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ノーサイド・ゲーム 小説とドラマ 雑感 第7話

気が付いたらもう7話!
毎週感想書こうと思ってたのに、リアルタイム視聴を逃すともう難しいですね。。。
TVerで追いつくのが精いっぱい。。。

第5話のサイクロンズ戦なんかはいろいろ書きたかったんですが、今となっては書きたかったという記憶だけでもうあんまり覚えてないし。。。

リーグ2位で2018年シーズンを終え、いよいよワールドカップイヤーのシーズンに入るところというのがここまでのお話。
ちなみに小説ではサイクロンズだけに負けて3位。ドラマでは話を単純にするためにリーグを分けたカンファレンスや決勝トーナメントの話は削られてるので仕方ないですね。

小説とドラマの違い

さてそんなシーズンインを目前とした時期での移籍の話。
主人公はもちろんこの人。

里村選手!

3話もキャプチャサボってたのにちゃんと里村が荒ぶるところを残しているのは単に小説を事前に読んでるだけじゃないですね。(笑)
我ながらお見事!

当然ですが、第3話のこの話は布石になっているはずです。はずなんですがドラマではあまり触れられませんでしたね。それどころか、このあたりから小説と少々ギャップも広くなってきます。
最大の違いについてはドラマとして時間軸をいじっているのか、それともカットしているのかがまだ判断つかないのでそれには触れずにいきます。
(でも正直に言うとそれが描かれていないから里村の移籍した理由の説得力が少しだけ落ちます)

色々あるんですが、ここでは2つ。
・浜畑の移籍話
・柴門監督の言葉

前者についてはドラマの予告編向けの演出とラグビーファン向けのサービスですね。
今更私が言うまでもないことですが、浜畑を演じる廣瀬は実際に元日本代表で、リーチ主将の前任者ですね。元日本代表にして前キャプテン! というわけです。ただ、津田監督が言うようにあの南アフリカ戦をはじめとする2015年のワールドカップには出場していません。まあ詳しくはウィキペディアでもどうぞ。

その意味で、サイクロンズではなくアストロズを廣瀬が選ぶという図は、演技の日本代表を目指すという宣戦布告かもしれませんね。最初のころはセリフも少なかったんですが、今回はたくさんしゃべってますよ。ラガーマンのセカンドキャリア開拓としても頑張ってほしいですね。
まあ演技力という意味では里村演じる佳久の方が50歩ぐらいリードしてますけど。

さて後者の方。
柴門監督のセリフについて。

まずは小説から抜粋。

「悪い知らせだ。里村が、辞めるといってきた」
柴門の表情がしばし動かなくなり、視線が君嶋に固定されたままになる。その目の奥底で、無数の思考の歯車が回転しているのが見えるかのようだ。やがて、
「どこだ」
という問いが発せられた。移籍先のことをきいたのである。
「サイクロンズだ」
柴門は両手を頭の上で組み、君嶋に目を向けたまま椅子の背に体を投げた。
「ふざけてるな」
そんなひと言が発せられる。「六月だぞ」
「六月だ」
(中略)どっちにしても、移籍承諾書よろしく、だとよ」
柴門はこたえず、瞑目してじっと考えている。やがて、
「直接話して、意向を確かめたい」(293頁9行目)

それではドラマ

柴門「やられたな」
佐倉「まさか里村さんにまで声かけてたなんて」
岸和田「せっかく浜さんが残ってくれるって決めてくれたのに」
柴門「このタイミングの引き抜きじゃあ、うちは里村の抜けた穴を補強する 時間も選手も残っちゃいない。計算ずくだろうな」

このどこか浅羽建設みたいな会話、第7話の大きな脚本上の欠陥になってます。
これだとこの時点で柴門監督は佐々の成長を見抜けてないことになります。最後のセリフにつながらない。
それでいて、承諾書を出すか出さないかの判断をフロントのものだと線を引くのがメチャメチャ違和感あります。小説では佐々がいたからこそ、里村がサイクロンズに行こうが行くまいが関係ないって意味だったんだろうと思いますが、ドラマはちょっと強引なんじゃないかなぁ。。。

移籍承諾書をドラマを見る人に説明するにはこのタイミングしかなかったのかについては疑問です。浜畑の時にもできたしね。まあ演出上のテンポは微妙かもしれませんが。。。

それとこの裏切りを前面に押し出すのもどうかと思いますよね。海外クラブを目指していたのならそれこそチームメイトは知っててもおかしくないし。そしてそれはいつかは移籍するってことだもんね。

芸能界の事務所移籍問題を風刺するものとしても中途半端ですし。
もしそうだとしたらチームとして移籍承諾書を出すだけではなくこいつらにも鉄槌を加えてもらわなければ。。。

ちょっとした設定の都合で、トキワ自動車をブラック企業にしちゃいましたからね。。。
この裏切り押しの設定はイマイチだなぁ。私は転職経験ないんですが、転職経験ある方はどう見たんでしょう。

でも役者佳久はつい最近までスポーツ選手だった割にはいい表情しますよ。

役者としても頑張ってほしいですね。
タックル練習のあと浜畑の質問に答えずすれ違うシーンの里村の表情、すごくいいですよ。

浜畑「最後、わざとつかまってやったんか?」

一度友部に目線を流してから、浜畑のことを見つつ、笑うでもなく、笑わないでもなく、質問には答えずこの表情。

いいですねぇ。役者佳久創、これからも応援します!

国際事業部の女子

思えば、このパンチは複線だったんですね。

これの。

ところで浜畑ファンの女の子、セリフ間違えませんでした?
七尾が府中工場に移り、ラグビーに打ち込むと告げる際にこう言います。

藤島「浜畑さんは、アストロズの絶対王者なんだから簡単に・・・」

絶対王者って周囲が敵な時に使う言葉のような気がします。少なくとも複数の好敵手がいるような。
ちなみに小説ではこう書かれてます。

レナにとって浜畑は、グランドに君臨する王であり、絶対君主のようなものだ。(237頁4行目)

まあ間違えたのか、もともとの脚本がそうなのかはわかりませんが。

滝川常務

社長のイスに執着する感じいいですよね。

滝川「これが社長のイスってやつか」
 イスに座る滝川
風間「滝川っ」
滝川「・・・・・・」
風間「ま、買収がすめば、この部屋も会社も、すべてトキワに譲るよ」
滝川「トキワにじゃない、俺にだ

中村芝翫、さすがの表情ですね。
佳久もいつかはこの領域に!

めっちゃ嬉しそう!!
このシーンだけ何回か繰り返しました。TVerで。

さあ、一人でどこに飲みに行ったんでしょうね。そして本当に一人だったのか。。。
今後が気になるところです。

アストロズの致命的な欠点

ところですごいことに気づいてしまいました。
まずはこちらをご覧ください。

アストロズのメンバー写真です。
ラグビー知らない人は気が付かないかもしれません。

なんとこのチーム、ナンバー8がいないんです!

スタメンハーフがいなくなるどころじゃないんですよ。辞めさせた外国人選手だったのかな。だとしたら奇跡の昨シーズンはどうしてたんでしょう。

ちなみに小説ではキャプテンの岸和田がナンバー8です。ドラマではなぜかセンターに変わってます。その辺の設定変更でついうっかりナンバー8漏らしちゃったのかな。
そんな馬鹿な!

ますますアストロズから目が離せません!!

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