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4.半年間の幸せな日々

晴れてお付き合いをする事になってからの半年間は、本当に、ただただ幸せな日々が続いた。

夜中、小腹が空いたからってコンビニに行って、新発売のスイーツを買って帰り、一緒にコーヒーを淹れて食べる。

TSUTAYAでビデオをたくさんレンタルして、すべて見終わってしまうと暇で暇でどうしょうもなくて、近所のゲームセンターへドライブがてらコインゲームをやりに行ったり。

私の餃子の包み方が下手すぎて、料理が本当は得意じゃないことが早々にバレてしまったり。(小学生ぶりに包んだ私の餃子。わざとではないし、こんな写真、インスタには絶対に上げない)

近所のスーパーに行って、今日の夕飯は何にしようかね?と話しながら買い物をして、一緒に晩御飯を作って食べる。新しい品種のリンゴを見つけた日は、味見をしてみよう!といって、それだけで大盛り上がり。

そんな何気ない日常も、二人で一緒に過ごすと全てが楽しくて幸せだった。

付き合ってからも、金・土・日の週末を一緒に過ごすだけでは物足りず、間の水・木も千葉にやって来るという、ほぼ同棲のような生活をしていた。

ゴウキさんは、私の希望することには、なんでも「いいよ」と言ってくれるので、私はやりたい放題のノンストレスだった。付き合っててこんなにモヤモヤすることがないなんてすごい!そう思った。

人生の楽しみ方を教えてもらった

印象的な思い出は、初めて行った益子の陶器市のこと。

当時、ゴウキさんの家は、白いシンプルな器が多かった。一方私は、陶器の器が好きで、益子の陶器市にとても興味があったので好きかどうかわからなかったが、誘ってみた。そしたら快く「行こう!今まで陶器の器に興味なかったけど面白そう!」と言ってくれた。

それだけでなく、前日の夜に常備菜を何種類も仕込んでくれていた。

「買った器に盛り付ける料理を作っておいたよ!帰ってきたら、新しい器でご飯を食べよう。」

とのこと。この人は、こんな風に人生を楽しむ方法を知っているんだな。素敵なだぁ。と思ったのを覚えている。

そして、益子で二人揃って爆買いをした。欲しいと思ったものは、遠慮しないで徹底的に買うという、金銭感覚も似ていて、止める人が居ないと二人とも物欲が爆発するということが分かった。

他にもこんなエピソードもあった。

今晩は、コロッケを食べようとなった時、「どこのメーカーのソースが好き?」と聞かれたが、私は答えられなかった。

すると、「ブルドックとカゴメとおたふくで全然味が違うじゃない!」と言われた。私は今までそんな事を意識したことがなかった。「それなら、今すぐ確かめなきゃね。」と言って、スーパーでソースを全種類買い、コロッケにつけて食べ比べをしてみたりもした。

日常って、こんな視点で物事を見たり、過ごしたりすると、こんなにも楽しいものなのか。そんな発見ばかりだった。

結婚を意識する

付き合って4ヶ月ほどしたある日、テレビを見ていると、結婚式のシーンが流れた。ゴウキさんは突然、「結婚式は、和装がいい?洋装がいい?」そんな話をしてきた。

私はドキリとした。1年ほど付き合って結婚の話をすると、付き合う人付き合う人に、はぐらかされたり、先延ばしな答えを言われたことをふと思い出したのだ。でも、ゴウキさんから結婚の話をしてきた。

和装でも洋装でも、私はどっちでもよかった。そんなことを聞いてくるってことは、結婚のことも考えているんだろうな。。ドキドキ。私はそう思って、るんるん気分だった。

将来の話

ゴウキさんは、将来の話をよくしていた。アイランドキッチンの家に住みたいなぁとか、古民家でカフェをしたいなぁとか、トルコで和食屋さんをやってみたいなぁとか。それは、私との将来を考えて、一緒にこんなこと出来たらいいね〜と言ってくれているのかと思っていた。

このまま、1年くらい付き合って、結婚して、今と変わらず楽しい夫婦生活を送りながら、子供が生まれたら子育てをして、一緒に料理を作って。ああこれは、1年前に憧れていたあの人のような暮らしではないか。

目の前には、私の家に遊びに来て栗を剥くゴウキさん。

出来上がった、素敵な食卓。

私の夢、叶うんだ!!!

そう、信じて疑わなかった。

しかし、付き合ってから5ヶ月ほどたった12月の初旬、ある事件が起きた。

ゴウキさんが突然、会社を辞めてしまった。

そして、九州でやりたい仕事ができたので、1月から九州に帰って、そっちで働くと言い出した。

(え???)

私は、何が起きたのかよくわからなかった。


次は、突然の退職、そして別れの危機編です。ドキドキでしょう?

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