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Spring 恩田陸            バレエダンサー ルーマ・ゴッデン

     -gifted child-

spring  恩田陸著 筑摩書房
少年の名は「萬春」
恵まれた環境の中で育った彼は
8才の時 バレエと出会う。15才でドイツへ。
どうすれば世界を手に入れることができるか?
「踊る人」踊ることを楽しむことができるか?
心の叫び。自由であること。
カタチの先に いい自由の場所がある。
幾多のまだ見ぬ季節に出会うために
命のある限り踊り続ける。
名前の由来をten thousand springsと答える彼。
踊りの先に何があるのか?
gifted childの彼の懊悩と喜び。
読んでいる間中 音楽が聞こえていた。
描写のひとつ ひとつが映像となり
私を魅了した。傑作バレエ小説である。
又 左下のバレエのポーズに思わずパラパラと・・・

バレエダンサー ルーマ・ゴッデン作 偕成社

原題はThursday's Children。
Mother Gooseの「月曜日の子ども」という歌を
ご存じだろうか?
その中にThursday’s child far to go
(木曜日の子どもは旅に出る)
苦難の道を歩むとでも訳しましょうか?
ルーマ・ゴッデンは80才を過ぎてから
この作品を書いた。
彼女自身もロンドンでバレエ教室を主宰していた。
主人公のデューンはspringのHalのように
恵まれた家庭環境ではなく
彼がバレエダンサーを
目指すのは並大抵のことではなかった。
けれど、時々にいい出会いがあり
彼らの支えを得て、元サーカスにいたベッポ、
老ピアニストのミスター・フィリックス・・・
舞踏に関して天性の才能を持つデューンが
幾多の苦難を乗り越え
成長していく姿を描く。
30年近く前の児童書であるが、今読んでも
心動かされる作品である。
ルーマ・ゴッデンは
私の好きな作者のひとりです。
ルーマ・ゴッデンは沢山の作品を残しています。



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