠い目をこすりながら本を読む。
あれ?なにかおかしくない?何で好きなことをしているはずなのに、こんなに胸がどきどきしているんだろう?
とりあえず、今日はもう寝よう。
明日の朝、元気だったら続きを読んで、読書会に行こう。
そう思って日付が変わるくらいの時間に、机の上のライトを消した。

朝6時。仕事に行くよりも早い朝。
アラームが鳴って、ぐっすり寝た気はしないものの、目は覚めたので続きを読む。
昨日は結局200Pまで読めた。あと300Pちょっと。再読本なので30分で50Pは読み進められる。
今から3時間集中して読めば、読書会の時間に間に合う。
読み始めて40分ちょっと。少しずつ集中力が途切れてくるのが分かる。
ここで思う。
やらないといけないことが多すぎる。
楽しみとして入れた予定が負担になっている。
なんだこれ。ばからしい。もう今日はいいや。休もう。
今日は一日、深呼吸をして生活を整えるんだ。
そう思って、読書会を欠席する連絡を入れて、もう一度ベッドに潜り、夢の中へ。

アラームをセットせずに二度寝をして、お昼前に起きる。
シーツを洗濯して、お昼ごはんを食べて、スーパーで1週間分の食料を買い込む。
眉毛を染めて、髪を染めにいって、ピラティスに行って、ずっと売りに行きたかった洋服をお店に持ち込む。
夜は少し長めに、15kmちょっと走る。
無理をしたわけではないのに、すごく充実感のある1日だったことに気づく。
やらないといけないのにずっと滞っていたことがスムーズに流れたような気がする。
余白の大切さを知る。

夜、残っていた300Pを100Pちょっと読み進める。
もう〆切はないから、心置きなく読書の世界に入り込むことができる。
ああ、この入り込む感じがすきなんだ。読むことは主体的に行うべきで、なにかに急かされて行うものではない、と肝に銘じる。

来月からは「生活を整える日」をあらかじめスケジュールしておこうと思う。
もし、毎日を慌ただしく過ごしていて、息をつく暇もないという方がいたら、「生活を整える日」のスケジュール化をおすすめしたい。

わたしたちは、100年後はこの世にいないわけで。
限られた時間をどう過ごすかは、人それぞれだけど、やっぱり息をつく暇もないのはどうかと思う。
もちろんわたしみたいにプライベートを詰めこむのではなく、仕事や家事、育児、看護なので疲労している人の方が多いとは思うのだけれど、結局はそれも同じことで、自分の時間を大切にするために、自分の時間を犠牲にしないために、日常に「余白」をつくる意識は、誰しもに持っていてもらいたいなあと感じたのである。

毎日そういう時間をつくるのは難しいかもしれない。
でも、月に1回くらいは「生活を整える日」という名目で、何の予定も入れない日を確保してみてはいかがだろうか。

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