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【創作小説】クエスチョン・アーク|Ep.9 Piano

あれからしばらく空いてしまいました。
今日は少しだけ、前置きが長くなりますことをご了承いただきたいと存じます。

ピアノさんのお城を前にしてからというもの、何度も何度も白昼夢に潜ろうと試みたのですが、理由もわからないまま踏み込めないという状態が続いていました。
私自身の体調のせいなのか、それとも何か他の原因なのか・・・自分の中に理由を探そうとしましたが、一向に見つからず、それならばいっそきっかけをつかめるまで、いつまででも放っておこうと考えたのです。
それは私にとっては大きな賭けでした。一方では天に任せたような態度を取りつつも、私の心のもう一方は、もう白昼夢には潜れないのかもしれないのではないかと不安に駆られていました。それはこの物語の永遠の未完成を意味するので、私はそのことをとても恐れていました。

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5,762字

現実と虚構の狭間で見るイメージを紡ぐ、哲学系幻想小説。

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