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最後の恋は初恋

こんにちは、ももかたまちゅりです(@momokatamachuri)

「初恋」と「最後の恋」のちがいをご存知?
初恋はこれが最後の恋だと思うし
最後の恋はこれこそ初恋だと思うもの。

サーカスのプリマドンナの馬(ムーミン)

初恋は最後の恋』のつづき。

恋なんて、いつまで続くかわからない不確かなもの。
その不確かなものを、確かなものにしようと努力し合って 初めて 愛がつくられるのかもしれません。
何十年とつくり続けても 気づいたときにはなくなっていることもある。
愛はもろく 壊れやすい。なのに、莫大な力をもっている。
努力したからと言って必ずつくられるものではなく、努力しなくとも 自然と愛をつくれる人もいます。
そんな不思議なモンだから みんな惹かれるんだろう。
愛を丁寧につむぎ合った後に完成する シアワセという名のスパイスを 誰しも求めているのかもしれない。
今回は、そんな話。

初恋の人と別れてから「もうこんなに好きになれる人は現れない」と思っていました。
でも、4年程経って 好きな人ができました。
意外と早かったなあ、と 自分で自分にびっくり。
初めて恋をするまでは、全く恋ができないことに あれだけ悩んでたのに……と、拍子抜けです。

その人は、ネット上で6,7年仲良くしていた人でした。
ネットでのやり取りは 他愛なく 気が向いたときに返事をする程度。
その間は「会おう」なんて話には一回もなったことがなかったのに、突然 会うことになりました。
アイコンで顔は知っていたし、6年も仲良くしていれば 考え方や話し方もわかる。
特に何も心配していませんでした。
恋するなんてことも 想像していませんでした。

会うと、写真で見るよりもずっと 顔が整っていて 驚きました。
会話は ネットでのやり取りとほぼ変わらず、程よくノリが良くて 居心地が良かった。
そのせいか、油断しました。
その人は 思っていたよりもあざとくて 人を魅了するテクニックをたくさんもっていました。
私は"そういうの"を敏感に察知する方なので「うわあ、これはハマったらヤバイやつだ……」と、脳内でアラームが鳴りまくりました。
必死のアラームもむなしく、私はずぶずぶとその人にハマっていきました。

気が遣えて、よく笑う。
ノリが良くて、可愛げがある。
少しエロくて、全く気にならないボディタッチが 相手をその気にさせる。
「こんなテンプレみたいなテクニックにどハマりするなんて……私としたことが……」という悔しさを抱きつつ、どんどん好きになっていく。
そして私は狂っていった。

初恋の人に出会ってから、自分改革を行っていた私は すこぶる精神が安定していました。(関連記事:信じることは愛すること)
両親との仲も良く、ほとんど全てがうまくいっているハズでした。

その人は、会話の節々に恋人がいることも匂わせていました。
(ハッキリ言わないところが、小賢しい……!)
恋人がいるのに、平気でこういうことができるのか!!と 弄ばれてる悔しさが 日に日に増していきました。
「でも可愛い……好き……」なんて、チグハグな感情。
こんなに恋愛に振り回されたのは初めてでした。
どちらかと言うと、私が人を振り回していた傾向にあったので 余計ぶんぶん振り回されたような気がします。

そして見事 半年かけて狂った私は大爆発し、感情を全てその人にぶつけました。
感情的になるのは好きじゃないのに、感情だけに支配されて 気持ちをぶちまけました。
その人は少しずつ私と距離をとるようになりました。
6年以上も仲良くしていたのに、むなしくなりました。

ずっと、自分なりにSOSを出していた。
「これ以上思わせぶりな態度をとらないでほしい」と。
でも、甘かった。
「いいよ、勘違いしても。」なんて、平気で返してくるわけです。
「そうじゃない」感。
「結局、思わせ振りな態度をとるだけとって 私の気持ちは受け止めてくれないんだよね、知ってたよ」という感じです。

真面目な人がいい。
誠実で、まっすぐで、子供みたいに笑う人がいい。
いや。子供すら 大人のために嘘の笑顔をつくるから、子供でもダメだ……赤ちゃんみたいに笑う人がいい……。
切望しました。
小悪魔的な人じゃなくて、愚直に向き合ってくれる人がいい。
でもそんな人、私以外の人を選んで 既に幸せに暮らしているに決まってる。
もう二十代も中盤だというのに、そんな人に恋人がいない なんてことはないだろう。
そう思っていました。

でも、そんな人が現れた。

人生つらいことばかりだった。
正直、愛なんて感じてこれなかったし ずっと孤独だと思っていました。
孤独でいい、とすら思っていました。
唯一手放しで信頼している友人ですら、長期間一緒にいるのは耐えられない。
人が同じ空間に存在するだけで疲れてしまう私だから、1人が楽でいいのだと。
例え将来結婚することになっても 別居がいい、と思っていました。

そんな私が、24時間 1週間以上一緒にいても 疲れない人。
1週間が2日くらいに感じる人。
そばにいるだけで、シアワセを感じられる人。

出会ったとき、その人は親との関係で苦しんでいました。
ストレスからのじんましんで赤く腫れた体、苦しくてつけた傷、コンプレックスに押しつぶされそうな心。
最初は全く気づかなかったけど、ぽつりぽつりと話してくれました。
まっすぐ「つらい。」と話してくれる。
「どうしたら良いかわからない。」と。

相談は、今までいろんな人にされてきました。
だから、いつものように 私は 私なりの提案をしました。
「まあ、真剣に提案したところで 実際に動いた人なんていないけどね」と、少しヤサグレながらも。

だから、その人がすぐに行動に移したのに驚いた。
出会って間もない人間の言葉をこんなに愚直に信じて 動ける人がこの世に存在するのかと 衝撃でした。
当時のことを話すと「あの時は本当に、どうにかしたかったんだよ。」と笑いながら言われます。

私は 自分で「最低限このくらいは人に気を遣う」という基準を設けていて、その人にも同じようにしていました。
でも、その気遣いに対して「なんでこうするの?」「どうしてこうしたの?」といちいち聞いてくる人でした。(笑)
でした、というか 今も、ですね。
「そんな……人の気遣いに対して、行動の意味を聞く!?」と、驚きつつも 1つ1つ問に答えていきました。
すると納得して「ありがとう。」と嬉しそうに笑ってくれました。
それが妙に嬉しくて、少しずつ ゆっくりと 好きになっていきました。

「鈍感だから、聞かないとわからないんだ。ごめんね。」と、申し訳なさそうに謝るその人は 誠実そのものでした。
自分の弱点を知った上で、それを補うように行動できる。
それはもう、弱点ではない。

出会う前は、私の好きなモノに全く興味なんてなかったのに「まちゅりが好きなものを知りたい。」と言って、調べてくれる。
お金がないからと、わざわざ図書館に行って 本を借りてくる。
私が好きそうなモノを探してきては「ここに行ってみたい。」と楽しそうに話してくれる。
綺麗なモノを見つけたら、すぐに教えてくれる。

「まちゅりはすごく大変な思いをして、自力で心の器をつくった人だから、その支えになれたら嬉しい。」と、まっすぐに伝えてくれる人。

その人は弱っちくて、少し頼りなくて、すぐ泣いちゃうけど
見てるこっちが笑ってしまうほどの笑顔をもっている。
人を癒す力をもっている。

責任感が強くて、無駄にいろんなモノを背負い込もうとする。
重くなって、苦しくなって、潰れてしまうこともある。
不器用で、いろんなことに失敗して、自信をなくす。
そんな生き方が、なんだか可笑しくて 可愛くて 愛しくて 手をかしたくなる。

「ねえ、付き合ってくれるの?」とまっすぐな目で聞いてくるから「え、当たり前じゃん。」と返したら、驚かれた。

「ああ、私はこの人の手助けをするために
今まで苦労して生きてきたのかもしれない」
と思うようになりました。

2人で並んで立つと、長年連れ添った老夫婦みたいな安定感がある。
付き合って まだ2ヶ月のときにそう思って、もうすぐ2年半。
日に日に好きが増していく。
飽きなんてこない。

笑って「浮気してもいいよ。」なんて言ってくるけれど、浮気なんてする気も起きない。
今まで半年付き合って"長く付き合えた方"だったのに、あっという間にその壁を超えていった。

依存でも、遊びでもない。
本当の、最初の恋。

「いつまでも一緒にいたい。
でも、絶対一緒にいられるわけじゃない。
だから2人でがんばっていこう。」

どうか、このシアワセが 少しでも長く 続きますように。

サポートに興味をもっていただき、ありがとうございます。いつか 私の文書が、あなたの手元に残る形になって あなたをそっと支えられればと思います。