テクシー
20代後半の頃、辞典編集アシスタントをしていたのだけど、この言葉が特にその頃の中でも記憶に残っている。たぶん「うまいこと言うなあ」という感想と、「おやじ的発想だなあ」という感想と、ダブルでトップレベルだったからだと思う。
が、日国で調べてみると、思った以上に「古い」言葉だった。「おやじ」どころではない。「ひいおいじいちゃん」が言ってたであろうギャグだった。日国は初出を拾っていると思われるので、1919年には流通していたことになる。1912年に本家のタクシーが日本での営業を開始したということだから、その当時での「近頃流行のタクシー」をもじった大正時代のギャクといえる。
確かに、このことばを生で使った人に、私はいまだ遭遇していない。が、死語とするにはなんとも惜しい言葉ではないか。すきあらば、私が使って、細々とでも息を永らえさせたいと思っているのだが、なかなかそのタイミングがない。せめて生きているうちに一度使って、若人の記憶に「令和の時代、テクシーを使っていた人がいる」を埋め込みたいと思っていたのだが……。
話しは飛ぶが、最近、韓国語を勉強し始めた。韓国語で「タクシー」は、
택시
発音は「テクシー」と言う。あ、私、いま、「テクシー」って言ったよね?となにげに感動している。
もう少し、韓国語が上達したら、日本語の「テクシー」についての薀蓄を語れるくらいになりたいと思う。
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