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くるみ割り

明日、くるみを割りますので、お手すきの方はお願いしまーす。

こんな面白いお誘いに、家族で参加しようとしましたが、休日にやりたい家事が溜まっていたり、下の子の体調が思わしくなくて、上の子と僕で参加してきました。

ペンチのような握りのある金属製の道具にくるみを押し込んで、ギュッと握るとコリコリッと音がして、くるみの殻にヒビが入ります。それを取り出して、手で剥くように殻を取り、中の身を取り出していきます。

そのカフェには、テーブルの上にクルミがあって、お客さんが自由に食べることができるので、何度も行っている僕はクルミを割ること自体は慣れているのですが、連続して割ることはなかなかない経験でした。

きっと子がいなかったら、集中して黙々と作業に没頭していたと思います。そういうの好きなんです。コリッとした感触は手に心地よくて、一つ一つ形が異なる殻を剝いて、まるで脳のMRI画像のような仁を取り出していくのは、しばらく続けたい気分でした。

お店では「くるみまつり」を始めるということで、人手が必要だったのです。淡々と作業をしていると、はじめましての方でも、共通の話題(くるみの殻を剥くこと)で打ち解けることができて、作業が終わったらお茶を飲んだりして、なんだか農作業のようでした。

家族で参加していたら、もっと集中できていなかったかも知れません。一緒に行った子は、周囲の方に構ってもらい、楽しそうでした。皆さん、ほんとうに子どものツボを押さえていて、褒めまくってくれるし、笑ってくれるし、ありがたい。

作業の邪魔かと思いつつ、実はすでにくるみ割りを経験していた子は、ほかの方を指導するなど驚きの活躍でした(笑)小さな子でも、意外と簡単に割ることができることに驚きました。

最後に、地域通貨をいただき、単なるボランティア活動ではなく、優しいつながりのようなものを感じました。困っているというほどでもないけれど、お手伝いは楽しくやりたいなと思いました。

それがお店の材料として使われると嬉しさと、ささやかな責任感とが、子にも伝わったようで、作業後に食べた、くるみのパウンドケーキは完食していました。

全部食べたねー!
と言ったら、リンゴが美味しかったよ、とのこと。惜しい(笑)

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