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次郎を語らせてくれ #書もつ

本編に先立って、断っておきたいことは、次郎さんのことを語る投稿であり、二郎ではないことを念押ししたいのです。そう、ラーメンの二郎ではないのです。

次郎さん、それは誰か。

それは、作家の浅田次郎、その人です。

前回、彼の著作「王妃の館」を紹介しました。投稿には肝心の物語のあらすじすらなく、僕の旅への所感をつづった謎の書評になっているのですが、その記事に「まだ、浅田次郎を読んだことがない」とのコメントが。

さまざまな読書スタイルがあるし、趣味嗜好など多岐にわたるし、何より面白い作家はごまんといるわけです。それは、よくよく分かっています。

でも、

でも、

なぜ、あなたは浅田次郎を読んでいないのですか⁉︎

と、次郎好きとしては刮目してしまうわけです。(ちなみに、次郎好きという表現は僕独自のものです)

というわけで、浅田次郎を網羅はしてないけど、そこそこ読んだ僕がおすすめする、次郎5選をお送りします!

入口におすすめ
天国までの100マイル

僕は、この作品が次郎さんの、はじめましてでした。人情に篤い、というかめちゃめちゃ心象の描写が適切で、場面そのものよりも、人が浮かび上がってきたのを今でも思い出せます。あの体験は新鮮な驚きでした。

読みやすいのに、人が鮮やかに浮き出ることで、物語に切迫感が出ていました。その分、終盤の弛緩するような場面には感動を覚えるわけで。この作品ののち「椿山課長」を読んでいます。(すでに5選じゃなくなる予感)

実は投稿してた・・はじめまして、作家さん


よそ行きのエッセイ
つばさよつばさ

航空会社の機内誌に掲載されている同名のエッセイを集めた作品。青い飛行機に登場するチャンスがあると、必ず読んでいました。その機内誌には読者投稿のコーナーがあり、僕も屋久島の旅のことを書いて載せていただいたことがあります。

旅のこと、仕事のこと、少しよそ行きの言葉遣いでいかにも作家然とした、格調高い雰囲気のエッセイが楽しめます。世界のあちこちに、エピソードが転がっているんだなと、とても嬉しくなる作品。

これも実は投稿してた・・飛行機に乗りたい



おっさんのエッセイ
勇気凛々ルリの色


こちらもエッセイなのですが、これ、エッセイってこういう面もあるよねと納得しつつも、ただのおっさんの話じゃないか!と突っ込まずにはいられない、丸裸の次郎さんが楽しめる作品でした。

これを読んでから、インタビュー記事などを読むと、心の中では、いわゆる“悪態”吐いてるだろなぁと思わずにはいられません。それにしても、きちんと書ける人は、きちんとしてなくても面白いのです。


地元を感じる
日輪の遺産

僕の暮らしている稲城では有名な話ですが、次郎さんが稲城に暮らしていた時期があるそうです。ちょうど子育ての時期らしいのですが、その時に書かれたような作品には、稲城の風景が登場します。

この作品は、次郎さんの作品群の中でも知名度が高く、映画化されているものなので、多くの方が読んでいると思います(と信じたい)。

稲城市と多摩市の境に、舞台となった丘というか山というか地形があり、いまも米軍の用地(以前は弾薬庫、今はレクリエーション施設)として、日本人の立ち入りが禁じられた場所があります。


イチオシ
メトロに乗って

地下鉄に乗っていたら、いつのまにかタイムスリップして戦時中に迷い込むという物語。電車の中で読む、もっというと地下鉄に乗りながら読むと、本当に没入感がすごいのです。

外の景色がずっと暗いトンネルならではの怖さというか、不思議さが、本と景色で味わえるので、あっという間に時間が過ぎるし、なによりも作家の励ましや人情の部分が、とても響きます。

映画にもなっていますが、字を読むことでゆっくりと想像が進んで、それぞれお気に入りの地下鉄(そんなのないか笑)で体験できるのではないでしょうか。

これも実は投稿してた・・ここはどこ


稲城に住んでいたことがあるとか、機内誌に僕のエッセイと併載してもらった思い出とか、さまざまな要因が次郎さんと僕を繋いでいるのですが、なんといっても物語の面白さや、読み終わりの心地よさが素晴らしいのです。

5選と言いつつ、すでに投稿していたものが3つも。

この話のおかげで、”朝”と入力しようとすると、浅田次郎と変換されて、危うく上司に送るところでした。

すみません、明日の浅田次郎用事があって、
到着が1時間遅れます。

読み返したとき、ぎゃっと短い声をあげてしまいました(笑)浅田次郎用事ってなに・・。

珍しく暑苦しい感じになったなぁとサムネイルを待っていたら、まさかのモン。モンへの熱と同じようなものを感じたinfocusさんのこだわり(笑)、しかと受けとりました!ありがとうございました!

#推薦図書 #次郎 #浅田次郎 #ネタバレ  

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