辻村深月 『ツナグ』 読書メモ
《2023年3月25日追記》
このnoteの記事を元にブログ書きました!
良ければ覗いてみてください!
辻村深月の本って自分のために書かれたんじゃないかっていう幸福な勘違いをさせてくれる。
自分が名刺代わりにする本は、同作者の『凍りのくじら』。
この作者が書く、
主人公から見た“周囲の人”に対する感情がスゴくしっくりくる。
家族の描写が生々しくて温かい。
父や母、祖母という存在の役割と責任。
家族間の苛立ちと愛情。
依頼する人とされる人、
さらにツナグの視点から見た依頼者とその会いたい人。
その人が考えてることが他の人からは見えないことの
良さと悪さがある。
自分を客観的に捉えた姿と、
実際に他の人から見た姿の異なる点と一致する点が興味深い。
“失われた誰かの生は、何のためにあるのか。
どうしようもなく、そこにある、逃れられない喪失を、
自分たちはどうすればいいのか。”
死者は生者のために存在していいのか。
生者の欺瞞ではないか。
“ツナグ”という言葉のダブルミーニング。
お祖母ちゃん子の自分には刺さった。
歩美の最後の決断が特に良かった。
こんな高校生おる?
生きている間にできるだけ話しておこうと思った。
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