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アートの街で、アートへ誘う

前回、ブルーピリオド展の感想を述べましたが、その続きのようなものになります。とはいえ、ブルーピリオドの内容に深く言及した内容ではありません。

ブルーピリオド展、予約してから場所を調べました。
寺田倉庫。なにそれ。どこそれ。倉庫で展示会やるの??
ちなみに「鈴木敏夫とジブリ展」も、寺田倉庫で開催されます。ということは、割と展示会が開催されるような場所のような気がする。

天王洲。
正直、その周辺の駅には行ったことがあるけれど、あまりそのあたり一帯がどういう場所なのか知らない。

というわけで調べました。
まず出てきたのがアートの街。ほう。
アート漫画のブルーピリオドの展示会を、アートの街でするのか。
だったら、せっかく朝イチでブルーピリオド展に行くから、そのあたりでご飯食べて、しばらく散策してみよう。この判断が大正解でした。

朝10時前、まず目についたのがこちらのモニュメント。

早速こんなのあるのか〜!という感想。そのまま進んでいくと今度はなんだかお洒落な画材屋さん。

ここはあとで覗いてみよう、と心に決めて、そのまま真っ直ぐ歩く。

ここまででかでかとブルーピリオド展が主張されていたら迷うわけもなく。とりあえず展示会を堪能。

展示会の感想は前回の通りですが、とりあえずさらっとなぞりますと、「漫画の展示」というよりは、「漫画の世界に入り込む展示」という印象でした。つまり、「アートって何か」ということを、漫画を通して私たちに語りかける内容、私はそう解釈しています。

で、アート漫画の展示会から出てきたら、アートの街が目の前に広がっているのです。

とりあえず12時、お昼を食べようとなります。
多分適当に歩けばご飯ありそうなところは見つかるし、アートの街って言うくらいなんだから、わざわざ探しに行かなくてもアートっぽいものあるでしょう、と、歩き始めました。

本当にアートに行き着くからすごいんですよね。
ブルーピリオド展の会場を出て、とりあえず入った向かいの道。

の、向かい側

そのあと見つけたレストランの横。

本当にアートだらけじゃん…と、慄きました。

ちなみにたまたま入ったレストランにはブルーピリオド展のコラボドリンクが売ってました。

これは飲んで大丈夫なんか?と思いつつ、普通にラフランスとデラウェアのスムージーで美味しいんですよね。だからこそ何の青なのか分からなくて怖いですが、まあそれはさておき。

ご飯食べて、スムージー片手に天王洲散策を開始しました。これが超楽しい。

ゴミ箱も

標識も

何気ない壁も

ふと目に入ったネオンな路地も

川沿いの倉庫も

全部オシャレ。全部アートっぽい。なんなら川の向かい側のパ◯ソニックまでアートに見えてくるんだから怖い。

ちなみに、暑すぎたのとお昼時だったのとが関係しているのでしょうが、全然外に人がいないので

こんな写真も撮り放題だったんですよね。
めっちゃ暑かったけど。めっちゃ暑かったけど。

楽しかったのですが暑すぎて、スムージーもなくなって、もう無理だー、帰ろうと思い、帰路に着いた私を最後に引き留めたのが、最初に目に留まっていた画材屋さん。

え?
入り口、めちゃめちゃブルーピリオドやん。
そのまま中に入って

目を奪われました。
岩絵具、というらしいです。これを油に溶かして、絵具として使うみたいですね。
いや、何色あるの。
写真に収まっているのは、全体の半分もないくらいの量です。

何色もありますが、全部微妙に色が違います。鮮やかな色達はなんとか、その微妙な色の違いを見分けられたのですが

白が本当に無理でした。何?どの辺の差があるの?粒の大きさ?偏光?本当にこの違いを捉えて使い分けて描けるんだったら凄すぎる。

楽しい。
なんせ店内が楽しすぎてずっと見ていたのですが、そもそもなんで私ってここにいるんだろう。

ブルーピリオド展がないと、天王洲には来ていませんでした(まあ鈴木敏夫とジブリ展も開催されるのでそのうち来るのですが、それはさておき)。

最初、ブルーピリオドなんだから渋谷でやればいいじゃん、と思っていたのですが、天王洲に来たことで、どうしてこの場所が選ばれたのかが分かった気がします。
アート漫画の展示会に触れて、アートの世界に少し入り込んだ気がして、そうして展示会を出てからも、アートの街が目の前に広がっている。
そして、コラボドリンク、画材屋さんの入り口が示すように、アート漫画の展示会を、街が受け入れて、一緒に盛り上げてくれます。

アートの街を少し歩いた感想は、ビルがたくさんあるけれど、都心のような整然とした雰囲気はなく、横浜のように整えられた美しさもなく、でも色んなアート作品達が、それぞれの良さを壊すことなく景観に馴染み、訪れた人を楽しませるような、自由な雰囲気がある。そういう感じです。
正直、暑すぎて全然歩ききれてない。
きっとまだまだ、私の知らない道があります。行きたい。


最後に、画材屋さんにいたお兄さんが呟いていた言葉。

「すごいよなぁ。あの漫画があるからみんなここに来て、アートの間口は確実に広がったもんな。本当にあの人はすごい漫画を作ったよ」

お兄さん、120%同意するわ。




ももこ

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