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大地震が頻発する「ひずみ集中帯」~(1)4年前の警告後に能登半島地震が起きた


■はじめに

今月も災害関連のネタを2回にわたって書くことにしたい。

8月には、日向灘地震(M7.1、最大震度6)、カムチャツカ半島南部東沖(M7.0)といった大規模な地震が続き、国内でも最大震度4以上の地震が5回も起きていた。
このため、地震の情報を少しでも多く得たいという人は多いだろう。

今回紹介する「ひずみ集中帯(歪集中帯)」とは、地殻変動による歪みが特に集中している地域のこと。
日本では、1990年代以降にGPSによる精密な測地が可能となったことで存在が明らかとなった。
よく知られたひずみ集中帯としては、「新潟-神戸ひずみ集中帯」や「日本海東縁部のひずみ集中帯」がある。

4年前の2020年11月の定期購読マガジン『大地震・災害前兆ウォッチマガジン』で、「大地震多発地帯「ひずみ集中帯」~「日本海側は安心」は幻想」と題した記事を書いた。
その後に、能登半島で下記の2回の大地震が発生した。

・2023/05/05 14:42:能登半島沖、M6.5、最大震度6強、深さ12km、死者1人
・2024/01/01 16:10:能登半島地震(能登半島北部)、M7.6、最大震度7、死者299人

後述するように、「新潟-神戸ひずみ集中帯」は能登半島から外れているが、その影響はあったと考えられている。
そのため、今後も過去の歴史のように大地震に警戒しなければならない。

■新潟-神戸ひずみ集中帯

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