見出し画像

「6月は学級が荒れやすい」を意図的に使うって話

 私は小学校の教諭をしています。小学校でしか勤務した事ないですが学級経営をする上で、「6月は学級が荒れやすい」という事はよく聞いたことがあります。講師で大卒2年目の子でもその話を知っていたので概ね小学校の先生の中では知られている話題であると思います。
 今回はその「6月は学級が荒れやすい」を意図的に使って6月を乗り切るという話について買いていきたいと思います。


1. そもそも本当に6月は学級が荒れやすいのか

 そもそも本当に6月は学級が荒れやすいのかの真実は分かりませんが、感覚としては、5月のGW前くらいから不穏な雰囲気が流れていると、それが、GW明けから徐々に表面化して6月ころには、完全に姿を現すというような感じはします。それに、6月は祝日もなく、気候的にもジメジメとして正直しんどい時間帯でもあるかなと思います。そんな6月を上手いこと切り抜けて、7月になり、夏休みが見えるとちょっとトンネルを抜けた感覚になったりします。

2.6月に入ったらこんな話をする

 私は6月に入ったら子どもたちにこんな話をします。
『学校では、6月は学級が荒れやすくなる先生たちの間では噂になっています。つまり、大人は6月は危険だという目で日常のいろんな場面を見るのです。ということは、君たちの行動も、今までよりもちょっと気を付けないと、ちょっとのことで「あれ?大丈夫なの?」みたいに思われてしまいますよ。6月は休みもなく、ジメジメしてしんどいのは十分分かるけれど、6月は危険なのですよ。みんなは荒れた学級がいいですか?それはきっと楽しくない1年の始まりになりますよ。』
 みたいな内容で、子どもたちに6月を注意して過ごすように、牽制球を投げておきます。

3.「あれ?それは6月のやつ(笑)」

 私は、6月が大人も子どももしんどい時期であることを知っています。大人だって疲れるのですから、きっと子どもたちはもっと疲れるでしょう。そして、牽制球を投げるのですが、牽制球ばかり投げていてもしんどくなるから、そこには少し「遊び球」が必要です。それはどんな球かというと、例えば、児童が気になる行動をしたときには、「あれ!?それは、まさか、6月の荒れですか(笑)?これは恐れていた事態だ・・・!!」なんて大げさに表現します。そうすると、子どもたちは、「ちがいますよ~(笑)。そんな警戒しないでくださいよ!」と笑いながら応えてくれます。この笑いながらがポイントです。やっぱり笑うって大事ですから。
 もちろん、それまでに、そこで笑いを生み出せるような関係性を作っていくことが大事です。そのために、日々私は、子どもたちのやり取りの中で「笑い」を生むことを意識しています。こうやって、遊びを入れながら、時折、「6月は危険」の牽制球で刺し、6月を乗り切って、夏休みまで突っ走っていきたいです。

 最後になりましたが、6月は大人も子どもも大変な時期です。その大変さを受け入れながら、それを全面に出すのではなく、適度に出させて、適度に集中するという意識で過ごしていきたいなと思っています。いつも100点は大変ですから・・・。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?