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ネトストの「気持ち良さ」の正体

はじめに

この話は、私がある1つの体験を通して
ネトスト癖を習得し

そこから脱却するまでの経緯を書いている。


はじめてのnote投稿なので至らない点も多いと思うが、温かい目で見守ってほしい。


ネトストのはじまり

わたしのネトスト歴は6年。
高校2年生の時からだ。

当時付き合っていた元カレが原因だった。

彼は事あるごとに、

「元カノは学校で1番可愛かった」
「元カノとあんなことやこんなことをした」
「元カノに〜されたことが嬉しかった」

と、聞いていない元カノエピソードを自慢げに語ってきた。

(今なら、そんなに好きなら元カノとヨリを戻せば?とキレられるんだけど、
その時は、「悔しい、私も負けないように頑張るぞ〜」と考えていた)



それ以来、負けず嫌いな私は「そんなに可愛い元カノってどんな人なのだろう」

と単純な好奇心が生まれ、彼がよく口にする元カノの名前でSNSにて検索をかけた。

さがして、みつけた。


彼女の顔だけでなく、住んでる場所や家族構成、交友関係などまで把握した。

その傍ら、不思議な気持ちになった。

目が覚めて、心臓がドキドキして、スクロールが止まらなくて、
写真があればスクショして、集めて…


なんか気分がよかった。

いけない高揚感を味わっていた。

ムカムカするけど、スッキリしていた。

それから、暇な時間があれば彼女のアカウントを覗いた。



可愛い写真が載ってるときはこころを痛めて、けれど奮闘し、

事故画が載ってるときは、優越感に浸った。

そんな自分が嫌だったけど、2年後、彼氏と別れたら自然とネトストもしなくなっていた。



残っていたネトスト癖

大学に入って、新しい彼氏ができた。

彼は元彼と違って元カノのことを話さない人だった。


元彼と3年付き合い、男はみんな元カノのことが好きという価値観がすっかり出来上がっていた私は、困惑した。


彼も本当は元カノのことがまだ好きなのではないかと勘ぐり、

「元カノはどんな人だったの?」
「どうして別れたの?」
「どんなところが好きで嫌いだったの?」

と自分から質問しに行き、その質問に彼は渋々答えていた。


彼から聞き出した名前で検索をかけ、再び第2元カノのアカウントを見つけた。

その彼女にいたっては、インスタ、Twitter、Facebook、メルカリのアカウントや家族構成、住所、所属サークルや目指している職種までを把握するに至った

3年かけて。


インスタで捨て垢を作ってフォロリクを送った。

不細工な写真も、かわいい写真も保存した。

メルカリで彼女が着た洋服も購入した。

新しい情報を得るたびにワクワク嬉しくなった。

自分は元カノの1番のアンチであり、1番のファンだったのである。

元カノが可愛い写真を投稿すれば情緒不安定になり、
不細工な写真を投稿すれば、安心感を得ていた。

自分の自己肯定感も恋愛の機嫌も、完全に元カノのSNSによってコントロールされていた。


その反面、そこまで執着している自分が恐ろしく、
馬鹿らしくなってきた。


そんな自分が嫌になっていた。

だって側から見てやばいことしてる、自分。

本当はもっとスッキリさっぱり生きたいのに。

サークルの友達にいわれた。
「そんなことに時間使わなくていいのに。勿体無いよ」

まあたしかに。
でも、楽しいんだもん。
安心するんだもん。

けれどやはりこのままではいけないという気持ちはあったので、
私は、ネトスト癖をやめる決心をした。

辞めたくても、辞められない。


ネトスト癖に悩んでいたとき、「スマホ脳」という本に出会った。

そこで学んだことは、ネトストをやめることに直接の貢献はしなかった。

しかし、ネトストの「気持ちよさ」の正体について、ある種の答えを見つけることができたため、以下にまとめる。

  • 人間には「情報を得る」本能的な快感がある。
    古来から危険を回避し、共同体でうまく生活するために様々な情報を必要としたからだ。
    情報があればあるほど生き残りやすかった。

  • しかし、今は何でも簡単に知ることができ、他人の生活までも覗ける時代。情報が溢れすぎている。
    いらない情報、害となる情報は自分で選別し、見ないようにするべき。 

  • しかし先ほど書いた通り、脳は情報を得ると快感を覚える。 
    そのため、意志の力ではどうしようもできない。  

  • 相手をブロックしてみる、スマホの電源を切り遠くに置く、アプリをホーム画面から消してみる、、などと物理的な努力が必要となる。

  • まずは「意志」ではなく、積極的に「環境」を変えるべき

私はこの本を読み、ネトストをすることで「気持ちいい」と感じていた異常とも言える感情を科学的な分析を通して受け入れることができた。

そして自分がネトストをして感じていた快楽は本能的なものでもあり、
異常ではなかったのだと、ある種諦め、言い聞かせることで心に余裕が生まれ、
元カノのSNSをブロックすることが出来た。

集めていた元カノの写真も、思い切って消した。



だが、ネトストはそう簡単に辞められない。

SNSのブロックは結局解除してしまい、写真もまた収集を始めていた。

ゲームも、お酒も、漫画も辞められるのに、
ネトストは辞められない。


私は重大なことを見逃していたのである。

ネトストをやめるためには、環境を変えるという物理的なアプローチ以外に、
もう一つの根本的な原因を把握しておくことが必要だったのだ。



ネトストの奥に潜む、自分の臆病な心

なぜネトストをしてしまうのか。
なぜ辞められないのか。

私は、その根本にある原因が、
自身の「不安」であると結論付けた。


ネトストにハマりやすい人は、
自己肯定感が低いが、自尊心は高い人ではないだろうか。
自分のことは好きだけれど、自分に自信はないという人たちだ。

要するに、大切な自分を傷つけたくないのだ。

また、過去に浮気をされたなどのトラウマがある人は、
もう同じ思いをしたくないと過剰にビクビクして、ネトストのループに陥ると考える。

傷つきたくないからこそ、自分の知らないところで彼氏が何かをやらかす前に突き止めておきたいという気持ちが生まれる。

その結果、探って、自分から傷つきにいってしまっている。

しかしこれは、
自分の心にとって非常に不健全で、
彼氏を疑うことで仲も険悪になり、
自分の機嫌を自分で取れず、
悪いことだらけで勿体ない生き方であると言える。


やはり辞めたいという気持ちがある以上、ネトストは辞めるべきなのだ。


そこで先程述べた物理的な努力以外で、
私が実際にネトストを止めることに繋がった心構えを以下に書きだしてみる。

  1. 傷つくことを恐れず、信じてみること。
    例え騙され傷ついたとしても、そんな彼氏を信じ、真っ直ぐ向き合えていた自分の美しさを誇らしく思うことにする。

  2. ネトストをしてしまう自分を受け入れること。
    ネトストをしてしまうのは情報を得るという、本能的な快感があるから。自分を過度に責めない。

  3. 夜が来る前にきちんと寝ること。
    昔は「暗闇=危険」であったため、人間は暗くなると自然と心配性になり、周りの外敵に気を配れるように進化して行った。結果的にそのような人達が生き残った。
    よって、深夜は現代の私たちでも本能的に不安になる時間帯である。また、劣等感や漠然とした不安、暗い気持ちに押し潰されそうになる時は、体が疲れている可能性がある。考える前に寝るように意識的に生活習慣を変えること。

  4. 相手のことを詮索するときに手を止めて、「わたしは見なくても大丈夫」と声に出してみること

  5. 元カノと自分は全く性質の違う人間であるため、比較しないこと。
    自分に何か劣っているところがあっても「ほっとけない可愛い女なんだから〜」と自分を許してまるごと肯定してあげること。完璧=魅力ではないと知ること。
    欠点があるからこそ、人は慕われ、愛される。

  6. 浮気されても次があること、自分は意外と大丈夫で強いことを自覚する


不安や元カノという亡霊にいつまでも囚われず、
自分と彼という生きている存在と向き合って、より楽しく有意義な時間を過ごせますように。

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