固定費と向き合う①固定費削減に取り組むための心構え
はじめに
固定費と向き合うことがテーマです。
自粛をされている地域の方や、個人的に活動を減らしている方は、飲み会などの交際費や交通費、家族でレジャーに出かけるお金がかからなくなったはずです。
しかし、そういったイベントがなくなっても一定のお金は出ていきます。
固定費です。
数回にわたって、固定費への考え方や具体的な固定費節約方法についてまとめていきたいと思います。
今回は固定費削減に取り組む前の心構えを書いていきます。
固定費と変動費
ライフプランを組む仕事の一つに、家計の改善があります。
一番初めにすることは、ライフプランを組む目的を明確にすることですが、その次にすることは現状の分析です。
家計を固定費と変動費に分けます。
固定費とは、必ずかかる支出です。外に出なくてもかかるお金です。
例えば、これらが固定費です。
・住居費(家賃・住宅ローン)
・水道光熱費(基本料金)
・通信費(携帯代・ネット代の基本料金)
・生命保険の保険料
・損害保険の保険料(自動車保険・火災保険など)
・教育費(学校でかかる費用・給食費・習い事など)
・車両関連費(車のローン・駐車場代など)
・小遣い(固定にしている家庭)
・定期購入しているもの(コンタクトレンズ・サプリ、雑誌など)
・サブスクサービス(スマホアプリなど)
・新聞、NHK
・定期代
・仕送り
・税金(固定資産勢・自動車税など)
固定費がどれくらいかかっているかを確認することから始めます。
数字がある程度見えてきたら、ほぼ同じ機能を持ちながら節約できるところがないかを探ります。
節制や節約というと、どうしても
「飲み会を減らす」とか「欲しいものを買うのを我慢する」とか考えがちですが、固定費の削減が一番効果的です。
なぜなら、変動費(飲み会など)は一回分は節約できたとしてても、ずっと削り続けることは難しいのに対して、
固定費は一度削減してしまえばその後もずっと削減され続けるからです。
また、固定費は削減に手を付けている方が少ないため、
多くの場合でかなり有効なアドバイスになります。
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現状維持バイアス、確証バイアス**
ただ、固定費削減は効果が大きくても、実行に移す人はそれほど多くはありません。
やり方が複雑な訳では決してありません。
心の障害が大きいからです。
機能はほとんど変わらず(向上する場合すらある)、払い先や払い方を変えるだけ。
でも、現状維持バイアスに邪魔をされる人は少なくありません。
大きな変化や未知なるモノを避け現状を維持したくなること
また、現状維持バイアスを正当化するために、変化を起こすことへのデメリットを探し始めたりします。
例えば、格安SIMの失敗例の記事ばかり探したり。
これは、確証バイアスです。
仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のこと
意思決定にはバイアスが大いに含まれること、
バイアスに人は左右されやすいことを知ること、
一番大切なのは、家計を改善する目的に立ち返ることです。
目的に立ち返ってバイアスを突破して、実現したい幸せに近づきましょう。
最後に
こんな風に話していますが、僕は携帯のキャリアを変える時に、どちらのバイアスにもハマってしまった過去があるので、気持ちはとてもわかります。
僕はSoftbankのユーザーでしたが、変更しない理由を「孫さんのことが好きだから」とか言ってました。今思うとバイアス甚だしいです。
孫さんが好きだからという理由でSoftbankに払うお金と、
家族と美味しいご飯を食べに行って幸せな気持ちになるお金、
どちらが大切か考えれば、答えはすぐに出るはずです。
固定費の削減とは、
大切な人、大事なことに使えるお金を増やすことだと思います。
家にいる時間が増えている今だからこそ、
会える人が限られている今だからこそ、
人によっては収入が減っている、もしくは減る見込みがある今だからこそ、
外に出なくてもかかるお金、固定費と向き合ってみてはいかがでしょうか。
明日からは、具体的な削減案を提示していきます。
今シリーズもお楽しみに!!
余談
バイアスを知ることで、現実を正しく見やすくなります。
この時期に地方から都内に不要不急の用事で行ったりする人や、人通りが多かった戸越銀座の映像を見て思うのは、正常化バイアスが働いている人が多い、ということです。
正常化バイアスはこちら。
自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりしてしまう人の特性のこと
正常化バイアスを知っていれば「現状を普通だと思いたい自分」をメタ認知することができますが、それを知らなければメタ認知することもできない。
バイアスを知ることは、現実を正しく見るために本当に重要なのです。
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※画像はManaty Design(まなてぃでざいん)さんに頂きました
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