2年目の学校へカミングアウトは意外な展開に?
こんにちは。チャンヌです。
新学期が始まり2週間ほどがたちました。
中2、小2となった我が家の子供達も、新しい生活に徐々に慣れていっている様子です。
そんな中、少し気になっていることがありました。
母二人という我が家の家族構成を、改めて学校にお伝えしておくべきだろうか?
いや、厳密に言うと、すでに家庭調査票などに母二人の家族ですと記入してあるので、担任の先生は確実にご存知なのです。
なので、その点で言えばまぁ、わざわざ改めて言う必要はないのですよね。
ただ、正直に言いますと
「なんかあった時、先生はどう対応するかのビジョンを持ってくれているのだろうか?」
というのが不安なところなんです。
日頃の学校生活の中で、母二人の家族であることがそう大きく何かに影響するとも思えません。
しかし、お友達とのトラブルとか、そういうことがあったら…?
「次男ちゃんちってお母さん二人なの、おかしくない?」「変なのー」「お母さん二人なんて家族じゃない」なんて言われたりするようなことがあった時、次男が自分で説明しきれなかったりしたら、その時に先生はなんて言ってくれるのだろう。
正直、そこなんです。
これまでの対先生のカミングアウトストーリー
これまで、
・保育園の担任に(次男年長)
・小学校入学時担任に(次男1年生)
・学童保育の先生に(次男1年生)
・中学校入学時担任に(長男1年生)
・中学校通級の先生に(長男1年生)
この5回、カミングアウトを行いました。
中学校以外には、
「我が家は母二人です。両親は同性パートナーであり、子供もそのように認識していますので、「次男ちゃんの家にはお母さんが二人いるんだよね」という認識で関わってやって欲しいです。
同性の両親という家庭はまだまだ認知がされていないため、そのことで我が子が辛い思いをしないかというのが心配なところです。
本人には、自分の家族構成は珍くかったとしても悪いものでは決してないから自信を持ちなさいと伝えていますが、ただ、存在することを知らないために何かしら言われることがあるかもしれないと思います。
できるだけ自分で説明できるように日頃から話していますが、どうしても自分で難しい場合は先生方から少し手助けをしてやっていただけないかと思います。
というような内容のお話をしたり、手紙を書いたりしました。
結果、
保育園の先生
「なるほど!次男ちゃんが、るいちゃんるいちゃんっていつも言っていて、次男ちゃんを大事にしてくれてる人なんだなって思ってたんですけど、そういうことだったんですね!
次男ちゃんの関わりのある職員には共有しておきますね」
小学校の担任の先生
「お手紙ありがとうございました!」
学童の先生
「承知しました。職員で共有します」
と、それぞれ回答をいただきました。
ちなみに中学校には、もっとサラッと。
中学生ともなればみんな自分の家族の話とかってそうしないのかなぁとも思ったので、家族のことでのトラブルって起こりにくいのか?と勝手に判断したりしてしまって。
その結果
担任の先生
「はい」
※めっちゃ口数少ない先生
通級の先生
「担任から伺ってました!
長男くんにも、自分の家族のことをどう思うか聞いたことがあります。
「早くお母さんたちが結婚できるようになって欲しい」って言ってました」
こんな反応をいただきました。
やはり今年も、手紙書くかぁ
そんな中、次男が学校の宿題の作文にこんなことを書きました。
作文のお題は、「担任の先生に、自分のことで知ってほしいこと」だそうです。
「みんなとはちがうかぞくのかたち」という彼の表現に、去年1年学校生活を送る中で、次男なりにうちの家族はみんなの家族と違う形なんだなぁと実感するところがあったのだと感じました。
お友達に「なんでお母さんふたりなの?」と聞かれることがあると言っていました。そして、なんでと聞かれても答えるのが難しい…とも。
そしてこの作文で、うちはお母さんがふたりで、こういう家族もいるんだということを知ってほしいと次男が思っていることを知りました。
これを読んだ先生は、どんなことを思うのだろう。チャンヌは今年も手紙を書くことにしました。
内容は上記のような内容と同じです。
・母二人の家族なんでそこんとこヨロシク
・なんかあったらフォローしたってほしい!
というような内容です。
便箋に3枚したため、次男に託しました。
お手紙の返事は意外な方向に
するとその夜、電話がかかってきたのです。
「お手紙ありがとうございました。
内容を管理職に報告したところ、学校の職員全員に共有したほうが良いのではないか?ということになりました。
ただ、お家の方の承諾なしには進めてはいけないと思ったのでご連絡させていただきました」
とのこと。
担任の先生は、以前からなんとなくお名前は聞いていたものの、初めてお話する先生で、お声からすると50代くらいか。
ベテランの香りがする落ち着きのある話し方の先生でした。
ういった内容を共有するイメージなのかを聞いてみると、
「2年生にお母さんふたりの家族がいますよ、という内容を共有するだけです」
だそう。なるほど。
なんか、意外にもデカい話になっていきそうでちょっとビビる。
(職員全員に共有って教員的にはそんなオオゴトでもないのか!?)
一旦るいさんと話し合いたかったので、もうひとりの母と話をしてまたお返事させていただきますとお答えしました。
そこから話は次男の様子のことになり、
「先週次男さんが、自分から私の頃へ来て家族の話をしてくれたんです。
「うちはお母さんふたりなんだよ」って言っていて、そこに居合わせたお友達が「うちはお父さんがいるよ」とか、「うちはいないよ」とか、そういう話になって、みんな「へぇ〜」みたいな感じになって話が終わりました。次男さんも日頃からこうしてオープンにしているんだよと話してくれていました」
と報告してくれました。
なので、今のところは子供たちもそれぞれを認め合って過ごしているので大丈夫そうですよ、ということをおっしゃりたかったのかなと思います。だからお母さん心配いりませんよ、みたいな。
その後るいさんが帰宅したので一連のことを話し、では先生全員に共有していただこうという話になったので、連絡帳で家庭環境の共有の件、お願いしますとお伝えしました、
次男に「次男ちゃんのおうちはママ二人だよって先生が学校の先生みんなにお話してくれるって」と伝えると
「え〜そうなの!!嬉しい〜〜」と言っていました。
(何が嬉しいのかはよくわからんが笑)
先生方ありがとうございます。でも・・・
こんな感じで、今回の2年生の担任の先生にお伝えした回も含め、先生方皆さんご理解くださりとてもありがたい限りです。
しかし、すこーーしだけ、ほんの少しだけ「うーん感」が毎回残っています。
それは、「何かあった時先生のフォローをお願いしたいです」に対する明確な返答がないことです。
「お手紙ありがとうございました」
「共有します」
「次男さんも大丈夫そうです」
という言葉に、もしかしたら回答が含まれているのかもしれませんが、なんせチャンヌはASDなもんできちんと明確な回答を貰えないとよく意味が理解できません…。
うん、理解してくれたのはわかった!良かった!ありがとう!で、なんかあった時どんなフォローしてくれるんやろか?
みたいな疑問は正直残るんですよね…
そりゃあ、その時その時でフォローの内容は変わるだろうから、何も起きてない状況てま「その時はこんなふうに言いますね!」とは言えないかもしれないのだけど、
「何かあった時は、それぞれの家族(人間)みんな違うし、それでいいんだよ、って声をかける」という意味ではどんな場合も共通して言えることなのではないかなと思うと、あれぇ…ってちょっとモヤつきが残るような気もするのです。
先生は想定していない
そこで気づいたことがあります。
やはり先生方は、母二人の家庭があると想定されていない。
だから、親の心配事やニーズがリアルには把握できておらず、「わかりました、共有します」ってだけの返答になる。
いや、チャンヌとしては「これが私からの要望です」ってシッカリ書いたんだけど、そこに明確に答えられない何かがあるのかもそれません。
「何かあったら、私はあなたのお子さんの味方になりますよ」
って言って欲しいんだけど、それを言うのって教員的にアウトなんでしょうか?
ここはチャンヌは完全保護者目線しかないから、教員目線で「マイノリティのお子さんの味方になります」って言ってはいけない何か、言えない何かがあるなら知りたいところなのです。
先生方は我が家のような家族がいることを想定されていない。
だから、何と言っていいかわからない、当たり障りのない言葉で流して不快感さえ与えないようにすれば良い(余計なことを言ってクレームに発展したら困る)…と思われているような節もある気がするのです。
ただ、今回学校の職員全員に共有を、というところまで話を持っていってくれている学校には本当に感謝です!
正直職員全員に共有していただく必要があるかどうかまではわかりません…個人的にはチャンヌのセクシャリティが教員全員に知れるのも正直なんだか居心地が悪い。
しかしながら、「セクシャルマイノリティ家族もいるという理解、認知をします」という気持ちを「職員全員に共有」という形で表してくれているということだと思うので、それは本当に嬉しいことだし、こうしてセクシャルマイノリティの家族の存在を少なくともこの小学校のすべての先生に知っていただけることには意味が大いにあるかなと思っています。
今後この件で続報があれば、また記事にします!