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元カノコンプレックス

私は元カノコンプレックスを抱えて生きている。

かれこれ、6年は「元カノ」に翻弄され続けながら生きてきた。

それは時に、自分を美へと奮い立たせる燃料となり、
時に自分を一気に憂鬱な気持ちの沼に引きずり込む存在であった。

私が元カノを昼夜意識して過ごしたのは、高校生の時から。
その始まりの原因は明確にはわからない。

高校時代の彼氏に「元カノが可愛かった」と言われたからか。
大学時代の彼氏の友達に「ブサイクな女」と言われたからか。
高校の時にずっとアイプチをして過ごして、下を向いて生きてきたからか。

私は、元カノのありとあらゆるSNSを探り、その動向をチェックしていた。

彼氏の友人に「ブサイク」と言われれば、二重整形をした。
元カノの涙袋が大きければ、私もヒアルロン酸を入れてみたりした。

彼女のアジアンビューティな濃い顔に比べれば、
私の顔は、薄い日本人顔で、存在感のない、真っ白なキャンパスのようで、
足さなければいけないものが沢山あるように感じた。

元カノはFカップだけど、私はまだ怖くて、流石に豊胸はできていない。

それでも、最低限気になっていた部分の整形をして、コンプレックスが多少改善されても、私の自信は地を這ったままだった。

友人や初めて会う人に、いくら「綺麗だね」「モデルみたい」と褒められても、
「元カノに比べたら・・・・」と自信は全く持てなかった。

他撮りの写真も、インスタにはあげられなかった。

彼氏には、わざと元カノに似ている芸能人の顔写真を見せて、「この子どう思う?」と質問をしてみたりした。

元カノの悪い噂を彼氏にチクったりもした。

そんな私に対して彼氏は、もう慣れている感じである。
しかし、私は、できるのならばこんなことはやめたい。



でも最近ちょっと思ったことがある。

私は彼氏に承認欲求を満たしてもらっているだけなのかもしれない。

自分で悪い妄想をして、
元カノというゴーストと戦って、
SNSを見て勝手に傷ついて、

その傷を彼氏に癒してもらうというルーティン。

なんだか、とんだ茶番に思えてきたのだ。

彼氏からの「そんなことないよ」「あなたが一番可愛いよ」という褒め言葉をもらうために、この過程を心が自然に踏んでいるのかもしれない。

承認が欲しいなら、彼女なのだから、もっと直通ルートで貰えばいい。

しかも、これは彼氏より、「自分が好き」っていうことなんだろうな。


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