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宮原健斗〜絶対的安心感〜9.18全日本プロレス日本武道館に向けて

いよいよ全日本プロレスの9.18日本武道館大会が近づいてきました。全日本としては約18年ぶりの日本武道館開催。当日は全試合中継ではないもののBS日テレで生中継が実施されます。

50周年メモリアルな大会のメインイベントはもちろん三冠戦。王者諏訪魔VS挑戦者宮原健斗という全日本の看板カードです。立場はVMとしてヒールに再転向した諏訪魔ですが「彼がいたからこそ全日本は守られた」という存在でもあります。その諏訪魔が王者として日本武道館のメインに立つ。それもかなり興味を引く要素です。しかし私は宮原健斗という選手がついに大舞台で。生中継視聴者含めて多くの人の前で。スーパーエースとして試合ができる。そこにとても感慨深さがあります。

私が考える宮原の試合面の凄さは以前こちらに書きました。

今回はそれとは別の観点から宮原の凄さを伝えたいと思います。それは「安心感」です。

突然ですがあなたは「自分が会社の中心だ」「俺はスーパー営業マンだ」。そんな言葉を発することができますか?私はできませんし、おそらく多くの人もできないでしょう。しかし宮原はこれを当然のごとく行っています。「俺は最高の選手だ」「三冠ベルトに最もふさわしい人間は俺だ」。圧倒的な自信に満ち溢れ。それでいて毒気や悪の匂いがしない。

現代は共感性の時代とも言えます。スポーツやエンタメの世界でも自分と重なる部分を持つ相手を好きになる。一般人のような弱さを見せて。それでも壁を乗り越えていく。そんな過程に惹きつけれ、感動の涙が生まれる。

その意味では宮原という存在はそれと対極に位置します。自分を最高だと常に言い続け。己が進む道を信じ続ける。一般人では決して共感できない「選ばれし人=スーパースター」の領域で常に戦い続けている。それが宮原の持つ唯一無二の個性だと私は考えます。少なくとも近年の試合で宮原が涙を流したこと。そして観客を泣かせたこと。そうした記憶は薄いです。それよりも。観客を必ず笑顔にさせる。観客に元気を与えて帰路につかせる。共感によって観客を引き寄せるのではなく。己の発する自信溢れる空気で観客を引っ張る形ですね。

彼の戦いにエモさはないかもしれません。しかし「人に弱みを見せない」「自信溢れる姿を見せ続ける」。これは誰にでもできることではありません。誰だって辛さを言葉にして吐き出したい。ネガティブな気持ちを誰かに伝えたい。そんなことは当然です。しかし宮原はそれを見せない。それを宮原のファンはわかっているからこそ彼に強く惹かれる。そして「全日本プロレスに何があっても宮原健斗がいれば大丈夫」。ファンに絶対的な安心感を与えてくれる。それは歴史を遡れば何が起きても悠然とした佇まいを崩さなかったG馬場とも通ずる空気かもしれません。「全日本プロレスの過去も未来も現在も」「全て俺が背負う」。宮原だからこそその言葉を発する資格があるのでしょう。

宮原のそうした姿や試合での凄さ。正直に言えばそれらの面はプロレス界の中でも十分に伝わっていると言い難いです。彼の放つ光をもっと多くの人に見てもらいたい。以前私がTwitterでつぶやいた「宮原健斗が正当な評価をされなければ」「この世にプロレスの神は存在しない」。その言葉に嘘偽りはありません。その機会がようやく訪れた。大きな会場で。メモリアルな大会で。BSとはいえ無料で多くの人の目に触れことができる。だからこそ一人でも多くの人に全日本プロレスの9.18日本武道館大会を見てもらいたい。それが私の願いです。




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