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大手未経験からITベンチャーに入ってみた4週目

今週も無事終わりました。2月は少し短く、祝日も多かったですが、これで一応1ヶ月を乗り切ることができました。今週も、30代で大手文系から未経験でITベンチャーに転職したリアルを書いていきたいと思います。エンジニアじゃなくてもベンチャー企業に関心がある方、大手企業から転職を考えている人、に伝わればと思います。

新規事業にアサインされる事になりました

1ヶ月何とか必死にやってきた甲斐があって、先日、社長がやることを決めた新規事業に主力メンバーとして参加することが決まりました。参加と言っても実質私と上司と役員の3人で形にしていく運びとなりますので、責任重大です。要件定義にもがっつり関わることができるので、エンジニア的な要素も大きく、キャリア形成にも非常に重要な案件となるでしょう。しかも、これは転籍というわけではなく、あくまで現状任されている主力事業の責務をこなしながら、同時並行で進めていくような形となります。大変なのは百も承知ですが、私が給料を大幅に下げてまでITベンチャーに飛び込んだのは裁量の大きい仕事をする為です。大手企業では何百といる同期の中、それなりに頑張ってきましたが、私の代わりはいくらでもいました。自分が実際大手の看板無しでどこまでやれるのか?それを確かめる為に全力で挑みたい、これは大歓迎です。

面接で熱意を持って話した内容はその後も影響を持つ

日頃の業務が認められたのと、面接で語っていた私の志望動機をふと役員の方が思い出して、任せてみようと決断したらしいです。私は前職の経験より、リアル店舗にITマーケティングプロダクトを導入し現場の、特に店長の課題を解決する為に転職したい、と本心で語っていました。(現状は通販のマーケティングツールが主力)今回の新事業は少しベクトルは違いますが、そういった現場と顧客の不便を解決するようなプロダクトの方向性には違いないので、前職の知見を活かすこともできるでしょう。このように、面接で語ったキャリアプランはその後も重要です。特に30代で異業種へ転職する場合は20代より遥かにハードルは高いし、キャリアプランをどう考えているのか?ということは必ず聞かれます。私のように32歳で転職して、じゃ何歳でどんなポジションになって、最終的には何を成し遂げたいのか?私ならそれを当たり前のように語れる人じゃないと採用しないし、採用した後も、当然ながらそうなるように努力するわけです。採用した側もそのつもりで採用しているので、ちゃんと頑張っていればチャンスはもらえる。

ベンチャーでは1にスピード、2にスピード、3に精度

私がこの1ヶ月どんな感じだったかは過去の記事も参考に頂ければと思いますが、ベンチャーではとにかくスピード感が重要です。ベンチャーではって言うかこれは大手も同じですが。恐らく私が評価されたのはこのスピードの部分なのですが、これはほぼほぼ意識の問題です。例えば、期限が3日後までと言われようが即実施、例え他に仕事があったとしても1日では終わらせたい。時間が足りないのであれば、朝早く来て進めても良い。自分が思っている仕事以外にもイレギュラーな対応は必ず発生するので、それを考慮して期限が決まっている仕事は早く終わらせる。緊急ではないが重要な仕事も朝の時間や隙間時間を利用して少しでも進めて進捗を報告してアピールする。問題は取り組むまでのスピードなので、何も問題が無いなら言われたら即動き出すことが重要ですし、普段のチャットやメールの返信も即レスが基本です。で、精度はどうなの?ってとこですが、そのスピード感で全く不備が無ければそれが理想ですが、未経験職種への転職したばかりであれば多少の不備は多めに見てもらえます。また、正解が無い仕事に関しては結局修正点などは発生するので、とりあえず今の自分が出せるそれなりの成果物をなる早で提出した方が良いです。

ITだろうがベンチャーだろうが求められるのは人間力

この1ヶ月で理解したのは、結局上司がこの人を教育したい、一緒に何かをしたい、好き、って思ってもらえるかが全てです。これは少なくとも国内ではどの業界でもどの規模の会社でも同じだと思います。その為には礼儀作法は必要以上に身に付けておくべきですし、技術職だからと言ってコミュニケーション力無くても良いとわけではありません。正解があるスキルは結局仕事熱心な人はいずれ必ずマスターできるんですよね。どんどん簡易化されていくのは間違い無いですし。会社の未来を考えた時に誰にベットするべきなのか?そう考えれば技術力よりもビジネス力を優先するのは当たり前です。(当然ながら未経験の初心者は技術的なことも必死に勉強しないとダメですよ、でも、このご時世転職できている人は恐らく時間さえ掛ければ問題無いでしょう)。

ビジネスの礼儀作法は不人気ブラック業界でも養うことはできる

私は大手とはいえ、小売業界という不人気業界出身です。結果的には高待遇でしたが、世代的にはやはりメーカーとか商社とかに比べるとコンプ抱えたりしていたわけですが、そんな小売業界でもしっかり他業界でも通用するビジネス作法を取得することはできると今回の転職で確信しました。言い方は悪いですがIT業界はそれぐらい技術偏向主義が大きく、ろくに挨拶すらできない技術者とかも多いです。恐らくですが、そういう人が自分の人格を30歳越えてからガラって変えるよりも、基本的なビジネススキルが高い人が技術的なことをそれなりに覚える方が早いです。もちろん、技術も素晴らしく、人間力も高い人もいますけど、そういう人には勝てないので。

話逸れましたが、小売業界に関してはやはり私は以前も書きましたが、少なくても店長まではやってほしい。私は店長だけでなく、物流、品質、通販事業にも携わっていましたが、圧倒的にスキルが付くのは店長です。しかし、実際店長までやるとなるとそれなりに失う時間も大きいですし、学歴とかも必要になってくる。店長までやらないとすれば、とにかく目の前の顧客対応でナンバー1を目指すことと、少人数でも人を動かすリーダー経験を積むことです。これは飲食でも同じです。販売接客で顧客満足ナンバー1を目指す為に話し方や身振り手振りの動作、考え方から販売後のアフターフォローも含めて自分でしっかり学んで結果を出せれば、普通にBtoBの営業とかも余裕でできると思います。BtoBはBtoCより全然許されることが多いので楽ですよ。あと、重篤クレームも率先してこなしましょう。重篤クレームというのは例えば、○くざを相手にした対応とか、言った言わないで訴えるぞ!っていってくる人だったり、土下座しろ!とか、店内や商品で怪我したとか、皆さんこうなった時冷静に即座に対応できますか?この経験もBtoBでめちゃくちゃ活きますね。こういうのは例えバイトレベルだったとしても初動対応を経験できる可能性は高いです。こういう事件が起きた時こそ率先して対応しましょう。自分のスキルアップの為に。

IT業界の顧客応対レベルは低い??

これは薄々感じてましたが、IT業界全体があまり顧客とのコミュニケーションを重要視しない傾向を感じます。例えば、皆さん、アマゾンとかメルカリのクレーム対応って良いと思います?通販全体が基本的にメールとかチャットbotでしか対応してなかったり、電話してもクソレベル低いオペレーターしかいないみたいなこともおかしくありません。業界全体が基本的に若年層をターゲットにしているプロダクトが多いので、そこまで気を使わなくても成り立ってしまうんです。前職の経験上、基本的に若年層のクレーマーは楽勝です。厄介なのは金持ちの高齢者なんですよね。この前たまたまアマゾンの返品対応でおじいさんがヤマトでどうしていいか分からず困っていたのですが、メールでのやりとりとか無理なわけですよ。他業界では店舗直通電話でやりとりするのでサービスレベルはめっちゃ高いですし、高齢者の方が金持っているからそっち優先するのが当たり前です。若い人金ないから高単価の商品買ってくれないし、大体ネットで調べて自分でコスパいいの決めてますから。多分IT業界の人自体、そういう高齢者に媚びうるのが嫌でこの業界にいる人が多いと思うのですが、これから確実に高齢化が進み、顧客応対レベルも激しい競争で上がっていくので、そのような応対経験は重要です。

話は変わって最後に上場の話

ところで、マコなり社長もよく上場目指してます、キラって感じ出してきますし、私の会社も上場を手に掛けるフェーズで、恐らく私がこのタイミングで入社したのもそこに対して貢献しなければならないのは間違いないと考えています。しかし、上場ってそんな素晴らしいものではないというのが私の見解です。というのも、上場して喜ぶのってステークホルダーだけなんですよね。ベンチャーに入って上場したら給料倍増みたいに安易に考えている人もいるかもしれませんが、株持ってる一部の経営層とVCしか得しないんですよ。だから私は正直そこはどうでも良いですね。上場しようがしまいが、優秀な人材を定着させる為には組織体制は大企業並みに強化しておかないといけないですし、やるべきことはやるべきですけど。

私が本当に思うのは、従業員全員に小額でも良いからコツコツ株をボーナス代わりに渡してあげても良いんじゃないかな。今は紙切れでも自分等の力で上場して、その価値を10倍、100倍にできたら隠居できるぐらいの夢はほしいですし、それが従業員のモチベーションに必ずなります。辞めさせたい社員は別ですけどね。ベンチャーって正直、低賃金でやたら重い仕事をやらしたりするわけじゃないですか、それの代わりに上場できたら未来大きなバックがあるよっていうのがないと良い人はなかなか定着しないと思いますね。この辺は月に一回、全社員経営層と面談があるみたいなんで、その新規事業で結果を残せたら他の社員の為にも自分が意図的に銭ゲバになっていきたいと考えています。阪神の福留選手みたいな人はいた方が良いんです。いくら、金の為に転職してないとは言え、会社の利益に明らかに貢献してるのにしょぼい給料で働き続けられる程お人好しでもいけないとも思うのですね。

ちなみに、これベンチャーだけに言えることではないです。私の前職は一般的には知られてないですが、毎月3月に自社株のボーナスがあって私で1回40万ぐらいの株をもらってました。さらに、ある程度会社で結果を残した人はストックオプションの権利をもらえて、市場の5分の1程の価格で300株、購入できました。結果、会社自体が創業以来常に増収増益を続けてきた事もあり株価が爆上がりしたので、10年戦士の私ですら、単純に株だけで1000万以上の金額を保有してます(使った金は80万だけ)。20年戦士だったら5000万ぐらい、30年戦士ならおくりびとかな。こういうのも成長企業の醍醐味だと思うので、是非とも今の会社でもしっかり結果を出して、そこは徹底的に主張していきたいですね。


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