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NINSHIN STORY 私たちの不妊治療

私たちは原因不明不妊でした。

ここに私の経験を残すこと、それを公開することを決めるまでに、時間がかかりました。それは、この妊娠に悩んだ期間に流した涙の数が多く、そんな弱いところを人に見せたくなかったから。感情が荒立って自暴自棄にもなり、そんな自分を隠していたかったからです。

ですが、この芸能人でもなんでもない私が顔を出して、洗いざらいリアルな経験談を話すことで役に立てることがあるのではないだろうか。そう思って書く決意をしました。私自身が、そうでした。同じ状況の人、同じ経験をしたことがある人、同じ気持ちの人がいないか、ネットやSNSで調べまくった。仲間や経験者がいるということを知れるだけで心強かった。私はひとりじゃない、そう思えた。

正直辛かった。だけど、この経験を私は最大限に活用していく!プラスのエネルギーに変換していく!だって、経験は全て私の財産だから。苦労話なんかで終わらせません。そもそも苦労なんかじゃない。このnoteには、私が感じたありのままの感情、夫婦の様子、妊娠に至るまでの治療、病院、お金のこと、私が妊娠について悩み、そして向き合った4年間のことを全て書いていきます。不妊治療といったって、それは一括りに出来るものではなく比べられるものでもなく、それぞれ色々なストーリーがあると思います。これはあくまで私たちのストーリー。私の経験談です。

女性に生まれるということ。胎児の時から子宮というものを持ち、「将来、赤ちゃん何人欲しい〜?」なんて無邪気に友達と話し、ある日から生理というものが毎月きて、生理痛やPMSに悩み、大人になれば避妊に気をつけ、幼い時から妊娠というものが身近にある。それが女性だと思います。妊娠に悩んでいる方や不妊治療中の方だけでなく、妊娠が身近にある女性に読んで貰えたらなと思います。女性に知ってもらいたいリアルな情報がたくさんあります。

しかし、自分のこの経験談を多くの人に気軽に読んで欲しいとは未熟な私はまだ思えません。守りたいものがあります。守りたい自分がいます。偉そうだけど、真剣な気持ちで読んでくださる愛のある方だけに届きますように。そう思っての値段設定になっております。ご理解頂けると嬉しいです。

結婚したら子どもを持つもの。妊娠出産は女の幸せ。不妊だったら不妊治療をすべき。子どもは早く産んだほうがいい。孫の顔を見せることが親孝行……。妊娠というものが幼い頃から身近にありすぎた私たちは、産まれた場所や育ってきた環境によっても、こんな呪いに知らず知らずかかってしまっているのではないだろうか。

“普通”や“当たり前”に支配されていないつもりだったけれど、されてやるもんかと思っていたけれど。私もいつの間にか、この世にはびこる偏った先入観や固定観念というものに呪われていたのだと思います。しかし、この妊娠に悩んだ4年間のおかげで、私はこの呪いに立ち向かい、考え直す経験ができました。私は治療することを選択し、高度不妊治療まで進み、結果として妊娠しました。しかし、一生懸命治療をしたからといって必ず妊娠するなんてことは無い。その現実を受け入れて自分の人生に向き合う中で、子どものいない人生も本気で覚悟したし、私は今のままでも幸せだと気づくこともできました。

幸せの定義は自分で決める、惑わされない!そして、人を惑わすな呪いにかけるな!今は自分にそう言い聞かせて生きています。

これからの人生も何が起こるか分かりません。まだ無事に産んでさえもいません。しかし、自分の人生を真剣に考え、選択し、行動すれば、結果はどうあれ幸せになれると私は信じています。

最後に、私のおなかにいるあなたへ。私をこんなに強くしてくれて、幸せにしてくれて、本当にありがとう。あなたのことが大好きだよ。

子どもが欲しい夫と今は無理だと言う妻


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