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パンドラの匣

向日的作品



太宰治で1番好きだと思う






小柴利助は20歳の時に結核療養の病院に入院することになり、「ひばり」というあだ名で呼ばれるようになる

個性的な院長や医師たちと親交を深めていき、ひと癖もふた癖もある同室の患者たちと独特な療養生活を送る

偉大な詩人からアドバイスをもらい、憧れていた看護師とのわかれを乗り越えたひばりは精神的にも肉体的にも健康になっていく




青春特有のパワーとか思考みたいなのが分かりやすく描写されてて、それは時代を超えてわたしに届くものなんだと実感する



たとえ今でも昔でも、


変わらないことは変わらない





文章も秀逸で面白く、物語自体もおもしろい




どっちかというと、文章に付随するような面白さ



正義と微笑も、青春の瑞々しさやほろ苦さが鮮やかに描かれている、明るい雰囲気に包まれた美しい小説




泣けるところこそないけれど、読み進めるほど心がじんわり暖かくなる






魅力的な人物を描くのが上手







人間失格とかの暗い話ばっかり見られてるから読みづらくてってイメージあるけどこーゆー明るい小説もあるよって伝えたい







勉強したことを忘れてもいい
訓練の底にある一掴みの砂金が尊い

という先生の言葉が心に残った






死と隣合わせの中にある恋模様が甘酸っぱい


どちらも苦労や絶望の底にある僅かな希望が垣間見えて、



生きるのも辛いけど悪くないよなと感じさせられる





ありがとう

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