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職業選択に関すること - 社会での役割「相談役」と「戦士」

これまで約4年半、大企業の財務・経理職として働く中で違和感(居心地の悪さ)が拭えずにいましたが、最近読んだ本にその考え方のヒントがあったため、共有しようと思います。
その本は『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ』(SB文庫/エイレン・N・アーロン著)です。エイレン・N・アーロン博士は自身もHPS(Highly Sensitive Person)であり、HSPについて初めて提唱した方です。
アメリカで原著"The Highly Sensitive Person"(1996)が出版され、本書はその日本語版・文庫本になります。

社会は「相談役」と「戦士」で成り立っていた

本書で、長く続いたインド・ヨーロッパ文化では二つの階級で社会を支配していたと書かれています。その二つは、戦士階級(王や軍人など)と相談役階級(高僧など)です。

現在、世界の半分は、インド・ヨーロッパ語族の言語を話していることから、インド・ヨーロッパ的な視点が強く現れているとも言えます。
つまり、王や軍人などの戦士階級の価値観では自由や名声は良いことと捉えられますが、このような攻撃的な社会で生き残るためには、相談役階級も必要になる。このバランスを取ることが必要なようです。

資本主義社会では、一見すると戦士階級が「昇進」や「権力」などのように強く表に出てしまうと思いきや、相談役階級にも重要な役割があるということに、私はどこか自分の居場所を見つけたように安心しました。

相談役階級は、
・戦士階級の衝動を"チェック"する機能を果たしたり、
・社会を支える庶民たちの福利を考えたり、先の見通しを立てたり、性急な戦争や悪事を諌めたりするといったような"ブレーキ"役だったり、
・教師や学者、建設的な方向に社会のエネルギーを向けようと、戦争ではなく創造的発明や探求、地球や無力なものの保護に力を入れるべきと考える
ようです。

具体的な職業でいうと、物書きや歴史家、哲学者、判事、芸術家、研究者、理論化、セラピスト、教師があげられています。

また、本書の中で以下のように書かれていました。

HSPであるあなたは相談役であり、考える人であり、社会の精神的、倫理的リーダーとなるべき人々のグループの一員として生まれたのである。自分の敏感さに誇りを持とう。

『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ』(SB文庫/エイレン・N・アーロン著)

現在の仕事では、どちらかというと「戦士」的な人が求められており、上位職の人は部下たちに「競争」させているように強く感じます。
私自身、仕事において勝敗はあまり優先順位は高くなく、世界・社会にとって本質的に何が必要なのかという視点で物事を考えています。

また、幼い頃から五感が鋭く、共感性が強く、非常に好奇心旺盛で、自分に厳しいと感じています。これまであまり気にしていませんでしたが、
最近SNSでもよく見かけるHSPという言葉が気になり調べて、診断してみました。すると見事にほとんど該当するので、おそらくHSS型HSPの気質があるのかなと思います。

自分の強みが言語化されて、役割を肯定されて、どこかほっとしました。
運よくかつタイムリーにも、大学院進学(欧州の大学院留学)+研究者or国際機関等での研究にキャリアを方向転換している時だったので、この強みを活かしていこうと考えています。

最後にこの本のリンクを貼っておきますので、ご興味がある方は是非ご覧いただければと思います。

この記事を読んでくださった方にとって、何か気づきや発見があれば幸いです。

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