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小学校の先生の「職員室を明るくする」仕事術
私は小学校の教員をしています。教諭としては8年目ですが、年齢は40歳手前になり、自分の仕事だけではなく、職員室でも全体を考えて立ち振る舞う必要がでてきました。どうしたら職員が過ごしやすい職員室になるのかを考えて行動することも年数を重ねた教員にとっては大切なことです。私は大きなことはできていませんが、少しでも職員室での空気が明るくなるように考えて行動しています。そうやって考えて過ごすようになって1年、自分なりにしてきたことを書いていきたいと思います。同じような立場にある方の力になることができればと思っています。
1.上機嫌で過ごす
不機嫌な人よりは上機嫌な人の方がコミュニケーションを取りやすいです。私は、仕事場では上機嫌に振る舞うようにしています。そうすると、周りとも良好なコミュニケーションをとることができます。日々、上機嫌で関わると周りの反応も良い場合が多いです。感覚ですが、職員室の雰囲気も良くなります。上機嫌に振る舞っても、周りには不機嫌な人はいます。でもその人を変えようとするのではなく、自分は上機嫌を貫く。もちろん私だって不機嫌になってしまいそうなことはあります。そんなときは、いつも斎藤孝さんの『上機嫌の作法』の言葉を思い出しています。
上機嫌力は、訓練によって身につけるものです。運動と同じで、訓練を続けると、上機嫌の筋力がついて、こころの稼働範囲が広がり、上機嫌が生活に占める割合が増えるのです。
2.「あいさつ+α」のコミュニケーション
日常のコミュニケーションも職員関係を良くし、職員室を明るくする上で大切です。まずは、「おはようございます。」のあいさつからですが、ここで大切なのは「あいさつ+α」でコミュニケーションをとることです。例えば、「おはようございます。休日は何をされていたんですか?」と聞けば、そこから相手の趣味が分かってきたり、好きなことが分かってきて、そこから繋がりが生まれることもあります。少し相手のことが分かってくるとその人との関わりも深くなります。人によっては、プライベートのことを聞かれるのが嫌な人もいますから、相手の反応によっては、次回から聞くのをやめる場合もあります。その時の空気感で「この人はこれはあまり聞かれたくないんだ。」と考えて、次からの声かけの仕方を変えたりします。
また、人の変化に敏感になって、「おはようございます。あっ!髪切りました?素敵ですね。」などその人の変化を見て声かけをしたりします。もし、切っていなくても、「あっ!本当ですか?今日はいつも以上に素敵で輝いて見えます。」などと答えておきます。褒められて嫌な人はきっといませんから。関係性ができてきたら、髪を切る日まで「あっ!髪切りました?今日も素敵です。」なんて声をかけます。相手からの「あんた適当に言っとるな!」と笑顔で返されるようになってきたらいい感じです。今は世知辛い世の中ですので、「髪を切った?素敵です。」がセクハラと言われかねないのでそのあたりも関係性を見ながらの声かけが必要です。
もし、人の変化に敏感じゃない方の場合、誰かが「あっ!髪切りました?」や「あっ!時計変えました?」の声かけに「やっぱり、そうですよね~。私もそう思ってました!」と便乗するという手もあります。そうやって、笑顔な関係性で、いい意味で適当な「あいさつ+α」を意識しています。理想は高田純次さんです。
3.ユーモアを忘れずに
職員室で、1日1回は笑いを取ることを意識しています。人はその人のことで笑い、面白いと思うと、その人を嫌いになりにくいです。ですから、1日に1回は笑いを取る。これが大事です。職員室を明るくしようとする人が嫌な奴だと、職員室は明るくなりませんから。
そのために、自分が経験してきて良かったのはフットサル施設で働いたことでした。フットサル施設で働いていたとき、お客さんの前で人を笑わせ、楽しい雰囲気を作ることを求められましたし、お酒の席では「ピエロになれ!」と言われて笑いを生むことを求められました。
本来、私にとってはとても苦手なことでしたが、そのために勉強もしました。落語を聞いたり、お笑い番組を見てみたり、どうやってボケると笑いが生まれるのかを勉強してきました。また、周りにいる面白い人の言動を真似たり、その人のそばで、その人がどんな言葉に反応してボケるのかをよく見ていました。自分が苦手なら得意な人のことをよく見て真似る。これが大切です。
職員室を明るくするために、ユーモアのある振る舞いをする。面白い人を人は嫌いになりにくい。そんな人がいれば、微力ですが職場は少し明るくなります。
4.難しい話を分かりやすく
職員室を明るくするために、笑いをとっているだけでは、「あの人適当なだけ!」で終わってしまいます。しっかりと仕事に対する知識を身につけて、実践することで信頼を得ることも大切です。そのために、学ぶことをやめてはいけません。しっかりと職場では意見を言うことも求められます。その時に説得力のある話ができるようにしておくことも大事です。
そのために、私は通勤中に勉強になるvoicyを聞いています。
また、いろいろなジャンルの本を読んでいます。教育書以外にも読むことで、自分の知識を蓄え、いろんな視点で世界をみることができるようにしています。私の大好きな本の中に以下のような言葉が載っていました。
もしサラリーマンなら、あえてビジネス書ではない本を読んだほうがいいと思います。ビジネスマンがビジネスの本を読んでも、衝撃を受ける内容のものはあまりないのではないでしょうか。見慣れた分野だと、本の内容を俯瞰で見ることができにくくなりますし、新しい発見がありません。一方、違った分野の本を読むと、すべてが新鮮なので得るものが多いはずです。
教員の世界では、「学校の当たり前」となっている事が多くあり、先輩から「それは、そういうものだ。」と言われると考えることなくその通りにしてしまう雰囲気もあります。ですので、いろんな視点で世界を見て、根拠を持って話をするようにしています。
その際、難しい話を、相手にも分かりやすいように、「あ~っ、なるほど!」と思ってもらえるように話をすることを意識しています。例えば、この本には、学んで成長することについてこのように書かれています。
ちなみに、僕は中学三年生のことの一時期、てりやきハンバーガーが大好きでマックに就職しようかと真剣に考えていました。しかし、あるとき、突如として美味しく感じなくなったのです。そのとき、ふとしたきっかけでフィレオフィッシュを食べてみたのですが、お、美味しかった。
自分はなんて卑しい男だと思いながらも、てりやきハンガーが-のことを忘れてフィレオフィッシュばかりを口にしていました。すると、今度はフィレオフィッシュが美味しく感じなくなった。そしてもう一度てりやきハンバーガーを食べてみたら、お、美味しかった。あの味が蘇ってきたのです。つまり、そういうことです。
人の成長というものは、階段みたいなフラフを描くのですから、成長するときは上に向かって一気に登っていって、行き詰まったらふっと離れてグラフを横に進ませるのがよいのです。
難しい話を、難しいまま伝えない。それを相手にも伝わるように、どう伝えると相手にとって身近になるか。そう考えて話をしています。難しい話、訳のわからない話をしてくる奴にはならないように注意しています。
5.「できない」からやらないをなくす
私が若いころに読んだ本で影響を受けた言葉があります。
「努力されましたね」と聞かれて自問すると、努力をしたが人に誇れるほどの、努力ではない。じゃあ、なぜ成功したのか。それは、人生の局面における選択肢を、ほぼ間違わずに選べたということでしょう。目先の金に走らず、遠い先を見据えて。若いときの選択肢は比較的簡単です。前に進み、やるかやらないかという選択肢で、必ず「やる」をプッシュすればいい。三択になるのは、ずいぶん先のことですから。
この本の影響からか、若いうちから「それは、できません。」ではなく、「やってみます!」のスタンスで仕事に取り組んできました。ですので、教員の中で人が嫌がる仕事もやったかなと思っています。ですから、今でも、大変なだなと思う仕事はありますが、「なんとかなるやろ~。」と思うことができるようになりました。だから、誰もやりたがらない仕事は「自分、それしますよ。」と自分から引き受けるということを状況を見て意識的にします。それをすることで、ただの適当なやつではなく、「仕事もしっかりする」という印象を与えることができます。しかし、自分の中で時間がないときには「できるけれどやらない」を選択します。「できない」からやらないと、「できる」けれどやらないは全然違います。
もちろんできると思っていた仕事も失敗することがあります。しかし、その時にも、日々の職員間でのコミュニケーションやユーモアなどで関係を築いていたら「失敗しちゃったー!すみません!」と笑って言えて、「そんなときもあるよー!」と笑って返ってくる雰囲気になります。そんな雰囲気は、私とその人との関係だけではなく、職場の雰囲気にも影響してくるように思います。
最後まで読んでいただきありがとうとざいました。小学校の先生の「職員室を明るくする」仕事術。個人的にできることを先陣を切ってやっていく。私と周りとの関係を良くすることを先陣を切ってやっていくことでその雰囲気が周りにどんどんいい影響を与えるようになっていく。そう信じて仕事をしています。「あの先生と仕事がしたい。」そう思ってもらえる人になれるように、職員室を明るくできる技術を磨いて自分をレアカード化していきたいと考えています。読んでいただいた方の何かの力になれば幸いです。
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