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縄文杉に

会えました。
夕方になってしまい、周辺にはもうガイドさんと私しかいない、その場所。

霧の中の縄文杉は、やはり王者の風格。
白い衣をまとった白髪の聖人のよう。

「やっと来たよ。やっと会えた。」と呟いて
目を離すことも出来ず、佇むばかりの私がいました。

この日は、近くの避難小屋で一泊します。
珍しく空いていて、二階のロフトに一人で泊まることになりました。
階下には大学生の女の子達。
ガイドさんは、テントを張りました。

とにかく汗でぐっしょりになった服を着替えて、ホカロンで暖を取ります。
当然ですが電気は通っておらず電灯は点かないので、照明は持参したソーラーライトのみ。
マットを膨らませ、寝袋を広げて、おお、これが人生初の山小屋お泊りマイ寝具。
マットの厚みで底冷えはしなさそうだけれど、なんだかシャカシャカ音がして落ち着かないかも。

ともあれ、ガイドさんが作ってくださった温かいお鍋と飲み物を頂き、明日の相談をしてからホッと寝袋に滑り込みます。
明日は早いし、他の人達は眠っているし、早く寝よう。寝なきゃ。

…と、思ってもなかなか寝付けない。
そのうちに雨足が強くなってきたことが、屋根を打つ水の音で分かります。

明日は、雨の中の帰路になるのか。
安全に帰ることだけを考えて、歩かないと。
そんな緊張感も手伝って、うつらうつらしながら時々時計を見、最後に確認したのが2時頃。

そして5時。
さあ、起床です。

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