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増えた私がやって来ました。
ピンポーン。
日曜日の昼下がり。
涼しい風が心地よい温度にして、横になればうとうとしてしまうだろう。
「はーい」
返事はしてみたが反応はない。
一体誰が来たのだろうか。
「はいはい。今開けますよっと」
ドアの鍵を外し、ドアを開けた。
「どちら様でーー」
そこに居たのは、五人の私でした。
虚な目をした私が無言で部屋に上がっていく。
「えっ? ちょっと……」
私の
小さな勇者と大きな魔族
私のレベルは999だ。
魔族でレベルが100を超えるのは珍しくない。人間ではちらほらいる程度らしい。寿命の問題だろう。
レベルとは何ぞ?と思うだろう。簡単に言えば、強さのランクだ。
ステータスが上がれば自ずと上がっていく。
レベルは目認できる。だから、相手が格上か格下かというのはすぐにわかる。
そして今、目の前にいる勇者はレベル7だ。
まぁ、10歳くらいの子供だからしょうがない。