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「二月の勝者」で無料塾にもスポットが。

夏以降、更新をサボっておりました。あけましておめでとうございます。


昨年秋〜冬のドラマで、『二月の勝者』(日テレ)が放送されていましたが、みなさんご覧になりましたでしょうか。
中学受験を題材にしたお話なのですが、なんとそこに、無料塾が登場したのでした。主人公の進学塾講師・黒木が運営する無料塾「スターフィッシュ」。テレビドラマの中で無料塾が出てくるのは、『みかづき』(NHK)以来でしょうか。

『みかづき』は森絵都さんの小説が原作になっており、こちらも塾講師・経営者たちのお話です。物語の中では昭和半ばから平成までの時代の移り変わりとともに、塾という存在がどう変わってきたかがよくわかります。その中で、「本当の教育って何?」ということも深く考えさせられます。
この小説を読んで「無料塾」に思いを馳せ、私が運営する無料塾にボランティアとして参加してくださった方もいます。

『二月の勝者』は高瀬志帆さんの漫画が原作となっています。
こちらは塾を舞台に、子ども・親たちがが中学受験を通してどのように成長・変化していくかが描かれていて、その中で『みかづき』と同じく「子どもたちにとって、本当に良い学びとは何なのか?」ということを考えさせられます。私は高校受験の指導をする立場ですが、受験というものをどうとらえるか、どう乗り越えてもらうのが子どもたちにとってベスト・ベターなのか、大変参考にさせていただきました。

で、ですね……。この『二月の勝者』に出てくる無料塾「スターフィッシュ」。実は、高瀬さんが私の運営する「中野よもぎ塾」を取材してくださり、原作のほうでは舞台となる会場や備品、生徒たちのエピソードなどはかなり「うちやん」という感じになっております(もちろん個人個人をそのまま描いてはいません)。ドラマでは少し変わりましたが。
特にクリスマス会の様子。。。まるっきりうちではないですか。高瀬さんはクリスマス会にはお越しになっていなかったと思うのですが、どこかでこっそり見ていらっしゃったのでしょうか!
(上に紹介した13巻に、無料塾のクリスマスパーティーのシーンが描かれております)

中学受験向けの進学塾と無料塾、まるきり違うように思えますが、原作を読んだ人はお気づきになるのではないでしょうか。
どんな子にも、それぞれの家庭事情があり、思いがあり、周りの大人たちから与えてもらっているものもそれぞれ違う。どんな子も、勉強がイヤになったり逃げ出したくなったり、ズルしたくなったりするし、問題が解けて喜んだり、褒められてうれしくなったり、支えてくれる人の愛情を感じて安心して勉強に向かえたりする。そこに関しては、中学受験をする子と無料塾に通う子とでは、全然変わらない……ということに。

ただ、中学受験をする子どものお母さんのように、子どもの勉強をサポートしたり、受験校についてじっくり調べたりできるような余裕が、無料塾に通う子どものお母さんたちにはあまりありません。受験に関する情報をどうやって入手したらいいかわからず、学校任せになってしまう保護者の方々も多くいます。だったら、そういうところは無料塾なり、別の大人たちがカバーしてあげればいいですよね。
支えてくれる人の愛情、これって何も、親だけから受けるものではありません。黒木先生や桜花ゼミナールの先生たちみんな、すごく子どもたちに愛情を捧げていましたよね。塾の先生でなくとも、周りにいて関わっている大人たちが、少し背中を押したり、心配して声をかけたり、「すごいね」と一緒に喜んだりできれば、いいのだと思います。

さてさて、年も明けたので、無料塾のほうもいよいよ受験が迫ってきています。こちらは「都立高校」への入試となります。決戦は2月。うちの生徒たちも「二月の勝者」となれるでしょうか!
合否も大切ではありますが(特にうちの生徒は多くが都立一択なので)、それ以上に、ここで努力したことが後々になって活きてくるような、人としての大きな成長の一歩となるような、そんな受験にしてくれたらいいなと願っています。

今年もどうぞ、よろしくお願いいたします。

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