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どう頑張っても少子化を止められないワケ

ありがちなテーマです。
政治家があらゆる手段を使って行っている「少子化対策」、あれ、どこまで有効なんでしょうね?
私は以下の方法ではない限り、日本の人口は増えないと思っています。

①移民を増やして「日本国籍を持っている人」を増やす
②女性の自由を奪って強制的に産ませる

分かると思いますが、①はさておき②はこの時代日本では不可能でしょう。

では、ほかの方法で可能でしょうか?
残念ながら無理です。
理由は二つあって

1)そもそも結婚したり子供がいなくても生きていける
2)どんなにお金があっても母親は一人

だからです。

まず(1)に関して。
昔は農家が多かったことと家事が重労働だったということもあり、そもそも「一人で生きていくことが困難」だったと思います。
「ばあさんは川へ洗濯に、じいさんは山へしばかりに」これ、一人でできますか(笑)?
川まで服を持っていく(もちろん徒歩)→1枚1枚洗う→絞って桶にいれて帰宅(水を含んでいるので重くなっている)→干す
おばあさんの家と川の距離が気になりますが、いずれにせよ今よりははるかに重労働。そして料理は火起こしからで冷蔵庫も電子レンジもありません。
この家事や育児に加え、農業等の仕事をするわけです。これは1人では無理でしょう。

今の時代は違います。じいさんは山へしばかりに行く前、洗濯機に服を放りこんでセットしておけばOKなのです。なんなら乾燥までしてくれます。
ばあさんはいらないのです。
料理だってコンビニに行けば良いわけで。

「1人でも楽しい」という価値観は悪いことではありません。
しかし、子供を持たない人が増える以上少子化は免れません。

そして(2)、これは重要です。
少子化の原因は確かに「経済的に産めない」ことが大きいようですが、極論子育てにかかるお金をゼロにしたところで、大昔のような出生率に戻るでしょうか?

虐待やネグレクト等が叫ばれていますが、実際昔より子供を見る保護者は増えたと思います。昔はもっと放置されているか年上の子供が面倒を見ていました。今は違います。
そうなると、母親は自分の面倒を見られる子供のキャパを考えなければなりません。

少母化の時代、産みたい人だけで今の人口を維持するには平均して5人産む必要があるようです。

産みたくない人に無理やり産ませるわけにはいきませんからね、でも平均で5人ということは、7人以上産む人がいなければならないんです。

…そうしたいですか?何人も欲しいですか?
そういう人もいるかもしれませんが、現実にお金があっても4人が限度かなと思います。

保育園や幼稚園の送迎どうしますか?子供7人いたら車どうするんですか?学童や習い事もその人数で送迎したりサポートできますか?
旅行どうしますか?新幹線や飛行機内、全員を静かにさせられますか?
子だくさんでどうやってショッピングモール行きますか?その人数でフードコート利用できますか?地獄絵図になるかもしれませんよ?

そうです、大昔はそもそも自家用車もないですし家族でショッピングモールに行くこともなかったんです。娯楽のために家族旅行なんてなかったんです。私は農家ではないですが、簡単に長期旅行はいけないのではないでしょうか。農家が多くて自家用車も持てない時代と今はこれだけ違います。

どう考えても子供を平均5人産んで人口維持は無理があります。

なので、今我々ができることは「人口を維持する」のではなく「止められない人口減少を少しでも緩和する」ことしかできないのではないでしょうか。

不妊治療の保険適用や教育関連の負担軽減、色々行われてきています。
何が正解か分かりませんが、今のところ我々ができることはこれくらいしかないかもしれませんね。

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