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日記:童心に帰るって初めて使ったのいつだっけ

2023年9月3日

今日は朝早く起きて前の日から私の家に泊まっていた友達をバイクの後ろに乗せて、自分の働く店のモーニングに行った。いつもそこにはいるけれど、客として朝訪れるのは初めてのことで、無意識下にある心の高鳴りがどこか嬉しかった。

私はパンケーキ、友人はトーストのセットを食べた。お互いに少しずつ分け合いながら美味しいねなんて話をして午後の予定を決めた。シフトに入っている時は、いつも自分が作っているメニューを食べるのはどこか少しくすぐったい。お互いが食べ終わり満足するまでに積み重ねられた煙草の本数は5本だった。

coffeeshop miwaku にて

結局色々提出された案の中で、私が提案した亀岡の方にある保津峡に行くことにした。バイト先からバイクで40分弱の距離、ツーリングには申し分ない。

保津峡には過去に1度だけ訪れた事があって、当時はサークルの友人とBBQをしたのだった。記憶を頼りに道幅の狭い山道を抜けると、見た事のある景色が眼前に広がった。

自分が思っていたよりも実際の保津川に流れる川の水質は澄んでいて、エメラルド色に輝いていた。決して涼しいとは言えない気温の中たどり着いたそこは、砂漠の中から見つけるオアシスみたいだなと思った。


保津川

バイクを停めて川の側まで向かうと、積み重ねられた土石を拠点に沢山の人々がBBQや水遊びをしていた。それに倣って私達も荷物を置くと、どちらから言うまでもなく靴と靴下を脱ぎ足を川へと漬けた。

ところで、童心に戻るなんて言葉を使いだしたのはいつだったっけ。覚えてはいないけれど、その時にはもう子供ではない自覚が自分なりにあったのだろう。人里離れた山の中、私たちは目の前に広がる水辺に向かって水切りを始めた。


これは私が見つけた、水を切るべくして生まれた石

最初は互いの投げた石がどれだけ川の上を跳ねるかを競い、次第にどれだけ離れた距離の目立った場所に石を正確に投げられるかへの競技へと移行した。私はどの勝負でも惜しいところで友人に負け、彼はその度に少し誇らしげな顔をするのであった。

悔しい振りをしながら、彼のその顔を見ていた。高校生の時に知り合った彼とはいつもそんな調子だった気がする。存在価値のあやふやな私と競り合って遊んでくれる彼という存在を、勝手ながらいつまでも大切にしたいと思う。

帰りの道は38℃の気温に晒されて2人とも喋る元気が無く、彼が乗る電車の駅へと向かった。彼は大阪に住んでいて、京都に住む私とはいつでも会える距離でいつでも会える信頼感。良い意味で別れに惜しげはなかったと言える。

彼みたいな存在の傍にいつまでいられるだろうか。そう思いながら自分の家へとバイクを走らせた。私1人だけを乗せて走る相棒のエンジンはどこはかとなく、寂しげな音を立てていた気がする。

川を撮る友人

カ、カフェに行かせてください、、(^-^)