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映画ひとりごと「エクソシスト」

久しぶりに「エクソシスト」観てました。

通常の劇場公開版と
ディレクターズカット版の
2枚組のを持ってるのですが、
通常版ばっかり観て
ディレクターズカットの方は
まだ1回しか観てないです。

なんというか、
どのディレクターズカット版にも
言える気がするのですが、
カットされていた部分て、
「あっほんとに無くて大丈夫だったな(笑)」
って思うものばっかりな気がします。

無くてよかったし、
入ってるとテンポが悪いなって思うものが
多い気がする。

だからこそ
最終的にカットされたのだな、
プロの決断力さすがだな、と思ったり。

もうあとはコンプリート欲ですかね。
あるなら観るぜ!観たぜ!みたいな(笑)

「エクソシスト」に関しては、
とくに話題になっていたのがあの
「スパイダーウォーク」ですよね。
…なんていうか、
1回観ればじゅうぶんでした(笑)

あれけっこう前後の脈絡なくくるのが
よりいっそうの蛇足感を増していたうえに、
なんかちょっとバカっぽくて、
笑っちゃったんです。
本来すごく重苦しい状況のなかに
アレが入るだけで間が抜けちゃうので、
本当にカットで正解だったなと思いました。

子供のころは
100%悪魔憑きだと思っていて、
ただ怖がって観ることが楽しかったけど、
大人になってから観ると、
悪魔か否かっていうところが
かなりグレーに描かれていることに
気がついてきますね。

悪魔憑きとしか思えない部分もあり、
リーガン自身の心の闇の表出としか
思えない部分もある。
そのどちらもが絶妙なバランスで
組みあわさっていて、
どっちかっていわれたらいまだに
わからないです。
どっちか一方だけではなく、
どっちもがうまいこと
マッチングしてしまっていたんだと、
私は思っています。

悪魔につけいられる隙があったのかと
いったら、あったと思います。たくさん。
一見、何不自由ない生活ができて、
ママにたくさん愛されて幸せな子に
見えますけど、よくよく見てると
とても孤独で、不安定な心がそこかしこに
表れています。
悪魔と引き合うことを望み
お互いを離したがらなかったのも
一方のリーガン自身であり、
助けを求めて苦しんでいたのも、
やはりリーガン自身であったのだと
思います。
自分が自分のなかで引き裂けてしまって
いるのは、どんなにか苦しいでしょうに。


先ほど散々言っておいてアレなのですが、
実はディレクターズカット版に、
けっこう重要なカットが入っていたんです。
(とかいいながら、うろ覚えですみません)
たしか
病院での検査に疲れたリーガンが、
医者にものすごいメンチをきりながら
「触るんじゃねえよ」
みたいなことを言うところと、
もうひとつは
医者とお母さんのクリスさんが
話しているところで、
リーガンが
「どこで覚えてきたのか
わからないような下品な言葉」で、
医者を罵るのだと、
しかもけっこう性的にエグい言葉を
使うのだと聞かされます。
そしてお母さんは、
「まさか!娘がそんな言葉を
知ってるはずがありません!」
みたいなことを言う。
そういうシーンだったと思います。

劇場公開版のほうだけ見てると、
リーガンはたしかに
無垢な「よいこ」にしか見えませんが、
あのメンチきってる顔見たあとでは、
「汚い言葉も知ってて言うかもしれないな」
と思ってしまうだけのものがありました。
だってあの表情は、
完全にリーガン自身から出たものだったから。

あれが劇場公開版に入っていたら、
悪魔憑きという解釈が
もっと揺らいでいたと思いますが、
冒頭のイラクのシーンから見ても、
この映画は悪魔憑きにより比重を
持たせたいように見えますので、
とても興味深いシーンでしたが
惜しくもカットされてしまったのでは
ないかなと。

性的にエグいといえば、
悪魔に本格的に憑かれてから
かなりなシーンが出てきますが、
あれも悪魔のせいだと思いたい
ところですが…どうなんでしょう?
リーガン自身のなかにない知識や言葉は
やっぱり出てこないんじゃないかという
気もするんですよね。

ちょっとそれを匂わせるところが
あるとすれば、最初のほうの会話で
「今日かっこいい男の人に馬に乗せて
もらった」みたいな話になって、
その馬がきれいですごく気に入ったの
っていうことを、ものすごくうっとり
しながらリーガンが話すんですが、
なんかその様子が、
これは本当にただ馬がかわいい
だけのテンションか?っていう、
ちょっと心に
不自然にひっかかる感じがするんです。

知ってる知らないはともかく、
興味を持ってるのは間違いないなと
思わせるものがありました。

それでも、
汚い言葉を知っていたって、
医者にメンチ切ったとしたって、
リーガンがやさしい子なのも
変わりないです。
それも見ていてよくわかります。

あの検査本当にひどいですもん。
痛いし苦しいしで、
しかもあれだけやって毎回異常出ないだし。
あんなんもっとキレ散らかしても
いいくらいだと思いますもん(笑)

なんかだんだん、
ディレクターズカット版が
観たくなってきました(笑)

次に観るときは、
ディレクターズカット版にしようかな。

いやあしかし、
何回観ても謎があって怖くておもしろいっす♪

何回観ても、
リンダ・ブレアの演技力に
毎回びっくりっす!すごすぎる!

びっくりといえば、

メリン神父が
おじいちゃんの特殊メイクをした
(当時)わりと若い人だったのにも
びっくりです。
(リーガンの特殊メイクよりすごい気がする…)
マックス・フォン・シドーさんという
俳優さんで、去年だかに亡くなられたような。
わかってて見てても
本物のおじいちゃんにしか見えない!
強いて言うなら
ちょっと震えすぎかなとは思うけど(笑)
でも心臓悪いんですもんね。
メリン神父の悪魔祓いは、
何回観てもかっこいい!

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本物のおじいちゃんだろどう見ても。渋い…🖤

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そして本当におじいちゃんになったシドーさん。
完全に一致!(笑)

あと、
メリン神父とカラス神父以外の
神父様が本物っていうのにもびっくり。
あのカラス神父の親友のダイアー神父も
ですよ!
あの人演技メチャうまいんですけど!
あの人素人で本物の神父だなんてそんな!

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この人です、ダイアー神父。演技うますぎた。


これがいちばんのびっくりかもしれません(笑)

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