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モロッコ③ 鉄道でMarrakeshへ(後編)


昼食も済ませ、いよいよ最初の目的地であるマラケシュへ!
CASA  VOYAGEUS駅からMarrakeshまでは電車で3時間。

時間前に駅に着いたは良いものの、さて、どこから乗るのだろう。。
ホームはここであっているのか?
多分同じくMarrakeshに向かうであろうバックパッカー風の3人組に目星をつけ、なんとなく彼らの動向を探っていたのだけど、彼らは別の列車に乗って行ってしまいました。

ホームの電光掲示板を見張っていたのだけど、イマイチ信頼が置けない様子。。

さて困ったな。日本の交通のなんて親切正確なことか。

(うーん、、人に聴いてみよう。)

近くにいた若い女性に声をかけ、切符を見せて
「この電車でマラケシュに行きたいんだけど、どこから乗るの?」
と尋ねると、彼女は一生懸命私の切符を見てくれました。
そして、気がついたら関係ない周りにいた何人かも私の切符を覗き込んでいて、口を揃えて
「あっちのホームだ」「隣だね」「ここの階段を降りて行くんだよ」
と身振り手振りで教えてくれていました。

え、誰?

私が彼らにお礼を言うより先に、私が最初に声をかけた女性が
「シュクランシュクラン!」(ありがとう)
と彼らに言い、私の手をとって「ついてきて、こっち」
と誘導してくれました。
私が持っていたキャリーは近くにいた男性が持ち、階段を上り下りしてくれました。

隣のホームにつくと、女性が
「ここで待っていて、次の、次の電車に乗ってね。良い? 次の、次よ」
と何度も言ってくれました。
「ありがとう」

キャリーを持ってくれた人と女性は颯爽と去っていきました。
これは、モロッコ人の親切とお節介を初めて体感した出来事でした。

無事、列車に乗ることができました。
今度は一等席。

席はハリーポッターに出てくるホグワーツ行きの列車のように個室になっていて、4人のボックスシートです。
ここから2時間あまり。

人が入れ替わるたびに友達のようにマシンガントークする女性たち。

寡黙に本を読み続ける紳士。

コミックサイズのクロッキー帳に絵を描くヨーロッパ系の男の子2人組。

私は時折入れ替わる乗客を見つめ、あっという間の3時間。

着いたよーーいざMarrakesh!

日本で2泊分の宿を予約していたのでその宿へ向かいます。
宿はジャマ・エル・フナ広場。駅から広場までは車で20分くらい。のはず。

駅のロータリーからタクシーに乗りたい。。。。けど。。。

声をかけてきた運転手さんと値段交渉し、Marrakeshまで。
モロッコではよくあるらしいのですが、途中で女の人がタクシーに乗ってきて降りて行きました。


砂の匂い。
乾いた空気。
エアコンのないタクシーは窓が全開。ぬるい風がすごい勢いで入ってきます。
異国の音楽と景色、見渡す限りアジア系は私だけ。

ピンクに塗られた土の城壁が続き、馬が見えて、人が増えてきたところでタクシーが止まりました。

途中相乗りしてきた人がいるから私の目的地まで若干遠回りしたんじゃないか疑惑はありますし、日本では相乗りすると折半になるけどそんなわけはなく、普通にお金を払って下車。金額は覚えていません。

あぁ、足元が悪い。

ジャマ・エル・フナ広場は入り口に馬車の馬がいて、中は大道芸人、屋台、お店、街が迷路のように混沌としています。油断すると馬のフンを踏みそうです。

さて、タクシーを降りて、宿に着くまでが勝負!
この迷路を抜けて宿まで、あとちょっと!


(つづく)

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