見出し画像

旅をプロデュース 高齢の父親と台湾へ①

コロナの影響で最後に海外へ飛び立ったのは今年の2月。あれから半年以上も経っている。

画像1

年5回、海外旅行へ行く自分としては、とても長く感じる半年。最後に行った異国の地、台湾は自分の旅行の記憶の中でもかなり鮮明で強烈な思い出。

海外旅行と言えば、親しい友人と行くことが多かった。まれに、会社の仲間や母親と行くこともあったのだけど、今回の台湾の旅は父親も一緒。

元来、出好きの父親が病気を患って激やせした頃から急に家の中に閉じこもることが多くなった。幼い頃は年1度は家族旅行へ出かけていたし、週末にはすすんで外食をするような家族だった。自分が成人して地元を離れて、子が育てば家族もそれぞれの生活スタイルに心地よさを感じるものだから、旅行に行かなくなったことはとりわけ珍しいことでもない。

でも、やっぱり外へ出ることに後ろ向きの父の姿は帰省を繰り返すたびに、弱々しさを増してくるもので、自分から積極的に外へ出ることを促すのだけど、答えはいつもNOだった。

なのに、去年の11月頃、母親から急に「台湾へ行かない?」というお誘いを受けた。仕事をセーブしだして時間を作れるようになった母親が、自分時間を楽しみたいのだろうと思い2つ返事でOKをしたあと、「パパも一緒に」という言葉を添えられて、スマホ越しに目を丸くしたことを思い出す。

よくよく話を聞けば、発起人は父親だという。今まで、国内であっても、県内であっても外出することをためらった父親が自ら「台湾へ行きたい」と申し出たらしい。こんな機会はないからと、母親もつきあうことにしたと言う。で、ツアーでは父親の要件を満たせないからと、私は誘ったのだ。

考えてみたら父親との海外旅行は初めてだった。せっかく外へ行きたいと言った父親に無理なく目的を達成できる旅をプロデュースしたいと思いながら、自分にしてはかなり早い3ヶ月前の旅行計画を立て始める。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?