【本】「歌舞伎町ルポ」


「歌舞伎町ルポ」國友公司著
(Kindle Unlimited対象)

作者が歌舞伎町にあるヤクザマンションに住みながら、歌舞伎町にいるさまざまな人と交流、取材をし歌舞伎町の実態を書いている本。

「東京貧困女子」を読んでからというもの、Kindle先生がこの手の本をおすすめに出すようになった。
「熟年売春」も読んだけど、東京貧困女子以上に重くて感想は割愛…


さて本題。
新宿歌舞伎町、ゴールデン街などは耳にしたことはあっても実際に足を踏み入れたことはない。

率直な感想としては

「これは知らなくていい世界だな」


ヤクザ、マフィア、ホスト、風俗、ヤク中etc
どろどろした闇の世界すべてが詰まっている街。
ほとんどの人が人生で関わることはないだろうけど、実際どういうものなのか?誰もこんなに赤裸々には教えてはくれない。
だからこそ興味深かった。

この手の半グレ?分野の本は街の歴史や時代背景がセットで書かれており、それを知るのは面白い。時代背景は切っても切り離せない関係のようだ。

そして出てくる人物がぶっ飛びすぎてて、ドラマや小説を読んでいる感覚。これがノンフィクションというのがいまいちピンとこない。

そして実際にそこに住んで潜入調査している作者のことが普通に心配になる。一歩間違えれば、そっちの世界にいってしまうんじゃないか…
そうなるとこんなに危うい取材をしている作者のことが気になってくる。


私が好きだったのは、ストーカー退治を生業にしているチャーリーの話。
やっていることはとんでもなく恐ろしいのだけど、チャーリーの愛を感じられて好きだった。
やたらと作者がチャーリーから好かれているのも良かった。


私たちの耳に入ることはない、誰も教えてくれない、知らなくてもいい世界。
でも私は知らずに生きていくのは嫌だと思った。

読み物としては非常に面白い。
けれど、内容は全く笑えないリアルが描かれている1冊です。


次の舞台は大阪、同じ作者の書く「西成ルポ」を読もうと思う。

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