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街は劇場

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日々すれ違う名も知らぬ皆にツッコんだりグッときたり
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#日記

まっすぐ それぞれの『青春の影』

チューリップの『虹とスニーカーの頃』を聴いた時はぶったまげた。 初めて聴いたのは若い頃、ワルい年上の友人たちとの徹夜カラオケだった。 だいぶ年上の「職業・芸者」の姐御が明け方頃に踊りながら歌った。 「この歌……すごい歌詞やね」 「え、そんなん思ったことないわ、でもそう言われてみたらヤバいな(笑)」 「ヤバすぎる、歌い出しから、しかも何度もそのフレーズ出てくるし」 「そういう時代だったのよね、おい和夫(笑)」 先日NHK「のど自慢」のトリとして登場した方の歌を聴いて数日して思い

大阪締めとシバキ合い

「打ーちましょ」(パンパン) 「もひとつせ」(パンパン) 「祝(い)おうて三度」(パパン、パン) いわゆる大阪締めと鉦の音が響く夏、 近所じゃないけど近所をふとん太鼓が走り、 夜にはお宮に浴衣を着たちびっこたちや大人たちが集います。 昨夜ちょっと覗いたら、 ちびっこたちが境内でシバキ合いをしていました。 手には夜店のビニール風船屋で買ったバットとかオーロラセイバー。 ひとりとかちゃうねん。 あれを持った瞬間に皆シバき合うねん。 相手がひるんだらもうぼこぼこにシバく。 ぽこー

Blowin' in the Wind 近所のちいさな本屋さんで

近所じゃないけれど近所の商店街に コミュニティスペースというかちいさな古本屋が数年前に出来た。 地域の広報誌とか、他地域などの古書店のオーナーたちが選んだ本などを置いている。 店主も居る。 けれど、日替わりで若者をはじめとしたいろんな人が店番をしているみたい。 たまに覗く。 本棚は「おっ」「ほぉ」「へぇぇ」なセレクトで、 「誰かの本棚」や「その人の好きな本」をみるのが好きなわたしには面白い。 とてもちいさな店だ。 店番してる人によっては正直入るのにひるんだりもしてしまう。 し

浴衣とビアガーデンと人の話 それもこれもたぶん祭

「夏、どっか行く予定あるんすか」 「え、わからんなあ、ビアガーデン行きたいなー」 「いっすね!」 「ね?(笑)」 「僕ら、こないだ週末の営業後に皆で行ったんすよ」 「え、いいなー!」 「週末って、この時期、浴衣とか着て仕事してるんすけどね、そのまま皆で行ったんすけど……」 昨日お昼間、ヘアサロンに行ったときの会話です。 こっからが、よかった。 「皆で浴衣でビアガーデン行ったらめっちゃ見られるんすよ、言われるんすよ。「今日どっかでお祭りあるんですかっ?!」って。 なんか「写

ひよことフィリップ・マーロウ

朝の商店街の前に大量のひよこが、と思ったら幼稚園児たちだった。 あの黄色い帽子はいつ見てもひよこを連想させる。 狭い商店街の入口を20人弱がふさいでしまっていた。 若い元気そうな男の先生が声を張り上げる。 「ほら、お買い物の人たちの邪魔にならへんよーにー!」 わたしはちびっこがあまり好きじゃないというか得意じゃない。 頭が下がる。幼稚園の先生ってほんまたいへんそうな仕事やなあ。 お天気の日に外に出ての課外授業? そりゃひよこたちもテンションあがるよね。 わらわら楽しそうに思い

日曜日よりの使者

日曜夕方晴れ川沿いを自転車で走った。 諸々の理由で午前中ずっと力仕事的なものに駆り出されていたがやっと解放され、でもその延長の用で近所からすこしいった川沿いを走る、民家の並びも横目に走る。 ふとみると、と言っても通り過ぎる一瞬だが、 若い男の子たちが倉庫のガレージでバーベキューをしていた。 男4人、ちょっとヤンキー感もあるけれどそこまで若くもチャラくもない兄ちゃんたちが、げらげら笑いながら、でも騒ぎはすぎず、肉を焼いて、食べていた。 川沿い、晴れすぎない暑すぎない、空、雲、倉

Battle

仕事を中断して夕方アレルギーの定期健診へ行った。 相変わらずおばあちゃん院長とバトルである。 というと物騒に聞こえるかもしれないがそんなことはない。 よくもわるくも長い付き合いが故に 「あー、あんたか」って感じで接して来られるので、 こちちも一方的な診察を一方的には聞かない。 「はい」「はい」となにもかもを鵜呑みせずに 「え、それはちゃうんすけど」などど事実を伝えている。 偉い人だろうと医者だろうと自分自身だろうと 「まずは疑う」のspiritを余計なところで大発揮、 反抗や

紫陽花と老人

老人は足をよろよろ引きずり歩いてきた。 立ち止まりぼきっと紫陽花の花を折った。 きのうの朝、7時過ぎ、雨の中の話です。 遅く寝たのに早く目が覚めて、 ちょっと散歩しようかと外へ出た。 しばらく歩くと、近所じゃないけど近所の幼稚園。 紫陽花がとてもきれいに咲いてる。 それも塀から〝わっ〟と乗り出すように。 なんかチビッコたちみたいに元気でいいな。 通りかかる時に思っていたのは、わたしだけじゃないみたい。 パシャリと写真におさめているひとを見かけたことも少なくない。

仏と戦国武将とにゃんこ大戦争とちびっことわたし

街中によくあらわれる某宗教団体の建物の前、 信号待ちで立ち止まったらちびっこが大声で言っていたからびっくりした。 「僕らは死んだら仏様になるねん」 思わず振り向くと、お母さんらしき人が申し訳なさそうな顔をして頭を下げた。 ちびっこは構わず妹(だと思う)に 「今日戦国武将の話しかしてへんわ俺」とか 「ちゃうわ、にゃんこ大戦争の話しかしてへんわ」とか言っていて そうしているうちに青信号に変わったのでわたしもその家族も歩きだしたのだけれど。 〝仏様〟〝戦国武将〟〝大戦争〟 ワードが

その街とその場所 もっきり・街歩き・昼の銭湯

土曜日の午前中に自転車を走らせていて、 商店街で降りてそのまま押して歩いた。 一軒の酒屋の前でジャージ姿のおっちゃんが自転車を降り、停め、そのまま店に入った。 中からお仲間たちの迎える声「おはよー」 酒屋の店のちいさなカウンターで駄菓子だとかおかみさんが拵えるちょっとしたおかずなんかをつつきながら呑むアレ、角打ちというやつだ。 じろじろ見るのも失礼やし、通る際にちらっとだけ見たら、 数人のおっちゃんらがいわゆる「もっきり」を並べてわいわいやってた。 桝の中に置いたグラスに日本

桜のいろは

夜、出先で凄艶さすら感じる桜をみまして、 ふと思い出したのは桜守、16代目佐野藤右衛門さんのことです。 遡ったら、12年前(笑)のBlogに書いていたっ。 藤右衛門さん曰く…… 「桜の花が一番きれいに見えるのは朝日が昇るころ」 これはいわば「しっとりした素顔」、 「午前10時から午後3時あたりは疲れてちょっと肩を落とす時間帯」 夜になると、花は「さぁ化粧でもして出かけよか」と元気を取り戻すらしい。 だからそこをライトアップによって盛り上げるんだと。 桜は下向いて咲くから

駅と港と劇場、鳥と桜

きのう、用事終わりの夜、大阪駅、うめきたエリアの新ホームを見てきました。 土曜日に開業したばっかりの、ネットで「うめきた新駅」とか言われているやつ。 東海道線支線(貨物線)を地下化してホームにしたところ。 顔認証改札機が導入されたことでも話題の。 あの改札機は「車、洗うやつ?」「モルカーが洗われるやつ?」とか 新ホームは「エヴァンゲリオン?」「作・庵野秀明?」とか真剣に思った。 ホームの脇には桜の造花と共に記念撮影スポットが設けられていて、 「近未来と桜花」って、え、何、何か

スピードとミカンと重ねることとラリアット

歩くのがマイブームだったから自転車はひさしぶりでした。 お天気の朝、しゃーっとペダルを漕ぐと、ふわぁーっと春の風が顔に当たって、なんだか爽快な気持ちになりました。 調子に乗ってあまりお天気の中にいると花粉でえらいことになるので、 用事を済またらすぐにしゃーっと帰ったから、往復でもものの30分ほどだったのだけれど、頭の中がちょっと楽しかった今朝でした。 10000歩あるくという話を先週つぶやいた際も書いたのですが。 歩くのと自転車を走らすのとでは、みえる景色も頭の中にめぐ

深夜のスーパーでリポDを飲むおじさん/お疲れ様を全ての人へ

夜中、てかちょいと先程、 近所のコンビ二みたいなスーパーみたいなコンビニみたいな店のサッカー台あたりで、 知らんおっちゃんが買ったばかりのリポD的な栄養ドリンクを一気飲みしてた。 だから何? で、それが? うん(笑) けれど私にはそれがなんだか目に留まって、ジンときてしまいました。 なんだよ勝手にジンとするなよ己。 と脳内で瞬間的に自分ツッコミを入れながらも(笑) おっちゃんが何者かも知らない。 二度と会うことないかもだし、 今までもしくはこれからすれちがって