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コロナ禍で留学を決意し、29歳で渡航🇨🇦

#一歩踏みだした先に


2022年8月現在、私(女性 30歳)はカナダのトロントに留学をしている。

2年前の春、新型コロナウイルスが流行り出し、初めて緊急事態宣言が発令されて
東京から人が消えた頃、私はいつもと変わらず出社していた。
朝の通勤も満員電車ではなくなったことで、快適には感じつつも
当時はまだこのウイルスがどんな危険があってどんな症状があるか、
治療方法もはっきりしていない状況だったので、東京に出勤することが怖かった。
なぜなら自分がもし感染して職場で第1号の感染者になってしまったら?
実家暮らしだったので、もし両親にうつしてしまったら?
自分が重症化するかどうかよりも、周りにどれだけの迷惑をかけてしまうことになるのかを考えるといたたまれなくなった。


私が「留学」を意識したのはこの頃だった。
連日テレビで放送されるのは日本国内の感染状況と世界各国のコロナの状況。
そこで見えてきた日本と外国との色んな差に興味を持ったのがきっかけだった。
日本はなぜロックダウンできないのか?
カナダは全ての人に$2000を毎月給付してるのに
日本は10万円給付1回きりなのか?
イギリスでは段階的に規制を緩和しているけど、日本はずっと先が見えなくて
今後の見通しも示してくれない。いつになったら解除されるのか?等々…

それと同時に私が働いていた職場の人間関係があまり良好ではなく
コロナ禍というのもあり職場と家の往復だけをする毎日に疲れ切っていた。
このままこうして30歳を迎えるのは嫌だという思いと、
コロナ禍になってより一層、日本の政治や風潮に対して
ずっとモヤモヤとした気持ちや苛立ちが増していた。
そしてこれ以上日本を嫌いになりたくないとも思ったのだ。
そんな時に以前の短期留学を思い出し、そこで
ワーキングホリデーの年齢制限が差し迫っていることに気づいたのだ。
海外に飛び出したいと漠然と思った。


しかし簡単には決断できなかった。
コロナ禍という状況を除いても、自分の年齢と英語力、貯金、留学後のこと、
不安材料だらけ。
結局私がやりたいことは年齢的にもうすぐ使えなくなるワーキングホリデーを
使って海外に長期で住んでみたいという漠然としたものだったし、
その後のことは何も考えていなかった。日本に戻ってまた転職するにしても
30歳を超えた特別なスキルもない女が果たして雇われるのか?
写真と年齢、性別を履歴書で見た時点で、落とされることは容易に想像できた。

同世代の友人達は結婚・出産をし、マイホームまで持っている人もいる中、
私はこれから仕事を辞めてフラフラするのか?と
周りと比べたことも何度かあった。
SNSで同世代のそういった投稿を見る度に私は何をしているんだろうと。
それでも留学しなかったことを後悔するくらいなら、
留学して後悔する方がまだ良いと思ったのだ。
そう思えたのは、私と同じように社会人で既に留学されている方達の
SNSを見て勇気を貰えたからだった。


決断してからは貯金する為に仕事も頑張れたし
SNSを通して留学している方の情報を参考にしたり、同じように留学を考えている人同士で励ましあったり情報交換したりした。
英語学習をすることでひとまず目標もでき、私のコロナ禍での荒んだ生活もいきいきとしてきたのだった。

留学することを家族や友人、職場に報告したが、
ありがたいことに誰一人として否定的なことを言う人はいなかった。
その歳で留学してどうするの?とかワーキングホリデーという名前からして
遊んでくるの?なんて、馬鹿にしてくる人も誰一人おらずみんな応援してくれたのだ。職場の人たちはあまり好きではなかったが、この時ばかりは
「何て理解のある人たちなんだ」と感動した笑
特に両親にはとても感謝している。
子供の頃から、私がすることには尊重してくれていたし、
いつも何も言わず後ろから支えてくれていた。そして今回もそうだった。


留学を決断してから1年半後、2021年12月に私は渡加した。
正直、コロナはもう落ち着いているだろうと思っていたが、
そんなことはなかった。ただでさえ、海外旅行など全くしてなかった私にとっては
不慣れなことばかりなのに、コロナ禍に伴って必要な手続きなどが
たくさんあり大変だったが、これもまた新たな経験だと思えた。


カナダに来て8ヶ月が経とうとしている今、
私は留学したことに微塵も後悔していない。
コロナ禍でも日本から留学している人はたくさんいて、色んな人に出会えた。
日本では全然話さなかった政治や教育のこと、コロナのことを考えさせられることが非常に多く、日本食を食べたい、日本のあの商品便利だったななど、
日本にいた時より日本のことを考えている。
それは私だけではなく、留学している日本人誰もが感じていることだと思う。

そしてまた、カナダに来てから日本の良い所をたくさん発見することができた。
食べ物が美味しいこと、ありとあらゆるサービスが丁寧かつ速いこと、
交通機関が正確なこと、トイレがきれいなこと、便利なアイディア商品が安価で買えること、そして何より「日本」のブランドがとてつもなく強いことだ。

日本のパスポートは世界1位で色んな国にビザなしで行けるし、日本人であるだけで、住む家が見つかりやすいし(家主達は日本人は綺麗に使うという考えがある為)、これは友人から聞いた話だがアメリカ旅行の際、日本人の友人は入国がスムーズだったのに、もう一人の友人(南米出身)は何も問題はないのに入国に手こずったそう。その人曰く、自分が日本人じゃないからだと言っていたらしい。
とまあ、真相は分からないが、とにかく日本人が信用があるというのは
間違いないように思う。今私が住んでいるシェアハウスのオーナーも昔、
日本に留学したことがあってそこで日本人のホストに大変お世話になったから
こうして今家を提供していると話してくれたことがあった。
私はこういう話を聞く度に、日本の先人達のおかげで今があるのだと噛み締めると共に、自分自身も日本人として恥じない行動をしたいと思ったし、自分の国を誇らしく思えたし、日本人で良かったと心から思えた。



私の留学生活はまだまだ続く。
今後どうするのかはまだ決めていないが、
留学して本当に良かった、あの時の決断は間違いではなかったと思えるように
自分のやりたい事を精一杯やっていきたいと思う。



そしてこの記事を読んでいる方にとって少しでも勇気を与えることができたら、
何かを始める良いきっかけになったら嬉しく思う。



日々、留学のことを呟いています。
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