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不登校を乗り越え、高校生でカフェの店長に!?起業を志す「N高」1年生 藤原歩美さん


あなたを語る上で、欠かせない人はいますか。

どんな記憶が浮かんでくるでしょうか。


今回取材したのは、藤原歩美さん。


高校生ながら、アオハル文化祭の実行委員長、岡山自習カフェこんぺいとうの店長など積極的に活動しています。

そんな彼女は、「人生を語る上で、欠かせない人との関わり」を作っている最中なのかもしれません。

学校の先生や、応援してくれる周りの大人との関わりの中で、過去の辛い経験を乗り越え、様々な挑戦をしている藤原さんに、これまでの経験やこれからしたいこと、大切にしていることを伺いました。


苦しかった中学の不登校時代

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ーー藤原さんの中学校時代について教えてください。

中1の3学期からずっと不登校でした。

体調が悪かったり、対人関係が上手くいかなくて教室が怖くなったり、全部同じタイミングで起こってしまって。
死にたいなってずっと思っていて。

でも、そのタイミングで友達が不登校になって、死にたいって思ってまで学校行かなくていいやって思ったんですよね。
だから、それからずっと図書館に行っていました。


ーーどうやって苦しんでいた時期を乗り越えられたんですか?

色んな要因があるとは思うんですけど、周りの人に恵まれていたっていうのが一番大きかったかもしれないです。

不登校支援の先生とか、図書館の先生がすごくお世話してくれて。
教室に行けなくても図書館に行ける環境を作ってくれて、本から学ぶこともありました。

周りの人が、寛容な目で育ててくれて、支援してくれたから乗り越えられたんだなって思います。


ーー当時の先生や、周りの人に言われた言葉で忘れられない言葉はありますか?

「自分が攻撃された時だけめっちゃ子供っぽいよな」って言われて。
その時は、むってなったんですけど、自分のことを考えるきっかけになりました。
結局、人って自分のことが一番大事なんだなって思って。
自分が傷つけられてることばっかり見てて、周りのこと何も考えておらず、
それに気づかせてもらった言葉でした。


ーー周りの人の想いを受け止めて、感謝しているところ、とても素敵ですね。

当時はそんなに思ってなかったです。笑
でも思い返すと、厳しいことを言ってくれる人ってありがたい存在だなって思ってます。


不登校から、夢を抱いてN高に進学

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ーーなぜN高等学校に進学しようと思ったんですか?

不登校だったので、学校があまり好きではありませんでした。

全日制よりも通信制の学校に行く方が、自分の生きたい人生に合ってるなって思って。
起業もしてみたいし、VR授業とか面白い授業が多かったことと、N高に通っている先輩が近くにいたので、N高に通うことに決めました。

学生の意欲が高いことがいいなと思っています。
普通の高校だったら起業したい人に出会うことは難しいけど、N高だと起業部に入るといっぱいいるので、面白いですね。


ーー藤原さんの生きたい人生って、どんなものですか?

しっかり生きたい、というのがあります。
息が出来ていて、精神的に意志があってちゃんと生きているというか。

時間の使い方に責任を持つことが、しっかり生きることかなと思っています。
学校に通っていると、授業受けたいけど体調に無理な日も授業を受けることを求められる。
全部自分で決めたいんですよね。

正直、いつ死ぬか分からないし、学校で授業受けている間に死ぬとか嫌だなと思って。
通信制であれば、自分の10代の時間を有効に使える。自分の時間の使い方に責任を持てる。
そういう意味でN高は自分に合ってるなと思います。

ーー藤原さんの趣味や好きなことはありますか?

好きなことありすぎて困ります(笑)
ピアノと読書がめっちゃ好きです。
いつかイコットニコットにあるピアノも、弾いてみたいなって思ってます。笑

美容も好きだし、映画とか美術館行くのも、アニメも漫画も好きだし…

小説だと、夏目漱石の「こころ」が好きです。
白昼夢というか、天気と一緒に情景が伝わってくるんですよね。
最後、先生からの手紙を受け取って終わるんですけど、手紙を受けた主人公がどうするかを書いてなくて、そこがめっちゃいいなって思って。
古い作品ではあるけど、終わり方が斬新だなと思って、とても好きですね。


コロナに負けずに青春するために、文化祭の委員長に

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ーー高1でアオハル文化祭の実行委員長、大変なことも多かったんじゃないですか?

今までやってたプロジェクトよりも規模が大きいし、実行委員長っていう初めての立場だし、コロナのこともあって報連相がうまくいかなくて。
みんな先輩だったし、気は使いましたね。

色んな人が応援してるよー!って言ってくださって。
コロナで延期になってしまって、予定通り開催出来なかったことが悔しいですね。

メディアとかも色々出させて頂いて、緊張してちゃんと喋れてるかな〜ってなってたんですが(笑)
でも、ありがたかったなって思います。


ーー私の中高生時代には知りもしなかった活動をたくさんしていて、すごいな…と圧倒されているのですが、大切にしている価値観はありますか?

不登校だった時期に死ぬほど病んで、その時に色んなことを考えました。

いい意味で自己中心的に生きようと思っています。
他人中心に生きると、人に期待してそれが叶わなかった時に他人を責めてしまう。いざという時に責任が取れないというか。

だから、自分中心に動くことによって誰かが幸せになればいいなって思って、いい意味で自己中心的に行動しています。


高校生で自習カフェの店長に!?

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ーーこれからしていきたいことはありますか?

延期になってしまったアオハル文化祭もちゃんと開催できるように頑張りたいなって思います。

あとは、自習カフェこんぺいとうの店長もさせて頂くので、それを頑張りたいなと思っています。

「自習カフェこんぺいとう」とは?
イコットニコット2階にある、岡山で勉強に励む学生に、集中して勉強できる場所を提供したいというコンセプトのもとオープンした自習カフェ。

(↓藤原さんの活躍は、岡山経済新聞に取り上げられるほどに。)


ーー高校生がカフェの店長!そのカフェはどんな場所にしたいですか?

私は学校と家しか居場所がなかったことが不登校の原因にもなったので、
学校でもない、家でもない居場所に出来たらいいなって思っています。

私もそういう場所が欲しかったなって思うので。

アオハル文化祭が延期になってて、すごく病んでたんですけど。

高校生が他にもいっぱいいる中で、私に「店長やらない?」って声を掛けてくださったことがとても嬉しくて。
言ってもらったからにはやってやろう!って気持ちです(笑)


ーーどんな人に来て欲しいですか?

どんな人でも来て欲しいんですけど、勉強で悩みがある人は力になれるかなって思います。

悩み事聞いて欲しい!とか、人と話したい!みたいな、人との関わりが欲しい人に来てもらえたらなって。

岡山をいい場所にしたい、そんな気持ちで頑張りたいです。


ーー岡山をいい場所に!藤原さんの思う、岡山の魅力ってどんなところですか?

地域愛強い方じゃなくて、都会に行きたいって思ってたんですけど。

山田さんとか、アオハルで関わってくれた方とか、地域を盛り上げようとしている大人の方とか。
実績の無い1人の高校生に、お金を出して応援してくれたり、信じてくれる大人の方がいる岡山って、めっちゃいい場所だなって思って、人に魅力を感じています。

地域愛強い人に感化されたっていうのが大きいかもしれないですね。


自分の経験を活かした、これからの夢

ーー起業してみたい!って思ったきっかけはなんですか?

不登校支援を受けていたときの、不登校支援の理事長さんが、とてもかっこよくて。
その方だけじゃなく、周りの経営者の方の地域愛があるところ、若い人を応援しているところがかっこいいなと思います。



自分は不登校を気にしていたんですけど、それを話してみると、「学校行かなくてもいいよ!」って、否定せずに自分のことを肯定してくれて。
そういうところが素敵だなって思いました。


あと、岡山を良くしようって頑張っている大人の方を見ているとすごく憧れますね(笑)

山田さんとは数回しかお会いしていないのに、会うたびに何かとお世話していただいて、他の学生も「山田さんに助けてもらった」っていう人が多くて。
私も大きくなったら若い人をたくさん応援したいなって思わせて貰っています。

やりたいことやりたいし、大枠を作って全体を見ることが得意だと思っているので、リーダーを目指したいなって思っています。


ーーどんなことで起業したいですか?

不登校関連のことで起業できたらなって思っています。
最近は高校生だからってことで色々プロジェクトさせて頂いていたんですが、年齢じゃなくて経験したことを活かしたいなって。

でも今やっていることも、結果的に繋がったらいいなって思っています。

何をやるか、よりもどういう気持ちで取り組むかが大事だなって。
同じことをやっていても、気づける点は人によって違うから、色んなことをやって点を増やしていくのが今だなって思っています。



読者への一言

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コロナでイベントが延期になったり、頑張ってきたことが出来なくなったりしたんですけど、読んでいる人もそうだったと思うんです。

コロナ自体はいずれ終わるし、頑張るしかないなって思うので、一緒に頑張りましょう!

カフェに来てくれたら話を聞くので、ぜひ相談来てください!


取材を終えて

女子高生らしい可愛い一面もありながら、
インタビューに答えてくれる姿は、
辛い過去を周りの人に感謝しながら乗り越え、
凛とした大人の女性の風格がありました。

経験から語る藤原さんの言葉には重みがあり、
筆者も刺激を貰った時間でした。

勉強や学校生活に悩みのある学生さんは、
岡山自習カフェこんぺいとうの藤原さんを尋ねてみてくださいね。

同じ志を持つ仲間との出会いがあるかもしれません。


▼藤原さんに悩みを聞いてほしい!という方は、ぜひ自習こんぺいとうへ!
詳細は、下記リンクから!

自習カフェ「こんぺいとう」は、
緊急事態宣言発令によるH I.S.様の休業につき、
2/7(想定)まで休業しております。


>>藤原歩美さんTwitterはこちら


執筆:津山遥香 / 編集:やぶなお

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