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〜教員生活10年目、真剣に転職を考え、noteと出会った1年〜 2022年の振り返り、そして教員の「メンタルヘルス」

気がつけばあっという間に冬休みに入り、2022年も終わりを告げようとしています。
少し長い文になりますが、読んで頂ければ幸いです。

若い頃、周りの大人に「歳をとると1年が過ぎるのが早いぞ〜」とよく言われたもんですが、最近はそれがひしひしと実感できるようになりました。

私事でいうと、教員生活10年目の年。
そして、初めて真剣に「転職」を考えた1年でもありました。

6月半ばの運動会を終え(北海道は運動会の実施が早いのです。本州では9月あたりが一般的かと思います。)、そして迎えた7月半ば。

今までは薬で抑え込んでいた「鬱」が抑えられなくなりました。
診断を受けてから5年強、精神的な不調で休んだのは初めてでした。
不眠に倦怠感、筋肉痛。そして希死念慮。
様々な心身の不調を表すシグナルが顕著に現れてきました。
自分で職場に電話することすらできず、妻に休みの電話をしてもらう始末。

とりあえず2日お休みを貰い、自分の「これから」についていろいろ考えました。

不登校の子どものケアをしたいのであれば、適応指導教室の職員でもいいのでは。
でも現職の教員にもなれるものなのか?

いっそ自分でフリースクールでも開校してしまおうか。でもどうやって?
私にそんなノウハウはない。

教育以外の仕事に就く…そんなビジョンは見えない。

じゃあ休職する?…担任を務めている以上、学級の子どもたちを放ってはおけない。

教員10年目ともなれば、立派な「中堅」です。
いわゆる「ミドルリーダー」の層になってきます。研究主任も今年で3年目。
任される仕事も年々増え、懸命にタスクをこなしていくだけで過ぎてゆく日々。
そして年々期待され、高まっていく「他己評価」と裏腹に、低くなっていく「自己評価」

文字通り「忙殺」される毎日に心が悲鳴をあげ、体が動かなくなりました。
ふっ、と気を抜くとこの世からいなくなってしまいそうな感覚。久しぶりでした。

2日間のお休みを終え、学年団の先生方に自分の現状をありのまま話しました。
幸い、私は不思議と「人」にだけは恵まれてきました。教員生活10年間で出会った先輩方や同僚、そして子どもたち。

理解をしてくれるとともに、最大限私をサポートをしてくれたのは管理職ではなく、日々過ごしてきた「学年団」なのでした。
一部の信頼できる先輩を除いて、自分の病状を話すことができたのは今の学年団を私が信頼できたからこそ。

そうして夏休みまでを文字通り「死屍累々」の状態で迎えた私は、教員生活最大に連休を取ることにし、一切仕事のことを考えない環境で過ごしました。

夏休みが終えると控えている宿泊を伴う行事。
そこにだけ照準を合わせ、徹底的に休むことのみ考えた長期休み。

薬を増やし、とにかく休み、迎えた2学期。
精神的にも落ち着きを取り戻した私はなんとか「復活」することができました。

そして出会ったのがこの「note」という場。
教員をやりながらでも自分の不登校体験が読んでもらえる。活かせる。
不登校に悩んでいる保護者の方の悩みや、不登校支援をしている団体・個人の考えについて知ることができる。
そして、リアクションが返ってくる嬉しさを実感できる。

「今まで教員という仕事の視野を狭くしていたのは自分自身なんだな。」
そう気付かせてもらうことができました。

教員の「メンタルヘルス管理」については、「心が壊れないためにどうするのか」については耳障りよい言葉が上からたくさん届きます。

それをすることが既に「ストレス」になっている「ストレスチェック」
本当に悩んでいる教員こそ決して掛けられないであろう、教育委員会直通の「電話相談窓口」
「定時退勤の奨励」の名の下に、家での持ち帰り仕事が増えるだけの「定時退勤日」

…そんなの、いらない。


思うに、今の教育現場に決定的に不足しているのは、
「壊れた(または壊れかけた)心とどう付き合うか。」
「疲れた心の負担をどう軽減させるか。」
という目線なのではないかと思います。
(教員に限らず、仕事をすれば誰だって心は疲れるはず。)

それは、子どもと我々教員が向き合う時にも同じことが言えるのだと思います。
「不登校にさせない信頼関係作り」
「早期発見、早期対応。」
などの不登校にさせない「事前対応」が主。
まぁ、…聞こえはいいですよね。

でも実際、現場で働く先生方にとって真に学ぶべきなのは

「不登校になっている子とどう向き合うか。」
「学校に行きたくない、というメッセージを発している子どもたちに対して、どこまで本音を曝け出して真正面から包んであげられるか。」

という「事後対応」の目線なのではないかと思います。
その目線だけは、何があってももち続けていたいなぁと感じさせられたここ1ヶ月。

長くなってしまいましたが、個人的には激動だった2022年。
ひとまず、喜びを感じられる間はずっと「教員」という仕事を続けていきたいと思います。

さて、みなさんにとってはどんな1年だったでしょうか?リアクションいただければとっても嬉しいです。

さて、明日からは2023年。みなさんの1年が幸せなものでありますように!!

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