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たいらであることを

書き初めは、1月2日と言われています。僕の場合、書き初めは小学校の習字の課題から始まったように思い出します。とはいえ、書くことは事前に決めて手本を作っていました。

習字はとても苦手でした。書く姿勢もうまくいかないし、何よりも力加減が難しかったのです。筆を使うことには慣れず、墨の扱いも難しいと感じました。

小学生の時には、隣のクラスに小学校教諭でありながら書家でもある先生がいました。そのクラスの生徒が書く習字はとても上手に見えたものです。

なんで正月って書き初めなのかな・・と調べてみたら、書き初めの本来的な意味は、平安時代における「吉書の奏」なのだそうです。

本来は、天皇の代替わり等で文書を整理する儀式として行われていたらしいのです。”行政”手続きとしての文書の清書が、縁起がいいとか、高尚な行事をマネしたいとか、そんな庶民に広がったということでしょうか。

苦手ではありましたが、学校のカリキュラムとして習字があって、そこに冬休みという期間で書き初めをする習慣を残しているのは、とてもいいなと思います。

意外な人がかっこいい字を書いたり、頭がいいとされている人が歪な作品になっているのもお茶目なのです。・・当時はそんな余裕ないけれど(笑)


例えば、地方公務員としての仕事始めの日の書き初めは、一体どんな文書になるだろうと考えてみました。

同業者の方にしかわからない言葉かも知れませんが、僕の業務では、事務連絡か使用承諾書になるかなと考えるのです。パソコンで、なんならテンプレートやコピペで作成する文書がほとんどなので、書く感覚がないのが残念ではあります。

もっと分かりやすくいえば、年号を4から5に変える、そんな作業かも知れません。味気ないかも(笑)

書き初めでは、決意表明のように、その年の目標を書くといいとされています。書くことは前日の朝である元旦に決める、つまり「一年の計は元旦にあり」を経ての書き初め。

ちなみに、書いたものは、塞の神(どんど焼き)などで燃やすらしいのです。火が高く上がるほど、字が上達するのだとか・・知りませんでした。

大人になると、元日の朝はかなりぼんやりしているし、大晦日の寝不足も相まって疲労もあると思います。新しい春だとはいえ、気持ちは新たになれども身体は疲労を忘れることなく、そのまま年を越しているわけで。

今年の元日は、ちょっと早く起きることができたこともあって、初日の出を見ることができました。新しい日の出に照らされながら、暮らしをコツコツ磨くことも大切だし、noteだけに限らない目標が何かないだろうかと考えていました。

結果、何も相応しい言葉が浮かばなかったので、困った時のグルグルさん(Gーグル先生のことを我が家ではこう呼ぶ)で「書き初め」と検索してみたら、ここnoteで僕が書いているようなことに通じる言葉がありました。


転凡成聖(てんぼんじょうしょう)

禅からきている言葉で、そのまま訳せば「凡人が聖人になった」という意味だけれど、《平凡なものでも素晴らしいものになることができる》、という意味合いで使われているのだそうで。

平凡な日常の中にも、きっと素晴らしい瞬間があるし、それを掬いとって、写真のように書くことができたらなぁと思うのです。

実は、元日の初日の出を見た後、徐々に体調が悪くなってしまい、午後は殆ど寝て過ごしていました。お風呂に入って体を温めたら、みるみる回復して事なきを得ました。

そんな体験もあって、平凡な積み重ねの大切さや、平凡だけれどこうして毎日継続して書くことができる喜びを、もっと体感したいし、あわよくば還元したいと思うのでした。

重ね重ね、今年もこのnoteを、よろしくお願いします。


公開は今日ですが、執筆は昨日の1月2日ということで、書き初めに代えさせていただきます。


#note書き初め #四字熟語 #平凡 #平 #平熱



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