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キャリアを進めるには、再現期待値を高める

キャリアを進めるのには、再現期待値を高めることが重要です。再現期待値は造語(Google検索したら建築関係の指標が出てきました)だと思います。要は「自分が今やっていることややれていることを、違う場所にいっても、違う仕事でもやれると他人に思ってもらえる度合い」と思ってもらえれば良いです。

今よりも責任あるポジションでも、責任ある仕事でもなんでもいいですが、それをだれに任せようか考えている人(主に上司や、上司の上司など)は「このポジションについてやれるかどうか」「この仕事を任せてやれるかどうか」という物差しでスタッフを見ています。また、転職するときの面接官、もしくは将来の上司は、「この人はここに転職した場合、活躍できるか」を見ています。

つまり、キャリアを進める(今やっていることと比較するとレベルがあがる)ことができるかどうかは、キャリアを進めた後でも「問題なく職責を果たすだろう」「結果を残すことができるだろう」と判断してもらえるかどうかで決まります。

ただこれは非常に難しい判断です。未来予測なので、誤差が出たり間違ってしまう(うまくやれなかった)可能性もあります。

では、間違いを少なくするために何を材料に判断するのかというと「今やっていること」、そして「それを再現できるかどうか」です。というか、その判断材料に基づいて判断するしかないのです。これが再現期待値です。再現期待値がおおきければ大きいほど任せたくなりますし、再現期待値が小さいと「いや、ちょっと…」な結論になります。

当たり前の話ではありますが、これを理解されている人が少ないように思います。いや、自分もその一人でした。

なんでその仕事を、なんでそのポジションを自分には任せてくれないんだろう…と思ったこともありました。それは「自分がやりたいかどうか」でしか考えておらず、判断する人の判断軸を考えていなかったのです。判断する人から見た自分の再現期待値を考えていなかったのです。

再現期待値を高めるためには、まず「今やっていること」と「信頼信用を積み重ねることができる姿勢」があるべきです。今任されていることに真摯に取り組み、結果を残していれば、違う場所でも同じようにできる可能性は高くなるからです。

ただそれを次のステージでも再現できないと意味がありません。では再現できることをどう証明して、再現期待値を高めるか。

それは、キャリアを進めたときに必要な能力を予測して、身につけること。そのために、今やっていることを増やして、やり切って結果を残すこと。これしかありません。

名選手、名監督にあらず。選手として求められていることと、監督として求められていることが全く違うからこその言葉であります。そんな言葉を残した野村克也監督は、選手時代にもしも自分が監督になったらこうやろう、と考え抜いたと言います。

今いる場所と、次に進む場所で必要とされているものが違うのであれば、今いる場所で求められていることは当たり前にできるようにして、次に進む場所で求められている必要な条件を知り、日々の行いでその条件を埋めていく。それ以外に、再現期待値を上げる方法はないのです。

かつての自分は、おこがましくも次のステージに進ませてくれないのは、上司がよく見てくれていないからだと思っていました。実は自分の再現期待値がまだまだ低かったことに気づいていないただの愚考で、視野が狭かっただけだったのです。それに気づいてから、「今やらなければならないこと」と「やりたいことをやるために必要な能力を身につけられそうな今できること」に注力するようにすると、不思議と次から次へ仕事が振られていき、やがてかつて行きたかった次のステージが自然と差し出されたかのような感覚でした。

もちろん、タイミングという運もあるかと思います。しかし、運の要素が入ってくるのは、やるべきことをやり切った後、その先にしか運で左右される部分はないのです。

今の自分がいるステージから、次のステージに必要な能力は何なんだろう。日々それを意識して、自分の持ち場で粛々と仕事をしていきましょう。

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