手作りポシェットが原因で会社に怒られたはなし。
かぎ針編みで糸を編み始めたころ、ポシェットを作るのにハマっていました。
一番簡単な「鎖編み」「細編み」とポシェットの底になる細長い楕円型の編み方さえ覚えれば、あとは根気でなんとかなったからです。正月休みも祖父宅のこたつでせっせと編みもの。
初心者なりに完成したら使いたくなるので、ポシェットに財布や何やらギュウギュウに詰め込んで通勤しました。
その日もポシェットから社員証を出して社屋に入ろうとしたのですが――無い、無い、社員証が見つからない!
上司に電話して特別な手続きをしてもらい中には入れたのですが、そのまま部長の席に直行させられました。
「お前社員証紛失したんだって?」
「はい……」
「社員証はいつもどこに入れてるんだ?」
「この中に……(肩に掛けたままのポシェットを差し出す)」
「そんな小さくて蓋のないカバンなんかいつ中身落ちてもおかしくないだろうが!!」
――そう、私の作ったポシェットは底はあるけど蓋は無いシロモノだったのです。
社屋に自由に出入りできる社員証の紛失は重大なセキュリティ事故なので、部長にしこたま怒られ前日の退勤ルートを念入りに聞き取り調査されました。
幸いその日のうちに見つかったのですが、社員証の発見場所は前の日に立ち寄った最寄り駅前のコンビニでした。ギュウギュウのポシェットから財布を引っ張り出した際に巻き込まれて外に落っこちたのです。
確かに部長の言うとおり、社員証を落としたのはポシェットが小さすぎたのが原因でした。
これに懲りたかと言えばそうではなく、大きめかつIDカードケースを引っ掛けられる留め具を内側につけたものを新しく作ってポシェット通勤を続けました。
(相変わらず蓋は無い)
毎日会社に持っていく荷物の増大に伴い、今では自作ポシェット通勤をしていませんが、社内移動用のサコッシュぐらいならまた作ってもいいかもしれません。
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