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回転しないレコード

kurayamisakaのレコードを買えなかった。販売告知を見たのは昨日の夜中で、その時は確かまだ買えたと思う。だから、もう少し悩む時間あるななんて呆けていたら、完売していた。それから電車の端にある二人掛けが向かい合った席に座って、夕暮れの中に溶けていく街並みを眺めていた。
夜になり、Xを眺めていると追加分が販売されることを知った。
僕はそのつぶやきに記載されていた時刻を何度も眼でなぞっては、そのサイトを行ったり来たりした。時間が長く感じた。とうとう時間になって、僕はレコードをかごに入れた。震える手で心臓が跳ねた。こんなに緊張するのはバイトの面接の前日ぶりだった。名前を入力して、住所を打ち込んだ。電話番号を入れた後、支払い方法を選択してくださいとの表示が見えた。
僕は数秒迷い、後払いを選択した。クレジットカードの番号を入れる時間が惜しいと思ったからである。僕は全てに間違いがないことを確認した後、確定を押した。

結果的に言うと買えなかった。
僕は昨日の時点で買う選択をしなければならなった。
こういった後悔を永遠と繰り返す。
憂鬱になった。ありとあらゆる人生競争に敗北し、そしてまた一つ重大な意味ではないにしろ、これをきっかけに全てがフラッシュバックのように思い出され苦しくなった。

毎日マックポテト食べたいです