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マイクロフォーサーズ機でも暗い水族館内の撮影はできるのか / OM SYSTEM

 雨の日は野鳥撮影が捗らないので私はあまり好きではないのですが、この梅雨の時期はなかなか好天に恵まれません。代わりに雨の日にしかできないスナップとか紫陽花の撮影なんかもいいですが、何か動いている生き物を撮りたい。どこかいい所ないかな?
あ、水族館があるじゃないか

そんな訳でやって来ました四国水族館。
ペンギンなど一部屋外展示されているのもありますが、ここなら雨に濡れずに動きのある写真が撮れます。

撮影機材

 今回はいつものOM SYSTEM OM-1 mark IIに、Panasonic LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm F2.8-4.0 ASPH.という超広角レンズを付けて全て撮影しました。また、水槽の反射写り込みを防ぐためによしみカメラさんの忍者レフミニを使用しました。

Panasonic LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm F2.8-4.0 ASPH.


よしみカメラさんの忍者レフミニ
これ超便利ですw


撮影の注意・マナー⚠️

 カメラする人なら当然知っている事だと思いますが、改めて。

フラッシュ禁止
生物保護の為当然のこと。AF補助光もOFFに。意外とこれOFFにしてない人多い。

三脚・自撮り棒使用禁止
単純に周囲の邪魔。どうしても使いたい場所があるなら係員に相談。

周囲をよく見る
シャッターチャンスを待ち続けて場所を占有しない。サッと撮ってサッと場所を空ける。

ライブ配信しない
館内禁止事項にも明記されています。

いざ、撮影開始

 注意・マナーを確認したところで早速撮影していきたいと思います。撮影モードは全てMモード(ISOオート)を使用しております。

 基本的に館内は照明を暗くしてあるのでシャッタースピードは遅くせざるを得ません。マイクロフォーサーズ機は特に撮影設定に気を付けて撮影する必要があります。できるだけ水槽照明の明るい箇所で待ち構えて撮るのがいいと思います。

SS1/200 f/2.8 ISO6400
焦点距離8mm(換算16mm)

 さすがにこれだけ複数いる被写体全てにピントは合わないので、どれかメイン被写体となる一匹にピントを合わせて撮影します。SSは1/200に設定しましたがF値開放でもISO6400だったのでさすがに画質的に厳しかったです。的を一匹に絞って撮るならもっとSSを下げても大丈夫です。

SS1/200 f/3.2 ISO6400
焦点距離8mm(換算16mm)

 被写体の数が増えたのでちょっとだけ絞りましたが殆ど効果は無いですね。これなら開放にしてISO値を落とした方がよかったかもしれません。

 使用するレンズはみなさんお好きなものを使えばいいとは思うのですが、できるだけF値の低い明るいものを選んだ方が撮影難易度が下がるかと思います。
 基本的にMFTユーザーならISO6400以下になるようにSSを設定する方が個人的には望ましいです。(ただ深海ゾーンなど始めからめちゃめちゃ暗い場所などは別。)

 しかしISO値にこだわりすぎると今度はSSが遅くなり被写体ブレすることもあるので、周囲に他のお客さんが居なくて邪魔にならないようなら色々設定を変えながらベストなSSを見つけていってください。
 個人的にはですが、大体開放F値2.8〜4のレンズでSS1/125〜1/200を基準にして、あとは被写体の動きに合わせて速度を調整しています。たぶんこれくらいに設定してもISO2500〜6400になるパターンが多かったです(四国水族館の場合)。

現像前提の方法

 もっと画質にこだわりたい人はF値の低いレンズを使用してISO値を下げる方法もありますし、他には現像前提で露出補正(EV値)を下げて撮影し後で明るさ調整するという手もあります。ISO6400で露出補正±0なら-1.0EVにするとISO3200まで下げられます。ただでさえ分厚い水槽に挟まれているのでISO値は低ければ低いほどいいです(笑)
  しかし現像に関しては人により設備環境やそもそも現像自体の考え方などが違うので積極的にオススメはしませんが、画質にこだわりたい人は手段の1つとしてやってみるのも手かと思います。

-2.7EVにしてISO320
現像でハイライトも下げています
更にWBを変更などして透明感を出しました


-1.7EV に設定してもISO5000
クラゲの躍動感を留めるためSS1/200


暗さを活かした(?)レタッチ
ちょっと怖すぎましたw
-2.3EVでISO250まで下げれました


そして本日のメイン、イルカ撮影へ

 雨天のためイルカショーは個人的にいい写真を撮る自信がないので、ショー会場の階下にある"海豚ホール"で撮影することにしました。

こちらが気になるのか、時々こんなに
近くに寄ってきてくれることもあります


 階上のプールとは違い、こちらから撮影するイルカ達は殆どじっとしていることはなく常に泳ぎ続けていますので、速いシャッタースピードを要求されます。

 幸いこちらのホールは外光が入るため明るさもあり、あいにくの悪天候ではありましたがシャッタースピードは1/1000以上設定することができました。これくらいあれば速く泳ぐイルカ達も留めることができます。

カメラ目線
SS1/1000 f/3.5 ISO2000
2頭が手を繋いでいるように泳いでいました
SS1/1250 f/2.8 ISO500

水面に雨粒が落ちている様子も見えます
SS1/1250 f/2.8 ISO800
1番奥のイルカにピントを合わせています
SS1/1000 f/3.2 ISO1250
この日撮影した写真で一番のお気に入りです

  野鳥撮影に慣れている方はいつもの要領で追っていけば良いかと思います。追うのが苦手な方は構図を決めて待ち構えるスタイルでもいいと思います。ちなみにOM-1の被写体認識を「野鳥」にするとイルカを認識します。「犬猫」は全然反応しませんでした。

まとめ

 このように、水族館のような暗い場所であっても、マイクロフォーサーズ機を使用しても綺麗に撮影できたのではないかと思います。あとF値2.8は深度が浅いかなと思いましたが、マイクロフォーサーズなら意外と深さも丁度いい感じに思えました。暗さに弱い半面、こういう場面にセンサーのメリットが出ていますね。
 センサーの特徴を理解して適切な明るさの場所を見つければ、OM SYSTEMのマイクロフォーサーズ機はとても素敵な写真を撮ることができるのではないかと思います。


 それではみなさんも楽しい梅雨フォトライフをお過ごしください。


(*>∀<)ノ))またね


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