旅をプロデュース 高齢の父親と台湾へ②
父親と母親との台湾旅行へ向け、まずは双方の行きたいところを調査。
父親(76歳)が台湾でやりたいこと
・台湾新幹線に乗車して車窓から台湾の町並みを見る
・小籠包を食べる
・タピオカドリンクを飲む
・台北の古い町並みを歩く
・夜市へ行く
母親(71歳)が台湾でやりたいこと
・美味しい台湾料理を食べる
・占いへ行く
・パワースポットへ行く
台湾へは初めての旅だと言う両親は、思いの外やりたいことがざっくりしていて、行きたいと言った割には意外と要望が少なめで思わず笑ってしまう。
自分が旅をする時はとにかく1日の中に予定を詰め込む。滞在中にいかに多くの経験ができるかが勝負。でも御年70歳を超えた高齢の2人にそんな真似はさせられないなと、出てきた要望を見ながらあれやこれやと考える。
高校を卒業してすぐに家を出て、家をでるどころか、遠く海を超えてアメリカで生活を始めてしまった自分。帰国してからも何年も両親に会わない時間も多くあって、こうして親子水入らずで、しかも海外で旅をするなんて初めてだった。
2人の年齢を考えたら、これが最初で最後の親子3人での海外旅行になるかなと少しだけそんなことを考えたりした。だとしたら、2人の要望を体の負担なくとことん叶えてあげたいと娘心に火がつく。ツアーを介すれば楽ではあるが、要件をすべて満たすことはできないだろう。個人手配では2人にはとんでもなくハードルが高すぎる。2人が行きたいところを効率よく、安価に、それでいて心地よい旅にしたいという想いが湧いてきた。
時間があけば、フラッと海外へ出かけてしまう娘をどう思っているのかはわからないけど、その経験があるからこそ2人に最適な旅を提案できる。それからというもの、毎日この家族旅行の計画を立てることが楽しみになった。2日に1度は両親どちらかに連絡を取るようになった。家族の絆ってこんなところで急に深まるもんなんだなと思ったら、なんだかくすぐったい気持ちになった。
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