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シン・エヴァンゲリオン劇場版観に行った。劇場版 Air/まごころを、君にから24年。24年掛けて庵野監督が再リメイクで再完結させた理由とは(ネタバレは基本ないと思いますがまずは映画見てから自己責任で開いてください)


エヴァとの出会いについて


お久しぶりです。もまるです。

全然株と無関係の話題です。普段自分の周辺で起きた事や日常の事などは簡単に雑感に済ませるのですが、9年ぶりのエヴァ新作でとてつもないボリュームだった事もあり、どうも語りたくなったのでNOTE更新したいと思っちゃいました!

私のエヴァ遍歴ってすっごく特殊で、

エヴァを最初の最初に見た作品が表題にあるAir/まごころを、君になんですよね。他の全てのエヴァ作品をすっ飛ばしてここから観たんですよ。それも小学6年生のときに。何で観に行こうと思ったのかと言うと当時(今もやってるの?)王様のブランチという番組の特集でやっていた映画ランキングでエヴァのダイジェストを数秒見たんですが「赤いロボットが暴れ回っていてかっこいい!」という感じで子供のシンプルな直感フィーリングきっかけで見ようと決意したのです。エヴァの知識皆無で友達5人と観に行きました。結果・・・ハゲタカみたいなでかいのに食いちぎられる2号機、虐殺されるネルフの皆さん、きもすぎる綾波のデカフェイス、最後シンジ君の首締め世界破滅エンドとグロすぎ謎すぎと小学生の私にはトラウマ級の映画となりました。そもそも時系列もストーリーも分からずいきなり完結編から見る自分も自分なんですけど、ただ、決してつまんなかったというわけでもなく小学生の少ない脳みその中に何か感じられるものを残していった映画だったのは間違いありません。ですので思う事はあの映像迫力、ストーリーの難解さ、どっか荒廃的かつ異次元的世界設定など、わけわからないながらその魅力を小学生にすら感じさせるのだから当時、エヴァ信者が何十年もこの作品を愛していくというのも納得させられるものだと思いました。

ちなみその前に見た映画がクレヨンしんちゃんの暗黒タマタマ大追跡だった事もあり、しんちゃんがポコチンを振り回してひまわりに握らせて悶絶するシーンで爆笑していたギャップも今思えば良い思い出です。


そこから10年経ってエヴァのリメイク序が出ると知って「そういえばあの映画(まごころ)」ってどんなストーリーだったのだろうと思い再び見ました。私にとってエヴァを本格的に面白いと思いだしたのはこのリメイクからなんですね。だから10年前のときは何か良く分からないけど気持ち悪くて、意味不明で印象にある映画程度だったのを、エヴァおもろーい!となったのは「序」からなんです。

2008年に就職したOA機器のブラック企業の営業をしていた頃、仕事がつまらさすぎて、時間を潰す際にも漫画喫茶で原作、アニメ版DVD、シト新生、そして10年前観たまごころという順で仕事をさぼりながらどっぷりはまったの良き思い出でした。

そして改めて10年前のまごころを見直して、過去の時系列を見直して、さらに今回のシン・エヴァンゲリオンを見直して、思った事なんですが

これは、リメイクしなくてもしっかり完結して充分全て出尽くした作品なんじゃね?と思いました。リメイクせずともシンジ君が無力かつ救いなき終わり終焉を迎える。お前等現実に向き合え!世界を全てぶっ壊して終えて終了じゃいという分かり易くも虚無的に終えた世界・・・作品。これぞエヴァ!と分かり易い終着点だと思いました。

そこまでしてリメイクをしたエヴァとの最大の違い、庵野監督がキャラクターにつけたかった属性について気付いたのです。

今のエヴァとリメイクエヴァについて

私自身、そのあとリメイクの序→破→Qと観て気付いたのですが、2作目3作と続く内に味方側のアクション行動が漫画チックアニメチック(いや、アニメなんですけどね)エセ科学、ファンタジックになっていた事なんですよね。

まごころのときのエヴァですが、それはそれは味方側のご都合主義が発揮されず個人単位で見たらちっぽけな人間でしかなく主人公も例に漏れずとてつもなく無力なものでした。普通の少年漫画やハリウッド映画では最愛の人や親しい人が命がけで託したものがあれば主人公が一発発起して立ち向かうなどというシーンになりそうなものを、エヴァ主人公のシンジ君はミサトさんの命がけで守ったシーンでエヴァに乗り込み悪を倒すというストーリングにしようにも凝固剤にて入口を固められてどうにも出来ずうずくまるなどシステムを起動するオペレーターや指令の基でないと自分のロボットすら乗り込めないという無力性が妙なリアリティを保たせていました。

またそのエヴァもようやく起動させて一発逆転狙おうにも、電力の関係上時間制限やコードによる移動制限もあり、映画的にはすでに時間切れに伴う敗北と絶望しかないという事を予見させているなど、人間が最後の敵となりますがその人間側は使徒よりも遥かに弱小ながらこちらの戦力や特性を把握して知恵と戦略でねじ伏せてくる事、使徒などの怪獣らも無尽蔵なエネルギー源、理不尽な精神干渉、物理ダメージ無効といった、こちらの手札が異常に少なく、相手側が理不尽な攻撃手段を用いるというあまりに不利な戦力状況であったというのが旧作品の印象です。正直細かい知識や専門用語はさっぱり理解していないのではまってたという割にロボットだの、キャラクターの名前や人物描写が曖昧なのはお許しを・・・私の感性での話に終始しています(^^

リメイク版ですが序はそれこそ最初は綺麗な原作リメイクという印象で抑えていましたが、破のアスカの2号機のアクロバティックな序盤の動きからスタートしての違和感やメガネ巨乳の適当な言語をくっちゃべるだけでパワーアップするエヴァンゲリオン(余談ですがこのメガネ最後まで好きになれませんでした笑) シンジ君がそんなの関係ねえ!と怒り狂ってピラミッドの頂点で蹴りまくるシーンや綾波が食われてうおおおお!と気合入れながら戦闘力をパワーアップさせて綾波の肉体を構築するシーンも曲がれ―!!と言って曲がるミニ四駆的ドラゴンボール的、ファンタジック的、そして語尾に「にゃにゃ」とか萌えアニメ的なキャラ付けが余裕なメガネなど、旧エヴァの死にもの狂いで乗り込んでも理不尽な敵の精神干渉や起動できずうずくまるしかない無力感のある物理世界で支配された味方側の悲哀や悲壮感はそこにはなく、そこにはリメイクと旧作との最大の違いである

無力で現実的な耐久力と物理制限のある雑魚人間を理不尽かつファンタジックな世界観での舞台装置にしていた旧作

味方側もエセ科学、ご都合主義、DB的、ロボットアニメ的な性能や展開が可能な状態にして理不尽かつファンタジックな世界観にようやく互角の状態にして実現できた4部作だったリメイク

という点が分かりました。

何ていうんでしょう・・・・でっかい剣と大砲だけが武器で回復行動も制限プレイで悲壮感丸出しだった初期ベルセルクのガッツが魔法使える味方や回復や強化パーツを手に入れた今のベルセルク

的なものです。こんなときに思ったのはジブリの宮崎駿氏の作品はリアリティのある描写は出してもリアルにしていないバランス。高い所からジャンプしても足場痺れるだけのお約束描写などある種ストーリーを動かすご都合を残す描写を30年以上前から取り入れてるのはやりすぎると旧エヴァンゲリオンになってまうんや!ってわかっていたのでしょうね。そう考えると駿さんの天才性が分かるものです(無関係スマソ閑話休題

シンエヴァの世界観はキャラクターをチートさせて初めて成立できる物語


今回のシンエヴァも味方側も御託を並べた難しいワードでいろいろやっていますが、全てがファイナルファンタジーの世界の機械とか武器ですと言われても何も感じません。

まあはっきり言って使える武器、耐久性、ファンタジックにしないとエヴァの世界観の物理法則や壮大さの前にはこのぐらいのご都合主義やキャラクターの芯も強化して、登場人物も全員人間辞めましたクラスにしないと成り立たないとなれば庵野監督としては

この世界観を実現させるためにはリメイクしてキャラクターも武器も構成する舞台装置も全部ぶっ壊さないと実現できないんだ!

と思えば納得できます。

そしてこの構成している世界観もはっきり言って凄いです。エヴァ的なものってアニメとか映画とかで出尽くしていると思いますし、この24年間できっと似たような作品を見たと思いますけど

エヴァはやっぱり唯一無二と言えるでしょう。今回の映画を見ても断言できます。多分、ストーリーアイディア出した瞬間、新人監督なら一発変更間違いなしのぶっ飛んだ脚本だと思います。

現実、過去、未来、はたまた十八番の精神世界、宗教、多次元空間などあらゆるSFやファンタジーを全てこねくり回して、宇宙的マクロ世界を構築しながら物語と舞台は非常にミクロな観点で収束させるなど監督な薬やってるんですか?っていう大胆な世界空間とある種繊細さを持ち合わせた構造には何がこの映画で起こっているか分からないけど、凄い!と思えるのは

24年前に小学生のときに見たまごころの何が起きているか分からないけど凄いという感想と一切変わらないものとなりました。


そのため、私はエヴァの旧作、前のリメイク3部作を見ずともいきなりこの最終作を見たとしても決して損した!なんて思わないと思っています。皆さんにもエヴァ知らない人がいれば(自己責任で)オススメします。

それと登場人物が何がしたかったのかという世界観とそれに巻き込まれるパンピー達の悲惨な映画という印象だった旧作と

リメイクも何がしたかったのかという世界観で悲惨なのは間違いないけど、その世界観に耐えうる精神力や無限エネルギー装置(ご都合主義)を手に入ったキャラクター達が納得いく描写で救われていくのは庵野監督なりの生み出したキャラクター達への愛を感じました。(いや救われてないんですけどね、報われたというか)

多少前情報や何か良く分からないもので難解なんでしょって食わず嫌いしている人もいるかもしれませんが、この劇場版最終章は是非、映画館で見てほしいです。


というわけでこの映画の点数ですが

100点中・・・∞点です! 何か良く分からないものを見たいって人、仕事のサボリで良く分からないものを見て時間潰したい人、妻と喧嘩して怒りを良く分からないものを見て余計もやもやしたい人、親子喧嘩して良く分からないものを見て気をそらしたい人など本当にオススメです!


終わり


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