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ミュージカル『Matilda』 子供がNaughtyでいられる事

私も子供達も児童文学作家のロアルド・ダールのファンでいくつも好きな作品はありますが、最も好きな作品の一つが『マチルダは小さな大天才』です。

そのミュージカルが私達の住む都市にやってくるという事で、すぐにチケットを購入。

大きな期待を胸に当日を迎えましたが、期待以上でした。

大筋は原作と同じで、3歳になる前から文字を読み始めた天才少女マチルダが、無理解な親や横暴な校長先生に頭脳を駆使して立ち向かう話ですが、一部原作にないシーンや音楽の歌詞、マチルダ役のお嬢さんはじめ、特に子役の皆さんの演技が輝いていて素晴らしい作品でした。

印象的だったのは、大人の観客が思いの外多く、幼少期より親しんだ作品へのそれぞれの思い出や、愛着が垣間見え、観客席も大いに盛り上がっていました。

また、子供達も慣れ親しんだ作品であると同時に、舞台の上で同じ年頃のお子さんが活躍しているのを目の当たりにし、皆、どことなく誇らしい表情を浮かべ、舞台に見入っていました。

ミュージカルは好きで、過去にたくさん観て来ましたが、我が家の子供達はコロナもあった事から、アラジン、アナと雪の女王についで、三作品目。

観劇のおすすめしたいポイントはたくさんありますが、特に大きなポイントは、舞台は、映画の様に詳細なセットが逐一組まれりる訳ではなく、メタファーを多く含んでいるので、豊かな視覚表現を体験出来る事で、Matildaはこの点でも優れていました。

ミュージカルの全てのナンバーが親としての自分に、逐一刺さり、CDプレーヤーが無いのに、CDを購入してしまい、後追いでプレーヤーを買う事になりました。

子供達は特にNaughtyが気に入った様で、決め台詞のSometimes you have to be a little bit naughty を嬉しそうに折に触れて持ち出して来ます。

ミュージカルの脚本家、Dennis Kellyさんはインタビューで、子供達がNaughty なのは、好奇心があり、外の世界を測っている最中であり、家庭内で特にNaughtyなのは、安心して境目を測れる場であり、親がどうとかパーソナルな話ではないとお話しされていました。

親になって、10年以上になりますが、未だ正解が分からず悩む日々です。それでも、子供が安心して試行錯誤しながら自分の世界を形作る環境であれれば、大きく間違いはしないのかなと思えた作品でした。

次は、James and the giant peach の劇を見る予定です。


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