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スカッと爽やか9.21NInnovation〜プロレスリング・ノア

行ってきました9.21プロレスリング・ノアのNInnovation。ジュニア選手中心の大会としてだいぶ定着の兆しが見られる本企画。前回と違い「完売」には至らなかったようですが、目視では会場の新宿FACEがほぼ満員。観客の熱気もリング上の熱気も高くとても素晴らしい大会でした。サクッとではありますが、各試合を振り返っていきたいと思います。

全試合の結果はこちらより


第1試合:矢野安崇VS藤村加偉

負傷欠場していた矢野の復帰戦です。矢野不在の中着実に経験を積んできた藤村との一戦。ハツラツとした爽やかな。それでいて丁寧なグラウンドの攻防など「若手同士のシングルマッチらしい」試合でした。受身の強さと体の強さを見せた小澤の試合(つい先日デビューした新人)とは異なり。ジュニアらしい飛び技と技術の攻防を併せた内容でした。試合は積んだ経験を活かした藤村が逆エビ固めで勝利。二人のライバルストーリーがこれからも続いてほしいと強く感じた一戦でした(藤村のノア入団も切に願っております)。

第2試合:NOSAWA論外&Eita&スペル・クレイジーVSタダスケ&大原はじめ&Hi69
第1試合と打って変わって「職人同士の一戦」です。特に論外は場外でタダスケを捕まえると「客席に当てるぞ!」と何回も観客を驚かせる素振りを見せるなど「客席とリングの距離が近い会場」を巧に利用していました。両チームの連携も流れるようなリズムで行われ、技術を売りにした仕事人の試合。フィニッシュも「連携からのドロップキックの誤爆→抑え込み」という面白い展開でした。

第3試合:鈴木鼓太郎VS近藤修司
達人同士が向き合えば。そこに話題という名の飾り付けはなくとも名勝負が誕生する。それをまざまざと見せつけた試合です。序盤は腕と首を狙う両者の攻防。鼓太郎はヘッドロック一つで5分近く費やすも。そこにダラダラとした停滞感は一切なし。近藤も鼓太郎の腕を巧に攻める。このあたりの攻防はリング四隅に控える若手選手に「こんな試合もあるよ」と何かを伝えているかのようでした。静かな探り合いから中盤の打撃戦。終盤のフィニッシュホールドの打ち合い。「お前はそうくるのか?」「それなら俺はこうだ」。まるで両者が技を用いて会話をしているかのような。達人同士ならではの名勝負でした。結果は30分フルタイムドローとなりましたがそこに不満はなく。むしろ痛烈に「NEXT」を期待させる。余韻を残しつつも観客に満足感を与える名勝負でした。

第4試合:ニンジャ・マックVSドラゴン・ベインVSアルファ・ウルフVSエクストリーム・タイガーVSアレハンドロ(5WAYマッチ)
大都会新宿で開催されたハイフライヤーのお祭りです。会場が天井の低い&リングと客席の距離が近い新宿FACEであることを一切無視したかのようなインパクト大の試合でした。5WAYマッチという性質上、観客にとっては「いつ誰がフォールされるかわからない」という目を離せない状況。また選手にとってもどこから自分が狙われるかわからないという状況。否が応でもひたすらハイペースで動く試合になります。入り乱れる試合を制したのはニンジャ・マックのニンジャボムでした。試合時間は11分と短時間でしたが密度の濃いワクワク感満載の試合だったと言えるでしょう。

第5試合:HAYATA&小川良成&クリス・リッジウェイVS小峠篤司&吉岡世起&YO-HEY(イリミネーションマッチ)
9.25名古屋で行われるGHCジュニアのシングルとタッグの前哨戦です。盤石とも言える王者スティンガーに挑戦者組の正規軍がどう挑むか?に注目が集まりました。試合自体はスティンガーの徹底した攻めを正規軍が耐える展開が続きます。先に正規軍の小峠が離脱し、数的優位をスティンガーが有したこともありますが、特に小川とクリスのインサイドワークはこの日も冴えいました。小川が吉岡の左足も攻めればタッチを受けたクリスも同じように左足を攻める。それも同じ技を用いずに手を変え品を変え。相手にタッチを許さない流れはまさに秀逸。吉岡が一瞬のキックで小川をKOすることで流れが変わるかに見えましたが、クリスのアンクルホールドの前に吉岡はギブアップ。2対1と不利な状況となる正規軍。ここからはYO-HEYの孤軍奮闘です。数的優位はとられつつも、カウンター式の顔面Gをヒットさせクリスをフォール。最後に残ったHAYATAの技術に苦しめられるYO-HEY。YO-HEYは顔面Gではフォールを奪えずトップロープに登りスーパー顔面Gを狙うもHAYATAはこれをかわし403インパクトを炸裂。さらにリング中央でクロス式の403インパクトを狙うHAYATA。万事休すかと思われましたがYO-HEYはこれを逃れトラースキック。さらに試合時間35分過ぎとは思えない打点の高いドロップキック一閃。最後は己の体全てをHAYATAに預け、見事3カウント。正規軍が勝利しました。もがき抗いそれでも前に進もうとする正規軍の粘りを満員の観客に見せてくれました。

雑感
とにかく見どころの多い大満足の大会でした。試合数は5試合と少ないですが、どの試合も濃密で見どころ満載。それでいて試合時間は2時間強と興行としてのパッケージ感もよかったです。平日の仕事終わりに観戦する方が多かったと思われますが、良い意味で重さがない(ヘビーはむしろ重さを重視しているイメージです)。スカッとした爽快感だけが残る。私はそんな印象を持ちました。22年1月から始まったNInnovation。ヘビーとは違った良さを出しこの日も満員。着実に観客の支持を集めています。NInnovationにハズレ無し。カード未発表でも見る価値十分。これからもNInnovationは大いに期待ができるブランドです!

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