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わたしとはたらく

働き方改革という言葉があります。
改革をするのは、誰なのでしょう。
何が改革されるのでしょうか、何が無くなり、何が生まれるのでしょうか。

働くことを考えるとき、僕が何度も読み返している作品を、この春も読み返しました。成長を確認するというよりは、いつでも新鮮な発見があることが、嬉しくもあり悔しくもあります。

「自分をいかして生きる」西村佳哲

考えてみたことを、少しづつ言葉にします。

「働く」の語源は、はた(傍)を楽にするという説があります。
自分の足元をきれいにしたり、家族や周囲のために、身体を動かすといったイメージでしょうか。
では、はたを楽にした、張本人はどう思い、何が得られるのかと考えることがあります。
達成感を得たり、場合によっては知識を得たり、生活の糧を得ることもあるかも知れません。
現代的には、それは対価と呼ばれるような金銭との交換なのかもしれません。

労使関係という四字熟語が、階級制の規定的な説明となっているように、働き方は2つにわかれていると考えられることがあります。ほんとうにそんなに単純なのでしょうか。
さらに、働き方や、仕事に関する本を読んでいると、効率化とかマインドセットという解決策に似た提案が並んでいます。
もっと頑張れ、いやもっと力を抜きなさい、でも選ぶのは自分だから。結局、どうすりゃいいの。
でも、もっと考えなければ、いや、気づかなければいけないのは、やり方ではないと思うのです。

それは、あり方(在り方)ということ。
職務内容ではなくて、役職でもない、個人としての来し方。この作品だけでなく、最近のワークスタイルとしても、「be」や「あり方」は注目されつつあるようです。

人間の欲求の話題で、代名詞的な役割となっている、マズロー。最終的な欲求は、自己実現というものです。これ、仕事に活かすためには、どうすればいいのかと考えたことはあるでしょうか。僕は、好きな仕事でも嫌いな仕事でも、結果を出せば自己実現が出来るんだと信じていました。しかし、競争も、理不尽も、何なら気づかない搾取だってあるのが、現実でした。

でも、あり方ならば、自己実現という言葉が似合うと思いませんか。
そのことに気づいたら、自分の大切にしたい「あり方」って何だろうと考えるようになりました。

おだやか
ごまかさない
かたづける

いやいや、お前全然違うだろ。
と言われそうですが、これが僕の目指している「あり方」です。日々の仕事を通じて、少しづつ実現していくことで、自分自身が納得して1日が終わることが、ひとつの仕事の結果よりも尊いと思えるようになりました。

長時間労働をどうにかするとか、職場の人間関係を改善するとか、それはとても大切な視点。ただ、この作品を読んだり、考えたりしていくなかで、自分がもっと自分のことを働かせる必要があるのだろうと思うのです。

この春、異動して通勤時間が増えました。電車に揺られている時間が増え、こうやって考えたり、読んだり、書いたりする時間が増えました。有効活用の方法を模索しています。

自分のあり方を考えるための時間は、誰かから与えられるものではありません。そのことに気づいたら、本を読みたくなるし、こうして書きたくなりました。

あなたはどう?と聞くつもりはありませんが、「わたしの働き方」改革に付き合ってくださってありがとうございました。

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